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「文化系トークラジオ Life のやり方」


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2017年6月14日

2017年6月25日part0(予告編)「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」

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「共感」される「エモい」「パワーワード」を「忖度」して「PR」! 予告編(40'09")

6月25日(日)25時〜のタイトルは
「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」

本放送の出演予定:鈴木謙介(charlie)、速水健朗、西森路代、海猫沢めろん、柳瀬博一、塚越健司、倉本さおり、宮崎智之、斎藤哲也ほか

予告編の出演:鈴木謙介、速水健朗、西森路代、倉本さおり、宮崎智之、長谷川裕P(黒幕)

6月25日(日) 深夜25:00~28:00 (=月曜1:00~4:00)

ラジコではインターネットで放送同様、音楽も聴けます。

Ustreamによる動画生中継も行います⇒ http://ustre.am/lrQf

※ツイキャスでも中継します→ http://twitcasting.tv/life954

===

charlieです。

経済学の世界には「フリーランチはない」という言い方があります。「無料」とうたっている商品やサービスも、ほんとうに無料ということはなく、誰かがどこかでその費用を負担しなければならないということですね。

インターネットの多くの「無料」サービスは、三者間市場といって、利用者にサービスを提供するコストを別の人が支払う形で成り立っています。その負担者の多くはサービスに広告を掲載する広告主であり、僕たちはその広告主の商品を買うことで、間接的に無料サービスのコストを負担することになります。

ですから広告というのは、僕たちがサービスを無料で利用するための条件でもあるのです。しかし僕らは見たいものと関係のない情報が掲載されていてもスルーしてしまうか、あるいは不快感すら覚えてしまうこともあります。最近ではスマホのOSにも標準で広告をブロックする機能が搭載されるようになりました。

一方、ソーシャルメディアの普及に伴って注目を集めるようになったのが「共感型マーケティング」とでもいうべき、個人の見解を基にしたPR手法です。テレビでCMを打っても反応しない消費者が、憧れのモデルさんや、影響力のある個人の使用した感想であれば強く反応する。だから、そうした影響力のある人、すなわちインフルエンサーを介して商品をアピールしようというものです。

YouTuberをはじめとして、いまウェブで影響力を持つ個人の中には、実際に自分で商品を購入し、試した上でほんとうにいいと思ったものを紹介することで、見る人の信頼を得てきた人もいます。他方でそうした人の影響力を利用すべく、無料で商品サンプルを送ったり、あからさまな利益供与を行なったりして、いいレビューを書いてもらおうとする企業もいます。こうしたいわゆる「ステルスマーケティング(ステマ)」が消費者に与える不利益を回避するために、最近ではそのような記事、コンテンツには「PR」「広告」などの表記を入れるべきだという考え方も登場してきました。

これに絡む問題はいくつもあります。サンプルを出したり試写会を行なったりして記事を書いてもらうのはこれまでも行われていたことですが、一方で企業からの利益供与に対して距離感が取れなくなっているレビュワーがいるのも事実。さらには、個人の感想のように書いても企業からの提供があればそれを表記すべきだとなると、新聞の書評欄すらも一種の宣伝ととられかねない。その線はどこで引かれるのか。

あるいはYouTuberやウェブライターが、タレント的な意味で憧れの職業になっていること。なにかの対象に専門的な見地からレビューするわけではなく、あくまでいち個人、いち消費者として感想を述べて信頼を得るわけですから、レビューの内容に専門的な部分で問題や事実誤認があっても、その批判に学ぶのではなく、個人の姿勢や考え方の問題にすり替えてしまって、火に油を注ぐような例が目につきます。場合によってはその炎上がかえって支持者からの応援を集め、「応援してくれる人のためにも頑張らなければ」という、批判側からすると開き直りとも取れるような態度につながることすらあります。

そもそも、商品の「感想」であっても、ボロクソにこき下ろしたっていいはずです。しかし共感型マーケティングが注目される背景には、悪口よりも褒め言葉や同情の方が広まりやすいという感覚的な理解があります。感想を述べて共感を得るためは、そうした「いい話」「面白い話」を、あらかじめ忖度しておく必要があります。結果的にそこで語られる言葉はどうしてもポジティブなものの言い方になり、より企業利益との結びつきが強くなる。大きい話で言えば、オバマやマクロンといった政治的リーダーの語る言葉も、キャッチコピー的で、ポジティブなものです。

目の前で起きている出来事に、より大きな問題との関連を読み込むのは社会学者の癖のようなものですが、ということで今回のLifeは、大きな視点でこの問題を取り上げてみたいと思います。題して、「『共感』される『エモい』『パワーワード』を『忖度』して『PR』!」。共感を得る言葉が商品の宣伝から政治の言葉にまで求められ、広まる現代社会の深層に迫ります。

リスナーの皆さまからも「最近、ネット上で共感したり、心に刺さったりしたことは何ですか?」というテーマでメールを募集します。そのほか、友だちがYouTuberです、わたし、実際に共感型レビューを書いてましたといった方からのメールもお待ちしています

メールアドレスは life@tbs.co.jp

ぜひお早めに!

