2012年6月アーカイブ

2012年6月23日放送 ゲスト:柏野牧夫さん

「空耳」やら「絶対音感」やら・・・

私たちの周りにも、音に関する不思議や都市伝説はたくさん・・・。

今夜は、そんな音を科学する、

NTTコミュニケーション科学基礎研究所所属で、

音マニア!の柏野牧夫(かしの・まきお)さんがゲスト。

柏野牧夫さん1

柏野さんが研究されているのは、「聴覚」と「脳」の関係。

例えば、振り込め詐欺に引っかかってしまうのは、

聴覚システムに原因があるのだとか。

聴覚の大きな役割は、身の危険を感じたときに、いち早く察知し、

危険に対して、体を対処するよう指令を出す器官。

耳から入った情報のひとつのルートは・・・

「脳幹」→「視床」→「扁桃体」に伝わるというもの。

この「扁桃体」とは、不安や恐怖などの情動をつかさどる部分で、

体の反応ととても密接に結びついているとのこと。

振り込め詐欺などでは、電話の声の情報が、この「扁桃体」に伝わることで、

パニックになってしまうのだとか。

 

さらに後半では、

「音楽は雑音を入れると、よく聞こえる!」という、不思議な現象を検証!

「エリーゼのために」に、一定間隔で空白を入れたものと、

その一定間隔の空白に「ザーッ」という雑音を入れたものを聴き比べ。

すると・・・

雑音が入ったもののほうが、なんともスムーズに聞こえるという現象が!

柏野牧夫さん2

さらに、柏野さんのパソコンには、不思議な音サンプルがたくさん!

「バナナ」という言葉をループさせた音声素材を聴き続けるという実験を

スタジオで実施。

「バナナ・バナナ・バナナ・バナナ・バナナ・・・・・・」

と聴き続けると、不思議と「ナッパ(菜っ葉)」に聴こえてしまう??

さらには、「あ・い・う・え・お」という言葉をループさせたものも、聴き取り実験。

 

もう一度聴きたい方は、「らじこん」のサイトで是非、お聴きください。

柏野牧夫さん3

<過去の音声がお聴きいただける「らじこん」はこちら>

http://www.radi-con.com/program/85

 

2012年6月16日放送 ゲスト:榎本博明さん

ここ何年かで、よく耳にするようになった「上から目線」。

これを心理学の観点から紐解いてくれるのが、今夜のゲスト、

心理学博士の榎本博明(えのもと・ひろあき)さん!

榎本博明さん1

まず榎本さんが提起したのが、

「上から目線を指摘する人と、上の立場からアドバイスする人。

果たしてどちらが"上から目線"なのか」。

 

榎本さんによると、上から目線がやたら気になり、反発する若者が増えたのは、

自信が持ちにくい時代になったから。

そしてその要因は、「劣等コンプレックス」というもの。

 

見下されるんじゃないか・・・

人から馬鹿にされるんじゃないか・・・という被害者感情から、

目上の人による注意・アドバイスに対して「上から目線だ!」といって

過剰に反発するようになったと解析!

 

さらに、そういった若者が増えた背景には、

日本特有の「母性社会」というものが。

 

競争させない社会、自ずと鍛えさせない社会という、母性があふれた近年の日本。

「劣等コンプレックス」を生みやすくしてしまった要因は、ここにもあるようです。

 

<榎本博明さんのHPはこちら>

http://mphuman.blog96.fc2.com/

 

2012年6月9日放送 ゲスト:鈴森康一さん

なぜか生き物に似してしまうロボットがいる!

という研究をする、ロボット工学者の鈴森康一(すずもり・こういち)さん。

 

生き物に似たロボットというと、

「アシモ」や「アイボ」のようなものが思いつきます・・・。

例えば、作業内容が似ていると、おのずと生き物に似てくるというのは、

よくあるパターンで・・・

例えば、お掃除ロボットの「ルンバ」と、生きた化石「カブトガニ」。

 

しかし、鈴森さんが注目しているのは、

作業内容も似ていないのに、「なぜか結果として、生き物に似てしまった」というロボット。

鈴森さんによると、力学的・幾何学的な制約が似てしまう要因になっているのだとか。

 

では・・・「なぜか生き物に似てしまったロボット」シリーズ。

まずご紹介いただいたのは、「ショベルカー」と「人間」!

