トークパレット火曜日「小松昌美ハワイにおいでよ!」

2011年08月08日(月)
日本では、今年の夏は家庭でも職場でも節電で大変だと思います。そこで今日は、ハワイの電力事情をお話しします。


ハワイの電気は、アメリカ本土とは離れてハワイ諸島の中で作られています。電力会社はひとつで「ハワイアン・エレクトリック・カンパニー」。その頭文字をとってHECO、通称ヒーコといいます。


ハワイには原子力発電所はありません。ハワイの電力は石油を燃やす火力発電が大部分を占めます。アメリカ本土の発電は、石炭が50%、原子力と天然ガスが20%ずつで、石油の割合は2~3%ですが、ハワイは石油を使った発電が8割です。ですからところの原油高は影響が大きくて、ハワイの電気代はうなぎのぼり。値上げは今年に入ってすでに2回目。現在、一般家庭の平均電気料金は、オアフ島で約190ドル(約1万4千円)。マウイ島やモロカイ島などでは240ドル(1万8千円)以上になっています。遊びに行くには最高のハワイですが、暮らすとなると生活費の高さにみんな苦労しています。


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先日、オアフ島にある発電所に出かけてきました。真珠湾を超えてさらに西に向かうと、巨大な煙突が海岸線に見えてきます。前は海。周りには住宅もなく殺風景な感じ。この発電所に近いナナクリという町で、電気代の高さをふまえて節電をするならどこからですか? と聞いてみました。「節電」(Save Electricity)と言っても、考えられない、思いつかないと言う人がほとんどでした。例を挙げて答えさせようとすると「夜はエアコンを消す」、「料理の回数を減らす」(ハワイはほとんど電気のコンロなので)。2世帯7人で暮らす奥さんは、電気代が10年前は200ドルちょっとだったのに、先月は500ドルになったと言うんです。それでも節電は思い浮かばず、電気代を稼ぐためにご主人が2つ目の仕事を増やしたと言っていました。ハワイの人は節電の意識は低いようです。ハワイでは節電中の今の日本より、家庭でもオフィスでも室内の照明が暗いんですが、これは外の日差しがまぶしいからで、あまり節電のためということではないようです。


私がハワイでまず思うのは、冷房の効きすぎ。レストランでもお店でも、寒いくらい冷房が効いています。日本では今、室内温度を28度に設定するようにと言われていますが、ハワイではどのくらいなのか、温度計を持ってあちこち調べてきました。一番寒かったのは、食料品のストアー。食料品ですからある程度は仕方ないとしても、店内どこでも冷蔵庫のようです。室温は10度。真冬並みです。半そでだとカゼを引きそうですが、ハワイの人はタンクトップで入って汗までかいています。次にハワイの人気格安洋品店。ここはいつも寒いと思っていました。室温を計ってみると20度ちょっと。ホノルル市役所の支所へも行ってみました。ここは入り口が開けっぱなしになっていたのでその近くは26度でしたが、奥のカウンターは23度。女性職員は全員ジャケットを着ていました。私の友人もオフィスが寒いのでフリースのジャケットと靴下は欠かせないと言っていました。一方、一般家庭では、クーラーを持っていない人が結構多いんですよ。ハワイは湿度が低いので暑い日でも扇風機で十分だったりします。だけどオフィスやお店はクーラーで冷えびえ。なんかアンバランスなんですが、ハワイの人は特にそう思っていないようです。


ハワイ州では、石油に大きく頼った今の電力のままではいけないと、2008年に「ハワイ・クリーン・エネルギー・イニシアティブ」という計画を立てて、2030年までにハワイのエネルギーの70%をクリーンエネルギーに転換するという目標を掲げています。去年1月には、ソーラーパネルをつけない新築一戸建て住宅は建築許可を出さないという法律ができました。風力発電の大きなプロペラもオアフ島北部のノースショアに完成して、今年から動き始めました。ホノルルのダウンタウンでは、ホノルル沖の深海の冷たい水を利用した冷房システムのアイデアも出ています。これは電気代を10分の1に、温室効果ガスも抑えられるといわれています。ワイキキのホテル郡にも利用できないかと検討されています。ハワイは太陽、風、海、地熱と、自然エネルギーが豊富ですから、難しいといわれるクリーンエネルギー社会の実現に向けて、アメリカのエネルギー省も期待しているようです。


★★ 小松昌美のブログ ★★

 

  「小松昌美のハワイ生活」
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