2012年7月アーカイブ

2012年7月28日放送 ゲスト:木部暢子さん

オープニングから、関西弁の多様さを実演披露する松尾さん。

そう、今夜は「方言」を科学!

ということで、お招きしたのは、国立国語研究所・教授の木部暢子(きべ・のぶこ)さん。

木部暢子さん1

木部さんは、北九州のご出身。

大学時代に「万葉集」の恋の歌に魅せられ、文学の世界へ。

しかし、当時の音声が残っていないのに、どうして発音が今と違うことが分かるのか・・・

という疑問を抱き始めたそう。

すると、今でも地方には、古典で使われていたような言葉が、「方言」としての残っていることが分かり、

そこから方言の研究へと進んだのだとか。

そんな木部さんが、特に力を入れて研究しているのが、

鹿児島弁!

22年間、鹿児島大学に勤務した木部さん研究されたその「鹿児島弁」には、

不思議がいっぱい!

木部暢子さん2

ということで、まずは方言講座!

<その1> 鹿児島弁には、3つの「へ」がある・・・。

おならの「へ(屁)」、桜島から降る「へ(灰)」、虫の「へ(蝿)」。

これは、ai(あ・い)という発音が、e(え)に省略化された結果。

口の動きを省エネしてしまったんだそう。

 

<その2> 「っ」が多い。

「口」も「首」も「靴」も、「くっ」という。

 

<その3> 鹿児島だけに残る宮中言葉(京ことば)、おかべ。

「おかべ」とは、豆腐のこと。

京の御所勤めをしていた女房が、御所の白壁と豆腐をかけあわせ、「おかべ」と呼んだのが、

今でも鹿児島の古い方言に残っているそうです。

木部暢子さん3

身振り手振りで、「鹿児島方言」を表現する木部さん。

また、「方言」を語る上で欠かせない、「方言周圏論」など、

「方言」の広がり方や、発生の仕方についても、お伺いしました。

木部暢子さん4 

 

2012年7月21日放送 ゲスト:吹春俊光さん

マツタケ・シメジ・シイタケ・エノキ・・・

数ある「きのこ」の中でも、「おおなめこ」という「なめこ」が好きな松尾さん。

今夜は、きのこ博士の吹春俊光(ふきはる・としみつ)さんをお迎えし、

きのこの知られざる世界をお伺いしました。

 吹春俊光さん1

まずは、きのことは、何の仲間なのか・・・。

動物か、生き物か分類すると・・・

きのこは"菌類"!

自身はまったく動かずに、周囲を溶かしながら栄養をとっていくという、

まさに"第三の生物"とのこと。

中国では「菌物」というのだとか。

吹春俊光さん2

さらに、吹春さんによると、「きのこの本体は見えていない」・・・。

私たちが見ている、食べている、いわゆる「きのこ」は、

植物で言う「花」のような存在なのだとか。

 

というのも、「きのこの本体」は、土の下に広がる菌糸のコロニーのことで、

この菌糸とは、100分の1mmくらいの太さ!

 

その他、地域によって変わる「菌根菌」の話や、

毒キノコの謎について、お話いただきました。

吹春俊光さん3

 

2012年7月14日放送 ゲスト:佐々木晶さん

地球以外に、生命はいるのか!

意外と・・・お隣の火星に、いるんじゃないか?!

今夜は、国立天文台・惑星科学者の佐々木晶(ささき・しょう)さんに、

火星について、お伺いしました。

佐々木晶さん1

 

まずは、数々の科学者が火星探査に挑んだ歴史から。

長年、失敗の連続だったそうなのですが・・・

2004年に到達した探査車で、生命の痕跡の兆しとなる情報が得られてから、

その研究に熱が再燃。

歴代の探査車が発見した火星の真実を、教えていただきました。

 

佐々木さんによると・・・

火星には、太陽系最大の山、オリンポス山というのがあり、

グランドキャニオンのような深い谷も広がっているのだとか。

さらには、火星には、かつて水があり、暖かかったとのこと。

ということは・・・

やはり生命がいるのでは!?

