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2013年09月12日(木)「来年4月に、消費税を8%に引き上げることに賛成?反対?」(バトルモード)

バトルモード

■テーマ
 安倍総理が消費税引き上げを発表か?
 今、改めて問います!
 来年4月に、消費税を8%に引き上げることに賛成?反対?

■スタジオゲスト

▼増税派の法政大学経済学部准教授・小黒一正さん
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▼反対派の三菱UFJリサーチ&コンサルティング
  経済・社会政策部 主任研究員・片岡剛士さん
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Q 消費税を来年4月に引き上げるべきだと思いますか?


小黒一正さんの回答

 
 まずはですね、経済学的に考えた場合にはいろいろなオプションが当然ありえるという話になります。ただいろいろ制度上の話とか国際公約の話を考えるとこのタイミングであげないとかなり難しいということがひとつあります。ひとつは、たとえば国際的な公約の関係で言えば、2015年にですね、まず国と地方を合わせたプライマリーバランスの赤字を半減するというのと同時に、2020年にまあ黒字化すると言っているわけですね。これは少なくとも社会保障改革だけでは難しいですから、少なくとも増税も入れないと難しいという話になるのがまず一点です。それからもうひとつは、経済学では無くて実務の政治の過程の話で、今回増税しないとまた新しく法律を作ってですね、決定する必要があるわけですけれども、それはおそらく容易ではないと、パンドラの箱が開いたような状態になって、増税をじゃあいつからやるのかという議論と、じゃあどれくらいの税率の幅を上げるのかという議論がいろいろ噴き出してくるということになると、97年一回増税してから今回決まるまでに15年かかったんですね。そうすると次じゃあいつ増税できるのかという話に当然なってくる。ということで、いろいろな経済学者の試算とかありますけれども、ひとつのリミットとして出てきているのは、5%増税のままだと最終的に財政の破産をとめられる期限が2028年ぐらいだろうという話があるので、そうすると今ここで上げとかないと難しいなということであります。

片岡剛士さんの回答

 今、増税するのは反対なんですけれども、理由としては、2年程度で2%のインフレターゲットをいまやって金融政策をやっているんですね。で、途中段階で消費増税をするということは、せっかくデフレ脱却をしているところで途中で腰折れさせる可能性が非常に高い。これは実態経済上の不況という形で、腰折れさせるという可能性とですね、それから今回、日本銀行が採用している金融政策というのは、予想のインフレ率に働きかけるということなんですね。アベノミクスとしては、消費が起点となって今回復しているわけですけれども、消費増税ということは結局その消費に対して悪影響を及ぼして、予想インフレ率に対する信頼を毀損させると、そういうところがあって結局デフレ脱却できないんじゃないかと、こういうことになるわけですね。そして、まあ手続き論、もしくは国際公約の話をされたんですけれども、国際公約については2011年に、当時の野田総理が答弁をされていると、で、これによるとですね、国際公約とはどう意味かと問われて野田総理は「国内で決まっていることを淡々と説明しているだけだ、それからそれを変えたからといって総理が辞めるといった責任が発生するわけではない」と、こう述べてらっしゃるわけですね。だからそのまま増税をするという話は、これはある意味アベノミクスで情勢が変わっているわけですから、ですから今回違った形の財政再建、もしくは中期的な財政を守っていくというような話をきちんとセットで打ち出していけば、充分信任されるんじゃないかと、思います。

⇒番組でお願いして、エコノミストの方々に御回答頂きました。
 詳しくは・・・続きを読むへ


慶應義塾大学ビジネススクール准教授・小幡績さん

▼8%に引き上げるべき。
 理由は、政府財政の赤字は50兆円。年金も実質債務が最低でも500兆円以上あり、政府の借金総額はもはや1500兆円を超えている。税収増加は必須。景気とは無関係に上げるべき。米国はもちろん、景気が日本に比べようもなく悪い欧州でも増税、歳出削減をしている。

慶應義塾大学経済学部教授・土居丈朗さん

▼当然引き上げるべきです。
 社会保障の給付と負担をめぐる世代間格差を早期に是正するためには、早期に高齢者も負担する消費税を増税しなければ実現できない。消費税を増税すればデフレ脱却が遅れるという懸念は杞憂である。黒田日銀総裁も根拠を明示しているように、予定通りに消費税率を引き上げてもデフレ脱却は可能である。