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2017年6月26日

「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」Part1【音声配信】TBSラジオ「文化系トークラジオLife」

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             charlie(鈴木謙介)   撮影:ササキミチヨ

出演:charlie(鈴木謙介)、速水健朗、西森路代、柳瀬博一、塚越健司、倉本さおり、海猫沢めろん、斎藤哲也、宮崎智之

「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」part1(30'42")

○charlieの近況から見る今回のテーマ
 ・ETV『ニッポンのジレンマ』に出演(charlie)
  →議論というより相手の言葉を受け入れて丸くしていく方法(charlie)
  →聞きたい言葉が「同じであることを確かめる言葉」に(charlie)
 ・「エモい」「心を動かす」のトレンドをお金や政治の面から話していく(charlie)

○「共感したい」の中で読まれるために
 ・我ながらおかしなタイトル(chalire)
  →ネット上で共感を得る言葉が宣伝の言葉に(charlie)
  →エモい言葉・パワーワードを使って消費者・有権者に忖度してく流れ(c)
 ・読モライター、という記事を書いて批判も(宮崎)
  →知識じゃなくて共感で売っていく記事を書く記者たち(宮崎)
  →親近感のある子が出てきて共感を得ることで重宝される読モ(宮崎)
  →わかってる人が書くより普通の人の普通の言葉が聞きたい(charlie)
 ・プロの言葉は要らないと言われてしまう中で(charlie)
  →Web転載で通言語が無くなるからエモいワードに寄りがちに(倉本)
  →聴いてくれる人に書く言葉と「皆さん聴いてください」という言葉は違う(c)
 ・Twitterはやっていない同業者も多い(海猫沢)
  →言葉を安売りしたくない人にはきついツールだが、宣伝に利点も(海猫沢)
  →身体性の問題(charlie)
  →即興で出てくる話し言葉と、推敲される書き言葉(海猫沢)
 ・批判されたら意味のない演劇・映画の世界のレビュー(charlie)
  →悪口はかかないけど他人が書かないことを書く(西森)
  →「受ける! 見出しが立つ!」と思ってしまう(西森)
  →やらしいかなあと思いつつも読まれたほうがいい(西森)

○共感できればいいのか
 ・編集と広告が交じりあってはいけない(柳瀬)
  →コンテンツはだれが作っているのか(柳瀬)
  →WELQ、フェイクニュースにも通底する「共感すればいいのか」問題(柳瀬)
  →線引きが必要(柳瀬)
  →Google、Facebookのメディアとしての自覚の無さにがっかり(柳瀬)
 ・共感を売り物にするウェブライターも我々の勝負する同業者(速水)
  →共感の逆は深読みでは(速水)
  →「深読みして文脈踏まえて」をこのスピード時代にやってたら勝てない(速水)
  →『フード左翼』などのパワーワードを使ってもレビューはタイトルばかり(速水)
 ・雑誌はその文脈が分かっている人向け(速水)
  →ネットの共感のレベルで引っかかって読む気がない人が燃やす(速水)
  →共感の強さで侵食される(charlie)
 ・フロー=今どきのものを追いかけないように(斎藤)
  →ストックの貴重さで勝負(斎藤)
 ・政治とメディア、メディアと世論の関係(charlie)
  →みんなが喋れる言葉が使われる一方で計算された巧妙なものに(塚越)
  →本当は遠いかもしれない「政治」と「自分」と「皆」が同期し近しくなる(塚越)
  →難しいこと簡単なことが両極端に(塚越)
  →ポピュリズムの言葉は本当に分かりやすいのか(charlie)

                                                     text by Life助手:千葉彩佳

○Life関連アーカイブ

・2009/11/22 「Twitterはじめました」
https://www.tbsradio.jp/life/20091122_twitter/index.html