どこが似ているかというと・・・

アームの土台(胴体)から、「上腕・前腕・手」という3つのパーツになっている点と、

その関節の動き。

ショベルカー

どうでしょう。

 

人間もショベルカーも、アームが3つのパーツになっており、

そこに関節があることで、

3次元空間でも、先端のパーツ(人間でいうと、手)を好きな位置に持っていけるため。

 

続いてご紹介いただいたのは・・・

鈴森さんが20代の頃に開発した、「FMA」というロボット。

これは、トマトの収穫などに使えるよう、やわらかく、いろんな形にも対応できるロボットで、

これがなんと、構造が・・・

男性の「アソコ」に似てしまったとのこと。

 

それは見た目だけではなく、内部構造が似ているらしく・・・

男性器の内部構造になぜか詳しい松尾さんが、

「確かに似ている!」と興奮!

 

とても面白い視点から、ロボットを見ることが出来ました。

 

<鈴森康一さんのホームページ>

http://www.act.sys.okayama-u.ac.jp/kouseigaku/members/suzumori/suzumori2009j.html

 

2012年6月2日(土)放送 ゲスト:森山徹さん

松尾さんが手に持ち、じーーーっと見ているもの。

森山徹さん1

なんと・・・

森山徹さん2

ダンゴムシ。

今夜は、「ダンゴムシ」から「心とは何か?」を研究する、信州大学の森山徹(もりやま・とおる)さんがゲスト。

森山徹さん3

まずは、森山先生がこれから説明する、「心」について。

ここで言う、「心」とは・・・

「顔で笑って、心で泣く」の「心」。

「心」とは、五感で捉えにくいものの、誰もが「心はある!」と言う。

しかし、正体が分からないのが、「心」の特徴。

森山さんは、自分の中にある、様々な自分。それをひっくるめたものを、実態としての「心」と捉え、

「ダンゴムシ」の生態を例にとりながら、解説がスタート。

 

森山徹さん5

 

 

森山さんによると、「ダンゴムシ」も、予想外・未知の状況に遭遇すると、「想定外の行動」をする。

例えば、普段は壁を登ることが無いダンゴムシですが・・・

ある特殊な迷路にダンゴムシを入れると、やがてT字路で何度もダンゴムシは「壁」にぶちあたり、

その回数が200回も過ぎると、なんと「壁」を登り始めるのだとか。

この「壁を登る」という、想定外の行動に、ダンゴムシの「心」が見られるとのこと!

 

さらに後半では、「ダンゴムシも道具を使う」という話題に。

私たちの「手」にあたる、ダンゴムシの触覚に、特製のパイプを被せて持たせた森山さん。

道具(パイプ)を持たされたダンゴムシは、どんな行動を起こすのか・・・。

それを見出すための、特製実験道具が登場。

森山徹さん4

1mmずつ段差が大きくなる階段に、パイプを持ったダンゴムシが挑む!

森山徹さん6

3段目あたりまでは、余裕で降りてきますが・・・

森山徹さん7

4段目あたりから、段差が大きくなり、やがて道具(パイプ)を杖代わりに使い始めるダンゴムシ!

松尾さんも、身を乗り出して応援!

「頑張れ!もうちょっと!」

森山徹さん8

「明るすぎるから、緊張しているのかも・・・」と、手をかざして暗くしてあげる松尾さん。

松尾さんの"やさしさ"で、ダンゴムシは7段目・・・8段目とチャレンジするものの、

森山徹さn9

躊躇しながら、なかなか進まないダンゴムシ。

「もうちょっとだったのに~!バカだな~(怒)!煮え切らない男だな~。」

松尾さんに怒られる始末。

しかし、こういった目線でダンゴムシを見ること自体、

もうすでに私たちは「今までのダンゴムシ」とは違うモノとして、見ているとのこと。

森山徹さん10

哲学のような、禅問答のような、深いお話でした!

 

<森山徹さんのHPはこちら>

http://tohru-moriyama.com/