現場にアタック

2013年06月17日(月)
担当:白井京子
 
今月、アイドルグループのAKB48の総選挙が行われました。
毎年大注目のイベントに。
こうしたなか最近、いろんな企業や団体が「総選挙」や「国民投票」と題して、
このAKBの総選挙にあやかった?人気投票を実施しています。
なかにはこんなところも人気投票をやっていました。
それは「東京国立博物館」。奥田緑さんのお話です。
 
 
 
 
浮世絵ですとか、埴輪ですとか、彫刻ですとか、テーマを設けて
展示されている作品や当館の所蔵品の人気投票を行なっています。
前回秋に「トーハク仏像選手権」という形で投票を受け付けていました。
AKBですとか、そういう人気投票がやっている時期でしたので、
対抗してというわけではないですけど、若い人たちにも親しんで
もらえればなと思って。その時の1位は奈良時代作の日光菩薩坐像でした。
 
 
 
東京国立博物館は、インターネット上のホームページに人気投票のページを作り、
展示スケジュールに合わせて、2~3か月の間隔で、テーマを変えて
投票を受け付けている。
これまで博物館というと、研究員の人が展示物やレイアウトなどを決めていて、
観に来てもらうのを「待っている」状態だった。一般の人に「参加してもらう」
仕組みを設けて、若い人にも興味を持ってもらい、来場者を増やしたい、と考えている。
今週の水曜からは、7月から始まる和の書物の展示に合わせて
「美文字選手権」をやるそう。
 
一方でこの人気投票は、このところ食品業界の商品開発の手段として
使われていて、「皆の一票が、商品を決める!」という、
参加型の人気投票が増えてきている。
コンビニエンスチェーン・ミニストップの武田和貴さんのお話。
 
 
 
 
4月に寿司酢味の海苔を使った、海むすびというシリーズを
発売したのですが、食べたい味を商品化する「海むすび総選挙」
というのを行いました。5800人くらいのお客様から、食べたい味を
とにかく言ってもらった、その後1次選考をしまして、
サーモン明太子味と、カニサラダ味と、ウニとろサーモン味の3品まで
こちらで絞らせていただいて、最後決選投票を2週間行いました。
現在は決選投票は締めきりまして、6月下旬から商品化の過程を
ホームページで公開します。商品開発の一部を担っていただくことで、
より好きになってくれる可能性があんじゃないかと思っています。
 
 
 
ミニストップは、おにぎりの海苔を寿司酢味にした、
お寿司感覚のおにぎりを開発。この商品の普及を兼ねて、
新しい具材の案をお客さんから募集して、投票で決めることにした。
ミニストップは、去年ポテトチップスで同じような人気投票をしていて、
発売後に、消費者のブログに「私の声が商品開発に反映された」
という書き込みを見た。消費者に喜んでもらえて、なおかつ口コミを広げてくれる。
これはいいと、第2弾を実施した。
参加型の人気投票は、このほかスーパーの西友が、
値下げする商品を教えてください!と値下げ商品のリクエスト「サゲリク」を実施。
自分で決めるより、皆に聞いちゃえ、と。
 
一方で、亀田製菓はことし、ロングセラー商品の柿の種で、
参加型の人気投票を行ったが、ちょっと困った結果になってしまったという。
亀田製菓・平野和雄さんのお話。
 
 
 
 
「亀田の柿の種比率国民投票」と銘打ちまして、亀田の柿の種というのは、
柿の種の重量が6に対して、ピーナッツの重量が4になっている
んですけど、これを1対9から9対1までの9通り、
一番いいのはど~れ、という風に
消費者の皆さんに問う企画でした。で、7対3の比率が1位で、
大変驚いています。社内では、このキャンペーンが始まる前までは
6対4がダントツで1位になってしまったらつまんないよね、
という声もあったんですね。私もそう思っていたのですが、
そしたら、なんとなんと、7対3が1位で、2位が5対5、
我々の6対4は3位だということで、本当に驚きました。
 
 
 
この6対4という比率は、40年くらい続いている比率。
売れ行きもいいので、会社内では当然6対4以外の結果になるはずがない、
とおもっていたが・・・6対4はなんと3位に。
実は、柿の種を最初に作った時の比率は7対3だった。
これが何で6対4になったかというと、発売当初「ピーナッツの量が少ない」と
指摘されて、じゃあということで5対5にしたら、今度は「柿の種の量が少ない」と
指摘されて、最終的に6対4に落ち着いたそう。
しかし民意は、開発当初の7対3を欲していることが数字で出てしまった。
これに対し、亀田製菓はどう対応するのか?再び平野さんのお話。
 
 
 
 
これだけ反響いただきまして、我々の予想を裏切る7対3が1位だった
ということで、期間限定ではございますが、7対3の商品を発売することに
なりました。当初はこの結果がいかように出ても6対4で進めるという話
だったんですけれども。自信がありましたからね。
(7対3にしようかな、というお考えは?)そうですね・・・今期間限定で
発売していますが、この商品の反響も見てみたいですし、
あとは今まで長年守ってきた比率なので、
やはり社内の人との協議が必要かなと。ちょっと悩みどころです
 
 
 
参加型の人気投票は、結果をオープンにするのが基本。
企業側の対応力も問われることになる。
果たして投票者は期間限定で許してくれるのか。
亀田製菓は、消費者のニーズの把握と引換に、
今後の柿の種の比率をどうするかという課題を突きつけられた。
なんとも悩ましい現実も・・・
 

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