・2017/02/26「ポスト・トゥルースのその先へ」
https://www.tbsradio.jp/life/20170226/index.html

参考資料

・ライターが"読モ"化している件について‐宮崎智之 2/7(火) 
https://news.yahoo.co.jp/byline/miyazakitomoyuki/20170207-00067457/

・西森路代
「高校に入ると仕事が減る」―― "子役出身"を乗り越えた須賀健太22歳
 https://news.yahoo.co.jp/feature/632

キッズファイヤー・ドットコム
勉強の哲学 来たるべきバカのためにフード左翼とフード右翼 食で分断される日本人 (朝日新書)ラーメンと愛国 (講談社現代新書)哲学用語図鑑

このパートの選曲
・alcott 「さくらの麓」  (charlie選曲)
・Plenty 「東京」 (宮崎智之さん選曲)
YELL

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TBSラジオ「文化系トークラジオLife」
偶数月・第4日曜日25時〜生放送!
AM954/FM90.5
ラジコ、ツイキャス、Ustreamでも生配信

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「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」Part2【音声配信】TBSラジオ「文化系トークラジオLife」

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柳瀬博一さん(撮影:ササキミチヨ)

出演:charlie(鈴木謙介)、速水健朗、西森路代、柳瀬博一、塚越健司、倉本さおり、海猫沢めろん、斎藤哲也、宮崎智之

「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」part2(28'53")

○その広告は効いているのか 
 ・ゼクシィのCMのキャッチコピーがエモい(メール)
 ・ウェブを取り巻く言葉の話(charlie)
  →広告において媒体の価値は目に触れる可能性の高さ(charlie)
  →ネット広告費はテレビに次いで2位(charlie)
  →テレビ・新聞もターゲットを絞ってはいた(柳瀬)
  →ウェブ時代に「コンバージョン」という言葉が登場(柳瀬)
 ・広告は商品を「知ってもらう」「好きになってもらう」
  「買ってもらう」ため(柳瀬)
  →ウェブはクリック数とページビューで指標を出す(柳瀬)
  →ある意味雑になるネット広告とキュレーションメディア問題(柳瀬)
  →無限にあるネットメディアのどこに広告を出すか(柳瀬)
 
○日本の企業広報文化から今のコンテンツ広告への変化
・ネット戦略はここ10年の話(柳瀬)
  →ネットでいい加減に出来なくなってコンテンツ広告へ(柳瀬)
  →プロのライターに仕事が降りてくる場合も(charlie)
  →PRしている主の顔が見えない(宮崎)
  →元々はクライアントの顔が見えるおいしい仕事(速水)
  →無名ライターも有名作家も書くコンテンツ広告(速水)
 ・資生堂など古くからのオウンドメディア(charlie)
  →テレビ文化以前の企業広報文化の流れ(柳瀬)
  →スポンサードされている小津安二郎の映画(速水)
  →作家・芸術家によるレベルの高い企業広報文化(charlie)
 ・今は単価を安くクリック数を稼ぐ(charlie)
  →読モライター化(西森)
  →キュレーションメディアの記事に擬態した広告(柳瀬)
 ・広告主が編集に手を出さない場合は(宮崎)
  →イメージは一社提供番組(柳瀬)
  →怪獣を薬殺できないウルトラマン(柳瀬)
  →予算があって縛りが明確だと逆にやりやすい(柳瀬)
  →多少スポンサーに配慮しておけば、の関係から
   ウェブのギスギスした関係に(charlie)
 
          text by Life助手:千葉彩佳


○Life関連アーカイブ

・2006/11/18 「糸井重里さんを迎えて」
 https://www.tbsradio.jp/life/20061118_itoi/index.html

・2014/02/23「超絶!ポエム化社会」
 https://www.tbsradio.jp/life/20140223/index.html


参考資料
星新一〈上〉―一〇〇一話をつくった人 (新潮文庫)花椿ト仲條―HANATSUBAKI and NAKAJO Hanatsubaki 1968‐2008洋酒天国〈1〉酒と女と青春の巻 (新潮文庫)やってみなはれみとくんなはれ (新潮文庫)コピーライターの世界―世の中、ぜんぶ広告なのだ (徳間文庫)タイアップの歌謡史 (新書y)兼高かおる世界の旅望月三起也先生追悼企画 甦るヒーローライブラリー 第21集 ワイルド7 Blu-ray Vol.1

このパートでかけた曲
・Kendrick Lamar 「DNA」 (速水健朗さん選曲)
Damn

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TBSラジオ「文化系トークラジオLife」
偶数月・第4日曜日25時〜生放送!
AM954/FM90.5
ラジコ、ツイキャス、Ustreamでも生配信

