現場にアタック

2012年05月23日(水)

   担当 山崎 景子
                                           

岐阜県美濃加茂市で「4月からヤギを使った除草作業がはじまった」というニュースがありました。
そこで、ヤギを使った除草作業を行っている
農業生産法人frusic(フルージック)代表・渡辺祥二さんのお話を伺いました。


 

  銀杏畑があるが、そこを管理するおばあちゃんが80過ぎてしまって草刈が
  大変だということで草刈を頼まれた。そのときに人間で刈るよりはヤギで
  刈ってみようかとということで、飼い始めたのがきっかけ。


 

元は隣のおばあさんの土地の草刈のためにヤギを使ってみたら、
案外成果が出たので、美濃加茂市に除草に使いませんかと提案!

除草のための「ヤギのレンタル」を始めたんです

ヤギは市有地である溜め池の周りの緑地8800平米の除草を行っています。
派遣されているヤギはあわせて25頭。1日でトラック2台分の雑草を食べてくれるそうです。
しかもため池の土手は斜面なので人手では除草しにくい、
ヤギはそれでも綺麗に食べてくれるそうです。
また除草といっても一見するとヤギが草を食んでいるだけなので、市民からも
「癒される」と評判もよく、また糞は肥料にもなると好評!

ですが、除草効果や見た目以外にも大きな効果があったそう。
どんな効果があったのか、美濃加茂市役所 土木課・小林克博さんに聞きました。

 


   経費としては340万年間でかかっていたのが、168万で管理が出来る。
   当然、ヤギを管理する人は必要になるが、その人の人件費を含めても、人間が草を刈る

 

 


以前は業者に委託して草刈をしてもらっていたが年に2回で340万円。
現在、ヤギは月水金の週3回、年72日「出勤」。
しかも、これまで刈られた草は「廃棄物」扱いになり、処分に別途費用も
かかっていたんですが、これもかからなくなったそう。
このことに気をよくした美濃加茂市は、他の市有地で発生した草もヤギたちのえさにすることを計画中。

こうやってみてくるとヤギってとっても有能だと思うんですが、、、
日本でヤギを飼っているというのはあまり聞かないですよね?
でも、世界では様子が違うようです。
ヤギを飼っている人や研究者などで作る全国山羊ネットワーク・代表今井明夫さんに伺いました。

 


  ヤギは気候、えさに対する適応性が高く、きちんとした収益を上げてくれるという点で
  世界で見直されている。
  またヤギは草原の下草を食べるので、山火事が広がるのも予防する。
  そういった面でも有望な家畜。

 

 


今では牛や豚が主ですが、日本では昔はヤギを飼っていて、
今井さんによると、昭和30年代には日本でも60万頭が飼育されていたそう。
   
日本ではマイナーですが、ヤギは人懐っこいし、そんなに大きくもないので
高齢者や子どもでも扱えるて、アジアを中心に世界的に飼育されています。
特に人口増加で食糧危機に瀕している国で需要が増加しているようです。

今井さんはヤギをもっと見直してほしいとおっしゃっていましたが、
frusic(フルージック)の渡辺祥二さんに、実際問題、ヤギの除草は採算は取れているのか?聞きました。

 

 

  正直言ってあまり利益が上がらないが、将来的にヤギさんたちがミルクを出して、
  乳製品が3年から5年で生まれていって、ヤギの部分も回っていけばと思うが、
  まだまだ・・・。

 

 


渡辺さんはアセロラを主に作っているので、ヤギレンタルは副業。
ですが、今後は ヤギの乳を製品化するなどしてなんとか売り上げに
つなげたいところのよう。ヤギは再びメジャーな家畜になるのでしょうか?

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