現場にアタック

2011年03月08日(火)
担当 山崎景子

     
大学受験シーズン。問題流出が大きな話題となりましたが、
今朝は、別の大学受験の話。
まさに今、あちこちで行われている合格発表についてです。

合格発表といえば・・・・・
「掲示板に張り出された合格者番号の一覧を前にして、
 受験票を握り締め、自分の番号を探す。」というのをイメージしますが、、
 
それは、過去の話。実は最近ではほとんどこういった合格発表風景を
見られなくなっています。 
どういう事なのか。例えば、きのう合格発表日だった横浜国立大学の場合。
入試課課長、カワベ・チエコさんの話です
      
  
  掲示板はもう辞めてしまっていまして、
  ホームページ一本で公表する事になっている。
  もうトップページのところに、今ですと、
  バーナーみたいなのに合格発表という大きなバーナーがあるので、
  そちらでクリックすると、各学部の方から見られる形になっている。
  やはり、掲示板があった時に、部活の学生も来て、胴上げをやってた風景も見られたが、
  今はそれはないので、まぁ静かというか、そういう状況ですね。 

 

横浜国大は私の母校なんですけど、私が受験した時はまだ掲示板の発表があったんです。
 いつから掲示板がなくなったかと聞くと、2007年から。
ホームページでは、合格した人の受験番号がわかる形になっているそう。

でもなぜ掲示板を無くしたのか、理由を聞くと、
ネットと掲示板を併用した時期もあったが、掲示板を見に来る人が減少。
また、神奈川県内からの入学者は20%台であとは地方の人が多い、
との特性もあり、掲示板を辞めたそう。         

ただ、掲示板を辞めたのは横浜国立だけではないんです。
今、合格発表がどうなっているか、どう変わってきたか。
詳しくは、情報通信総合研究所の研究員、サトウ・ヒトシさんに伺いました。

  掲示板を辞めた大学だと最近だと、早稲田大学、慶応大学、法政大学とかは
  掲示板を辞めた。
  まず、電話の応答については、1990年後半から主に出てきて、
  今まで掲示板だけとか、郵便だけだったのが、それに付随するサービスという形で
  受験生の利便性を考え、大学まで合格を見に行かなくても合否確認ができるようになったし、
  2000年の初めからネットの発表という形で切り替わった。
  また、大学によってはパソコン版だけなく携帯版のところも多い。
  携帯相手に、たった一人でガッツポーズとっているのでは、という感じですけど。   

   

今だいたいは、学校のホームページに行って、合格者一覧をみたり、
パスワードなどを打ち込んで合否を確認する形。

因みに、慶応は去年から、早稲田は2002年の合格発表から掲示板での発表を取りやめています。


一方、掲示板で発表している大学は国公立を中心にいくつかあるが、ほとんどがネットと併用。
いまだに掲示板だけ、というのは東大だが、その理由を取材すると、
1に伝統、2に伝統、という感じ。

東大のように掲示板がある合格発表風景を"よき伝統"とする声はある。
例えば、合格者を前にお祝いの万歳をしていた
早稲田大学公認サークル「バンザイ同盟」。元代表・岡田さんの話です。


  喜びを共有できるイベントとして必要。
  前までは外に張り出されていたと思うが、そこでうかった、
  落ちたといろいろあったと思うが、今、全部パソコンで見ちゃうので、
  万歳する場がない。残念な感じ。必要なものだと思う。
  人と人が触れ合うことあるし、顔が見えるし絶対、気持ちが入った万歳ができる。   

  

在校生が新入生と触れ合う初めての機会でもありますからね!

では、今の受験生の合格発表はどういった状況なのか。
また、どう受け取っているのか。直接、受験生に聞いてみました。


  ★4つ受けたうちの3つがネットとか電話。
   リビングの机で家族と一緒に見ました。
   パソコン囲って「じゃ、今から見ようか」と。ネットで見ると、
   パスワードと生年月日を打ち込んでエンターで合否が出るんですけど、なんかあっさり。
   自分かカリカリ勉強していた事とつながらない。
  ★全部一人で見た。すぐには見られなかった。まず受験番号を入れて、
   次の画面でわかるのかと思いきや・・・・


何人かの受験生に話を聞いて感じたのは、意外なほど、「合格掲示板」への思い入れがないこと。
私は「大学に行って合格掲示板で自分の番号を探す」ものだと思っていたのですが・・・
それが楽しくもあり、つらくもあり。・・・ただ、これが青春の1ページかと。     
    
ただ、今の受験生にはそういった思いはあまりないらしく、多少味気ないとは感じているものの
「結果がわかる事には変わりない」と考えているようで・・・・・
   
さらに、こういう事を言っている受験生もいました。   
     

   ネットと電話のいい点はすぐ聞ける、という事。考えなくていい。
   学校に行くまでも行った後も。行く時は考える。受かっているか、受かっていないか。
   落ちてたとき、何で落ちたのだろう、と
   自分にプレッシャを与えちゃうんで。やっぱり、今、掲示板は、
   今、一校だけという人はいないだろうから、自分の行きたいところじゃないと、
   下手にダメージを与えちゃうかな、という感じ。       

     
確かに受験生にとっては、試験と発表を繰り返すたいへんな時期。
便利になればなるほど、いいんじゃないかというのも、一理あるかなと思いました。

掲示板に張り出された番号の一覧から自分の番号を探す、という風景は
過去のものとなりつつあるのかも、、、と感じました。

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