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「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」Part3【音声配信】TBSラジオ「文化系トークラジオLife」

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                                       海猫沢めろんさん(撮影:ササキミチヨ)

出演:charlie(鈴木謙介)、速水健朗、西森路代、柳瀬博一、塚越健司、倉本さおり、海猫沢めろん、斎藤哲也、宮崎智之

「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」part3(36'47")

○Lifeパーソナリティの新刊宣伝タイム!
 ・3年分の時事問題をこの度出版へ『新・ニッポン分断時代』(速水)
  →最近は意外と無い時事放談(速水)
 ・『哲学用語図鑑』は10万部、その続編『続・哲学用語図鑑 ―中国・日本・英米(分析哲学)編』(斎藤)
  →今回は中国・日本の思想や英米分析哲学をまとめて一冊に(斎藤)
  →おかげさまで発売前重版(斎藤)
 ・ホストがクラウドファンディングで子育て
 『キッズファイヤー・ドットコム』(海猫沢)
  →かつてない反響(海猫沢)
 ・今日はメタコンテクストな番組に(charlie)

○はっちゃけご当地PRの明暗
 ・Twitterのテストステロンさんのパワーワード(メール)
  →筋トレの世界はパワーワードが多い(charlie)
 ・温泉県とうどん県(メール)
  →地元的には何てことない遊園地のPR動画がバズる(速水)
  →自治体PRの先駆けとして大分にアメリカのPR会社(宮崎)
  →PRのゴールは移住・定住(宮崎)
 ・広告だとばれると嫌がられるところをいかに入り込むか(charlie)
  →今まで広告でやらなかったことをする面白いご当地動画(速水)
  →目立つのは行き切ったところで、はじけきれない県もある(西森)
  →やりすぎて炎上(charlie)
  →海女さんキャラが「女性蔑視」(速水)
  →本来のコンテクストから離れたネット上での批判(charlie)
 
○知らず知らずのPR
・PRの存在感は増しているのか(斎藤)
  →インターネットが出てきて広告とPRの差が曖昧に(柳瀬)
  →広報と宣伝が一体化してブランドマーケティングに(柳瀬)
  →アドマークとPRの混同(柳瀬)
  →宣伝させられてることに無自覚に(速水)
  →PR手法の最新版「○○の日」(速水)
 ・映画のPRに関係のないスキャンダルがあったタレントを呼ぶ(西森)
  →会見でプライベートの話をすると断るのまでお決まり(西森)
 ・PRは空気を作ること(宮崎)
  →アンケート結果をリリースするとメディアが使う(charlie)
  →会社の作った結果から空気が出来上がっていく(宮崎)

○ウェブで雑誌が燃えるワケ
・女子を脅して買わせる方式で炎上(西森)
  →VOCEの「女の市場価値」(速水)
  →雑誌とウェブは別にやっている場合も(西森)
  →雑誌は支持層に届けばいいが、ネットに手を出して失敗(速水)
  →ウェブと紙では同じブランドでも全然別の伝わり方(柳瀬)
  →雑誌と同じ感性で作ると燃える(柳瀬)

               text by Life助手:千葉彩佳


○Life関連アーカイブ

 ・2014/06/22「里山ウェブの時代」
  https://www.tbsradio.jp/life/20140622/index.html

 ・2015/04/26「ポジティブの現在/ネガティブの未来」
  https://www.tbsradio.jp/life/20150426/index.html

キッズファイヤー・ドットコム
新・ニッポン分断時代続・哲学用語図鑑 ―中国・日本・英米(分析哲学)編課長島耕作 (1)  新装版プロパガンダ[新版]

このパートでかけた曲
Elvis Costello
「(What's So Funny 'Bout) Peace, Love And Understanding」
柳瀬博一さん選曲
Armed Forces (Dig) (Spkg)

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TBSラジオ「文化系トークラジオLife」
偶数月・第4日曜日25時〜生放送!
AM954/FM90.5
ラジコ、ツイキャス、Ustreamでも生配信

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「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」Part4【音声配信】TBSラジオ「文化系トークラジオLife」

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                     塚越健司さん(撮影:ササキミチヨ)

出演:charlie(鈴木謙介)、速水健朗、西森路代、柳瀬博一、塚越健司、倉本さおり、海猫沢めろん、斎藤哲也、宮崎智之

「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」part3(31'03")

○次回のLifeのイベントは・・・
   7/16(日)、紀伊國屋書店新宿本店にて
   西森路代さん仕切りで、岡室美奈子さんを迎えてのドラマトーク!

