■テーマ
「支持率は初めて6割下回る。
発足から間もなく1年、安倍政権の本質とは」
■スタジオゲスト
▼ジャーナリストの神保哲生さん
▼作家・思想家の東浩紀さん
▼TBSラジオ・崎山敏也記者
▼国会担当・武田一顕記者も参戦!
★この他、去年12月のTBSラジオ選挙特番に出演頂いた、
明治大学准教授で経済学者の飯田泰之さん、
高崎経済大学准教授で哲学者の國分功一郎さん、
TBSラジオ「デイキャッチ」でお馴染み、国際ジャーナリストの小西克哉さん、
TBSラジオ「ほんなび」の麻木久仁子さんに安倍政権を採点して頂きました。
★明治大学准教授で経済学者の飯田泰之さん(採点:79点)
→支持率がここまで維持できているという点を無視してはいけない。
経済政策の成功だけじゃないかという人もいるだろうが、
それだけ有効な経済政策を国民が渇望していた証拠だろう。
ただし経済政策は金融政策以外たいしたことをやっていない。
消費増税は性急すぎるし、成長戦略は産業政策路線への先祖返り感が
強まっている。ここをちゃんとすれば優だが。一歩及ばずの良といったところ。
ただ、早くも経済政策以外に関心がむかってしまっているようだ。まだまだ経済は
完全回復には程遠い。政治資源を他所に振り分けている場合ではないはず。
★高崎経済大学准教授で哲学者の國分功一郎さん(採点:5点)
→0点にしたい気持ちはもちろんあるが、
それでは点をつける意味がないので、点をあげた。
評価できるところがあるとすれば、経済政策を
打ち出したところ(その内容ではない)。これが10点。
民主党政権は経済政策が本当に皆無だった。
あれは致命的だった。ともあれ、現政権の経済政策の内容は
全く評価できず、マイナス5点。それで結果、5点。
円安はむしろ中小の製造業を圧迫していると聞く。TPPについて、
自民党は選挙前、反対すると言ってなかったか。原発輸出は論外。
「特定秘密保護法」は特に決め方がひどすぎる。
★国際ジャーナリストの小西克哉さん(採点:40点)
→アベノミクス 第一の矢で20点。 一連の安倍価値観外交で、20点。
第3の矢、規制改革で0点。原発政策で0点。
特定秘密保護法強行採決で、0点。毀誉褒貶のリフレ政策だが、
長年の日銀的政策が結果を出せなかったのだから、妥当な方針だ。
ただ企業の内部留保をどう賃金上昇につなげられるかの、詰めが甘い。
2月の日米首脳会談時の安倍政権に対するホワイトハウス側の"疑念"が
十分払拭されたとは言えないものの、度重なる韓国、中国の様々な
"挑発行為"に、日本政府は抑制の効いた毅然とした対応を維持している。
外交に理想はないが、過去の自民党、民主党政権と比べて
戦略的リアリズムがある。
ただ、沖縄と原発政策では、戦略がない。沖縄では、相変わらずの
振興策(金)で押し切り、福島第一では、汚染水対策が東電任せの
"放置プレイ"になっている。 政権中枢部に"原発村"の主要メンバーを
擁する政権ならでは、と言わざるを得ない。
★麻木久仁子さん(採点:20点)
→秘密保護法には失望。メディアの自由な言論活動に対する影響について
多くの危惧が表明されたが、あれは政治家の自由な政治活動にも、
陰に陽に影響するものだ。自分で自分の良心を縛りかねない法の成立に
血道を上げる訳がわからない。
安倍政権唯一の期待だったデフレ脱却。大胆な金融緩和策は
総理の強い意志があってのもの、という解説をよく聞いたが、
最近総理は興味を失っているご様子では?増税決めちゃったら、もういい?
デフレ脱却中途半端で増税、景気は腰折れ、賃金は上がらないけど
生活保護法は改正したからみんなで助け合ってね。成長戦略の名のもとに
既得権益層にはお金回します、みたいなことになりそうで怖い。