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2010年5月23日「クルマ社会の過去・現在・未来」未読メール3

ALFREDINO 狛江市

はじめまして、わたくし25歳、自動車関係業種の会社を経営しております。
周りはドリフト派ばかりなので、反骨精神でグリップ派、最初の愛車から
ミッドシップを乗り継いでいます。


今私は、昨年購入したホンダNSXに乗っています。

が、世間一般では「少し怪しい人」に見られるらしく、
オジサマ達にしか効果がありません。
やはり、デビュー当時を知る世代には「凄い目」で見て頂けます。

若いオンナノコには、BMWやメルセデスなどがテキメンでしたが、
時代が変わってきまして・・・
最近はハイブリッドじゃないとダメとの事。
私はマニュアル車派なので、自分のアシでもMTじゃなきゃ嫌です。
そういった意味で、CR-Zは気になる存在です。

ミニバンには興味がないのですが、大型トラックは好きです(笑

CO2削減という意味では、ヨーロッパ車のディーゼル+MTがいいです。
ロータリーの独特のフィーリングもいいです。
勿論、ホンダVTECもレシプロエンジンとしては最高です。

20歳の時に、「25歳までにNSX、28歳までにフェラーリを買う」
という目標を立てました。

ローンでカツカツですが、クルマに触れている時間"だけ"が生き甲斐です(?)

とりあえず、まだまだクルマ好きの若者がいますよ~、
という事をアピールさせて下さい。


===

STUDIO COIL

1965年生まれのオヤジです。

「オヤジってクルマのデートとかを夢見てそうでイタいよね。バブル臭くて」
という若手の意見はごもっともなのですが、
個人的には、クルマに対して、ちょっと違った思いがありましたね。

私にとってのクルマは、初めて手に入れた「個室」であったからです。
とくに裕福な家庭ではなかった私の場合、
いわゆる「勉強部屋=個室」というものがありませんでした。
(のび太くんの部屋には憧れたもんです)
なので、友達を家に呼ぶこともできず、なかなかに「気まずい場面」の
多い少年時代を送ったものです。
ちなみに私と似たような境遇の友人も何人かいました。

ですから、そんな友人達と「クルマがあればなぁ・・」と、つぶやき合うのは、
ごくごく日常的な光景でした。
だって誰にも邪魔されない空間で、エアコンが効いて、カーステが聴けて、
おまけに「移動ができる」んですから。
まぁ、昭和的貧乏ゆえに見ることが出来た小さな夢、って感じでしょうかね。

ちなみに私は、学生時代に「中古のカリーナ15万円」を「現金」で買いましたが、
なかなかに「幸せ気分」を味わえたもんです。
クルマを買ったその日に、カーステで「自作 XTCベスト盤カセット」を聴きながら、
近所をトロトロと走りつつ、「あぁ。これで何処へでも行けるんだなぁ」という感慨に
ふけったものです。まぁ、何処へ行ったというわけでもないんですけどね。

結局その後、税金だ、保険だ、車検だ、罰金だ、駐車場代だ、高速代だ、
でアホらしくなり、クルマはやめてしまいました。

今の若い方達がクルマに興味を持たないのは当然だろうなぁ、と思います。
だって「必要」はありませんしね。

しかし、ファミレスやマクドナルドで「PSPのモンハン」をやっている高校生
4人組を見るたびに、あぁ、こういう子達が昭和に生きていれば、
クルマを欲しがったんじゃないかなぁ、と想像したりします。
いいですよね。あれ。なんか羨ましいです。
あんな「オモロ空間」を安上がりに調達できるんですから。


===

さすらいの加工屋

いつも、ポッドキャストで楽しみに聞いております。
テーマがクルマ社会の過去現在未来についてという事で
町工場の機械屋である私が、初めてのメールを書かせて頂きました。
車を"使う"側面ではなく"作る"側面から考えてみました。

私は40半ば、小さな町工場を今も父と一緒の細々と営んでいるものです。

現在は車の部品を作っているわけではありませんが
親しい同業者の中には関わっているところも多く、色々な話も耳にします
当社も18年ほど前に一度関わったこともあります

そんな世界一強い自動車産業を陰で支えるシステムは
わかりやすく言えば"日本の自動車産業は中小零細の加工屋に無理をさせ、
自分達の利益を出すシステムの上に成り立っている"のです。

確かに、企業ですから儲けると言うシステムは必要です。
当社もお手伝いしていた時はそれなりの利益は手にしていたと思います。
しかし、裏返せば"社員よりは多少コストを払って、リスクはすべてあなた
達に背負わせる"という、とても親会社にしてみれば理想的な関係が
出来上がっているのです。
それを考えるととても微々たる利益でしかない事に気がつきました。

現在当社は小額の多くのお客様と取引をしてリスク分散を図っていますが
まだまだ、多くの中小機械加工屋は大きい取引を求めて大きなリスクを
背負いながらがんばっています。

他業種に比べて、設備投資も大きく(機械一台数千万を数台は必要)
一度、自動車の仕事を始めると取引先の業態変換は非常に難しく
設備に使った多くの借金に悩まされます。人材も多く必要です。

続けるにしても、更なる最新設備や人材育成、生産移管による工場移転
などなど、更なるリスクが重くのしかかり、余程の特殊技術が無い限り
定期的なコストダウン交渉と借金と工場とリスクばかりが大きくなり
結局、利益は余計出にくい体質になります。

こんな、大企業利益追求主義の黒子に徹し多くの"機械屋の職人親父"達が、
技術伝承もままならぬまま市場から撤退していきました。
同じくして、日本の巧みの技も衰退し海外流失していってます。(現在進行形です)
こんな形で中小企業が支えてきた、機械技術が衰退して良いのでしょうか?

また別の側面で、メーカー企業も技術伝承がうまくいかず、
設備のみがIT化しグローバル化していく中で本来日本人が得意とする
きめ細やかな心遣いを忘れて効率化能率化を追求した結果、
難しい形状の図面を画面で書けるようになり、実際には非常に非効率的な
部品を巧みの技と責任感で無理して生産する事となり、結局やらなくてもよい仕事
が増えて単価は同じと言う、コミニュケーションが取れていない事による非効率性も
発生しております。
ちょっとした心遣いとコミニュケーションで解決付く話がほとんどかと思います。

しかし、上記のようなシステムのおかげで世界に安くて質の良い車を大量に
供給できるようになり、結果的に日本車が世界一に成ったことは事実ですし、
嬉しいことです。

これからは、ヨーロッパ(特にドイツ)のように地道に技術を磨く技術者を
知的労働者と同じ社会的地位が確立できる社会を築き、努力や技術に見合う
社会生活を送れるようになれば、雇用の受け皿にもなり、若者を中心に中小から
始まる、新しいものづくり社会が築けると思いたいのですが・・・

でも現実は、昨年のような世界危機が発生しますとシステム自体が機能不全を
起こし、多くの技術が失われ流失し、ひいては本当の意味の技術の空洞化が起き、
資源も技術も人材もない、有るのは借金だけの社会になるような気がします。


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