○悪くないはずのPR
 ・企業や自治体の恋ダンス(メール)
  →何一つ説明されてないのに明るい職場感をうける怖さ(メール)
  →アメリカ政治もテレビも、大人の思惑が入っている(塚越)
 ・PRは悪ではない(塚越)
  →ネットメディアでは従来のゆるさ・わかりやすさがなくなる(塚越)
  →PRが紛れ込んでいるから騙された気分に(塚越)
  →みんなに分かるようにするのが一つの方向性(charlie)
  →「パクリでもなんでも数字を稼いだ方が偉い」
     というコンプライアンスの甘さ(charlie)
  →メディアを大衆が監視するしかない(塚越)
  →メディアが恐れる大衆(塚越)
 
○誰が誰に届けるのか ~プロの目線から~
・いかにして人々の心を掴むか(charlie)
  →茫漠とした大衆にばら撒いているのに良い反応だけ欲しがる(c)
  →インフルエンサーマーケティングはメディアの敗北(塚越)
  →見る側もやる側も辛い仕組みなのでは(塚越)
  →「プロよりも私に近しい人の方がいい」という風潮はプロの敗北(c)
  →専門知識はいらないのか、つぎはぎでいいのか(c)
 ・作られたエモさで見る側は萎える(西森)
  →忖度してると思われないためには両方の組み合わせしかない(西森)
  →悪くすると「業界人ぶってる」に(charlie)
 ・ボイメンの「帆を上げろ」が自然発生的にファンに使われる(西森)
  →インフルエンサーすらいない(西森)
  →それこそ専門知識を持った人間の敗北(塚越)
  →そういう声を集めていく(西森)

○共感の時代
 ・共感される言葉が広がる(宮崎)
  →ライターの頑張りを読者が応援しようとシェア(宮崎)
 ・パフォーマンスしてそれを書くとウケる(海猫沢)
  →私生活をエモくして私小説を書く(宮崎)
  →太宰治の「道化の精神」(倉本)
 ・言葉によって賢くなる(海猫沢)
  →言葉が発明されるとみんな分かってしまう(海猫沢)
・穂村弘の「シンパシーとワンダー」(海猫沢)
  →いずれ共感にも飽きるのでは(海猫沢)
  →「よりすごい共感」と「対象への愛」(塚越)
 ・共感的ではないゲームコラムを紹介(海猫沢)
→エモく言うと見てもらえる(海猫沢)
  →主観的なセンスオブワンダー(charlie)
  →プロファンなら熱量が高くても受け入れられるが......(c)
 
○閉じた共感の中で
 ・ウェブ世界にチームでつくるクオリティの高い宣伝はまだない?(斎藤)
  →明確にお金の問題(柳瀬)
  →インディーズみたいに顔が見える方法(柳瀬)
  →もしくは多少の枠と知名度で古くて新しい方法(柳瀬)
  →その間の共感マーケティングは後戻りしない(柳瀬)
  →ネットで組成できる様々なクラスタに属し閉じた共感を求める(柳瀬)
  →共感だけで簡単にコミュニティが造れるのがデファクトに(柳瀬)
  →島宇宙(charlie)
  →これが政治に入ってきた時に(charlie)
 ・「AKB総選挙は残酷ショー」という話と、大島優子の「票数は愛」(塚越)
  →女の子を札束で叩いて「ありがとう」と言わせるシステムから出た須藤凛々花(塚越)
  →彼女がしたのはすごい問題提起では(塚越)

             text by Life助手:千葉彩佳


【電遊奇譚:其十三】ロンドンのルイージマンション
http://jp.ign.com/m/game-fable/12037/opinion/


○Life関連アーカイブ

 ・2011/09/25「愛という名のもとに」
  https://www.tbsradio.jp/life/20110925/index.html

 ・2010/01/24「今、聞きたい名言」
  https://www.tbsradio.jp/life/20100124/index.html

ケータイ小説的。――存在する理由 DOCUMENTARY of AKB48 DVDスペシャル・エディション斜陽・人間失格・桜桃・走れメロス 外七篇 (文春文庫)インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ世界音痴〔文庫〕 (小学館文庫)

このパートでかけた曲
・NMB48  「ドリアン少年」 (塚越健司さん選曲)
ドリアン少年 (通常盤Type-A)

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