現場にアタック

2012年09月10日(月)
担当:白井京子
漆喰のお話。お城の外壁や、ちょっといい和室の壁や天井に使われている「白い壁」。
調湿機能を持っていたり、シックハウス対策に有効ということもあって、
家の新築やりフォームをする際に漆喰を検討する人が増えてきている。
そんななか、関西ペイントが出した「アレスシックイ」という商品が注目を集めている。
どういうものか、関西ペイント販売の杉田広訓さんにお話を伺いました。

 
この漆喰塗料のアレスシックイというのは、刷毛とローラーで、
外でも中でも塗れるような、所謂「塗料」という形で、お使いいただける材料で、
基本的な「コテ」で仕上げる漆喰と成分と中身はほぼ一緒なんですね。
2008年の発売になりますので、4年くらいになりますかね。
一気に増えるということではないのですが、簡単にできる、機能がいいということで、
毎年毎年、徐々に40%くらいのペースで売上が伸びています。普通の塗料に比べると
割高なところがありますので、なかなか一気に、というところまではいかないのですが、
それでもやはり良さをわかっていただいて、採用例は増えています。
 
 

 
もともと漆喰は、職人がコテを使って上手に塗り固めていくもの。
だから手間もかかるし、高価。
これを塗料にすることで、手間が少なくなった。頑張れば日曜大工レベルの人でもできる。
また、普通の漆喰は、施工期間が数日~1週間。アレスシックイは1日で完成するから、
人件費などを考えると、安くなる。少々無理言って杉田さんに具体的な金額をお聞きしたところ、
目安として8畳一間、壁から天井まですべてこのアレスシックイで施工すると、10~15万円。
番組スタッフ調べでは、普通の漆喰だと20万円以上はくだらないので、やはり安い。
ただ、機能性も何もない普通の壁紙や塗料は5万円~8万円。それに比べればまだまだ高いので、
爆発的に普及が広まっている、とまでは至っていない。
こうしたなか関西ペイントは、塗装の講習会を開いて、地道に需要の掘り起こしを行なってきたが、
その講習会に参加した人たちの話をヒントに、
新たなラインナップを増やした。再び杉田さんのお話

 
 
最近、消臭機能を体感いただくために、0・7リットルのパック詰めの漆喰塗料を
売り出しまして、もっと手軽に、匂いの気になるような下駄箱とか、
押入れの中とかに塗っていただいて、体感いただく、ということもやっています。
下駄箱は中に匂いが溜まりますので、そういったところに塗ると効果が出るということも、
我々のレベルでいろいろと試験をやっているんですけど、結構な効果が出ますね。

 
 
 
良いんですって。漆喰の効果のひとつ、消臭機能を身近に体感してもらおうということで、
日曜大工ユーザーにも手を出しやすいサイズの販売を始めた。(今までは業務用の缶だけ)
こちらの定価は8240円と、一般的な塗料の中では、やはりお高めですがね・・・
一方で、漆喰の良さを見直す動きが高まっていますが、工務店や職人に施工をお願いすると、
高くなってしまうので、DIY=自分でやっちゃおう、という人も増えている。
インターネットの通販でも、様々な種類の漆喰が、高いものから安いものまで並んでいて、
手軽に購入もできる。しかし、漆喰とは名ばかりの粗悪品もあるので、注意が必要。
伝統素材伝承支援協会 鳥越宣宏さんのお話。

 
所謂漆喰と名のつくものが、実際に漆喰じゃないものも含めて、数多とありますので、
それを見分けていただかなくちゃいけないですね。今現状、日本漆喰協会ですとか、
日本建築学会、そちらのほうで定めた数字では、消石灰という主成分の割合が
30%超えていること、という規定があるのみで、あくまでも、業界の自主基準ですね。
それだけ入っておらなければ、漆喰と呼んでいい悪いというのは決まっていませんので、
例え0・1%の割合でも、漆喰と言って差し支えるケースはないんです。
 
 
実は日本の建築界にはこうした基準がなくて、例えば漆喰の前に一時ブームになった珪藻土も、
土が1粒でも入っていれば珪藻土と言っても怒られないし、塗料についても、
目薬一滴のシリコンでも「シリコン塗料」と呼ぶことができてしまう。
しかしいまのところ、国が基準を決める動きはないので、業界が自主基準で対応している。
では、私たちはどうやってちゃんとしたものを見分ければいいのか。再び鳥越さんのお話。

 
 
一般の方々にとっては目にしないところなんですけど、建築の材料は含まれている成分を
必ずどこかに表示する書類があるんですね。製品安全データシートと言うんですけど。
そういうところに例えば化学物質を一定量含有していれば、表示しなきゃいけない
という義務はありますので、得体のしれないカタカナの物質が含まれていないかですとか、
そういうところで確認頂くのが方法の一つだと思います。
それから、日本漆喰協会が定めた基準をクリアした、外部機関の検査基準と言うんですかね、
そういうことをクリアした素材は、ある程度信用していいんじゃないかと思います。

 
あとは、地元の工務店などに確認する、ということも手段の一つ。ただ、鳥越さん曰く
「漆喰塗りは職人が何年もかけて会得する技術だから、それなりにしかなりませんよ」との事。
そうしたなかで出てきた「漆喰塗料」という選択肢。あとはお値段との相談にもなりますが、
漆喰を家に取り込むハードルが低くなった今、賢く選んで取り入れてみては如何でしょうか。

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