BNPパリバ証券投資調査本部長・中空麻奈さん

▼上げるべき。
 理由は、国際公約、三党合意後の状況にある上、足元の経済環境はかつてないほどいい。オリンピック招致に成功し気分も高揚、GDPの上方修正も実施される中で、かつ、経済対策5兆円の検討もなされるなど、対応も十分にできている。財政再建は待ったなし、の状況を踏まえると今やるしかない。この状況で消費増税ができないようでは、日本の政治力に対する疑念が生まれ、国際社会からの信用問題にもつながる。そうなれば格下げも必至で、調達コストの上昇につながってしまう。消費増税回避のリスクが大きく膨らむことを阻止するという観点も必要だ。

第一生命経済研究所 経済調査部 主席エコノミスト・永濱利廣さん

▼純粋に経済環境だけを考えれば、デフレから脱却していないため、3%引き上げに耐えられる環境には無い。ただ、既に法律で通っており、それを変更するには政治的なコストも大きいことを勘案すれば、効果的な景気対策を条件に予定通りの引き上げも仕方が無いか。消費増税を容認する代わりに法人税率引き下げ等が引き出せればベター

TBSラジオ「荒川強啓デイ・キャッチ!」でも御馴染み
 経済ジャーナリスト・町田徹さん

▼上げるべき。
 消費税引き上げは法律で決まっていること。しかも、国際公約なので、果たさなければ、政府の政策遂行能力に疑問符が付き、日本経済に対する信頼を損ないかねない。そうなれば長期金利の上昇を始めとした混乱は必至なので、予定通りの実施が必要と考えます。なお、引き上げ率の変更や実施時期の細分化・先送りも望ましくありません。十分な税収が確保できない懸念や、納税者の経費拡大といった弊害を伴う恐れがあるからです。

明治大学政治経済学部准教授・飯田泰之さん

▼No。
 デフレ脱却の好機を逃してはいけない。財政の信認確保のためにスケジュールを変更するべきだ。来年から毎年1%で5年間が望ましい。ドイツ・スウェーデンでは5年で3回以上税率変更したことがあり、非現実的だとの批判は当たらない(消費税申告そのものの煩雑さと消費税率変更の問題を混同している議論がある。)

駒沢大学経済学部講師・江口允崇さん

▼NO。
 ゼロ金利から脱却し、景気が回復した後に財政再建を始めるべきだと思う。ゼロ金利下では財政政策の効果が上昇することが近年の多くのマクロ経済学の理論研究で示されている。日銀がゼロ金利を解除していないということは、中央銀行はまだ本格的な景気回復とはみなしていないということでもある。金融政策当局が景気回復と判断していないのに、財政当局が景気回復と判断して早急な財政再建を始めるというのは、やや矛盾しているのではないか。

もちろん長期的には消費税の増税も必要だと思うが、またしても消費税を増税したせいで景気が悪化したならば、もう二度とそれ以上の引き上げはできなくなり、却って長期的な財政再建を滞らせる可能性がある。

上武大学ビジネス情報学部教授・田中秀臣さん

▼上げるべきではありません。
 政治的な妥協をするのであれば、一年先送りで、そのときにまた経済・財政状況をみて判断する、という方向が次善の策です。理由は、日本銀行の政策(これをリフレ・レジームといいます)が不安定化するから。簡単にいうとデフレ脱却に赤信号がともるからです。政府がたとえ補正予算で景気の腰折れ対抗策をうっても、それ自体は、期待インフレ率をコントロールする日銀のいまの政策とは無縁です。むしろ政府のあいまいな態度(デフレ脱出重視かそうでないのか)は、期待インフレ率にかく乱をもたらすでしょう。

経済アナリスト・森永卓郎さん

▼上げるべきではない。今年4~6月期の税収はすでに前年比5%も増えていて、年度末に巨額の法人税が入ることを見込めば、今年度の税収は4~5兆円増えるだろう。増税の必要性はない。また将来的にも2%のインフレターゲットを実現すれば、毎年1兆円の自然増収が見込まれるので、将来的にも増税の必要性はない。逆に欲をかいて消費税率を引き上げれば、経済が失速してかえって税収が減ってしまう。

経済評論家・山崎元さん

▼引き上げ延期がいい。昨日、11日の大手新聞社の朝刊は示唆的でした。
 「朝日新聞」が予定通り上げろ、「読売新聞」が引き上げを延期する方がいいと共に社説で述べて、「日経新聞」は一面トップで「消費税増税へ経済対策」、「総理指示 補正・税制改正で」と報じました。要は、両論あるが、心配なので対策がいる、ということ。対策が要るくらいなら、税率引き上げ延期が素直。物価上昇に賃金上昇が遅れざるを得ない政策波及の仕組みからいって、広く消費者の手元に現金を残す消費税の減税が最もいい経済対策でもある。

荻上チキ、南部広美
radiko.jp

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