 

佐々木晶さん2

 

「火星人というと、緑色のイメージがある」という松尾さん。

来月、8月6日に到達する、NASAの火星探査車が、

どんな新情報を地球に送ってくれるのか!

生命の写真が届くのか!

2012年7月7日放送 ゲスト:平山廉さん

今夜の「科学対象」は・・・

カメ!

身近に感じる生き物でありながら、

甲羅の秘密や、本当に長生きするのか・・・など、

その不思議はいっぱい。

そこで、カメの進化に迫る、古生物学者の平山廉(ひらやま・れん)さんに、

お話をお伺いしました。

平山廉さん1

まず一つ目の不思議は・・・

「カメは甲羅を脱げるのか?!」という問題。

マンガなどではそんな姿を見かけますが、

実はカメの甲羅は、背骨や肋骨と一体化していて、

人間のように、背筋はないのだとか!

しかし、甲羅は丈夫なイメージですが・・・

水中に長くいるカメなどは、水の抵抗をなくして早く泳ぐために、

意外とブヨブヨなんだとか。。。

 

二つ目の不思議は・・・

「頭が甲羅に入るのは、どうして?!」。

じつはカメの首は、8個の骨からできていて、関節の動く範囲が大きいから。

特に、首の付け根や、頚椎の前後の関節は、人間の指のように直角に曲がるそうです。

 

そして続いての不思議は・・・

「200年も生きるカメがいるって、ホント?!」。

正確な寿命をカウントできた例が無いのだそうですが、

インド洋に浮かぶロドリゲス島のゾウガメが、動物園で飼育され、

その記録が、およそ200年とのこと。

しかし、一般的なカメは、いずれも50年くらいは生きるんだそうです。

 

とてもチャーミングな平山さん。

平山廉さん2

平山さんは、もともとは経済学部。

さらには、体育会のレスリング部で活躍され、

その後、古生物を研究する、亀山先生に出会い・・・カメの研究に・・・。

平山廉さん3

 

 

2012年6月30日放送 ゲスト:小林朋道さん

『ヒトはなぜ拍手をするのか』という、

とても興味深い本。この著者が今夜のゲストの、小林朋道(こばやし・ともみち)さん。

小林朋道さん1

小林さんの専門は、動物行動学・人間比較行動学。

これは進化を基盤に置いた学問で、ヒトも動物に含まれることから、

私たちの何気ない行動の由来が、動物行動学の中にあるのでは・・・

ということで、小林さんはこの研究に興味を持ったとの事。

 

いうことで、

今夜は、人間行動の「なぜ?」を解明!

まずは・・・

 

■ヒトが拍手をするのは、なぜ?

これは、人間も動物も、親愛を込めた表現をするときに、

高い声を出すというのがヒント。

拍手も、パチパチパチという、高いトーンですよね。

 

続いて・・・

■困ったときに、頭を掻くのは、なぜ?

これは、「どうしよう・・・」という葛藤状態になった際、

その衝動が、何らかの行動にスパークするという、「転位行動」。

例えば、セグロカモメというカモメは、

縄張りの境界線で、緊張した姿勢になると、

毛づくろいをしたり、太い草を嘴で加えて引っ張ったり・・・という、

「転位行動」が起こるのだとか。

 

さらに、

■ついつい、相手と同じ挨拶をしてしまうのは、なぜ?

■カップルの並び方。女性が左、男性が右なのは、なぜ?

■赤ちゃんが、"高い高い"で笑うのは、なぜ?

など、解明していただきました。

小林朋道さん2

何気ない身振りも、小林先生の「動物行動学の観点」にかかると・・・

 

<小林先生のHPはこちら>

http://dem.kankyo-u.ac.jp/kobayashi.html

小林朋道さん3

 

小林先生による、さまざまな動物シリーズの本もオススメです。