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「文化系トークラジオ Life のやり方」


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Life存続サミット 未読メール特集4

鈴木すずきちさんのメール

数年前のライブドアによるニッポン放送買収騒ぎのときに思ったのですが、
AMラジオというメディアにないものがインターネットには大概あり、
インターネットにないものがAMラジオには大概あるような気がしております。

例えば、

●許認可事業としての制約
AMラジオ: 有
インターネット: 無

●ジャーナリズム/言論機関としての権威
AMラジオ: 有
インターネット: 無

●音質
AMラジオ: 低
インターネット:高

●聴取可能範囲 の限定
AMラジオ: 有
インターネット: 全世界

●編成による放送時間の制約
AMラジオ: 有
インターネット: いつでも聴取可能

●文字・画像・動画
AMラジオ: 無
インターネット: 有

●音楽について
AMラジオ: 音楽かけ放題
インターネット: Charlie自作自演

見事な補完関係です。

ということでビジネスモデルの検討をしてみたいのですが、
こっちはなかなか簡単にはいきません。

AMラジオ: 広告モデルによる無料視聴
インターネット:広告モデル/有料モデル両方アリだけど
どーかなー...有料モデルで聴いてくれる人どれくらいいるかな・・・
無料配信で客寄せして有料会員にとっておきコンテンツ配信するかなー...
そうなったらラジオでどこまで放送するのよ?
つーか、有料配信がメインの収入減になっちゃったら
AMラジオについたスポンサーは有料配信のおためしコンテンツを
サポートするっていうただのお人よしになっちゃわない?

・・・・というような隘路にはまっていきます。

いっそのこと、製作委員会方式にして
いろんな業種の企業を巻き込むのはどうでしょう?

例えば、

TBSラジオ=ラジオ放送
どこかの出版社=Life関連書籍出版
どこかの広告代理店=Life関連イベント事業
どこかの音楽レーベル=LifeサントラCD/アーティストcharlie

という風にコンテンツを多角的に利用すると・・・

ただそうなると、関連企業が多くなりすぎますね...。
考えれば考えるほど、
存続のためのビジネスモデルの難しさが浮き彫りになりますが
最後は面白いものが残るんだと思います。

長々読んでいただいた後で、
「面白ければOK」なんて身も蓋もない一般論でしめてしまって恐縮ですが、
一定の利幅が期待できるビジネスモデルがことごとく
壊れてしまいつつある現在だからこそ、
製作委員会にいろんな企業が参加したがるような
いろんな形で料理できるような奥行きのあるコンテンツのみが
生き残る世の中になってきてるんじゃないでしょうか。

というわけで、これからも末長く面白い番組、
そしてラジオ・ネット・出版・イベントに留まらない
色んな展開をを期待しております。

===

黒幕ことプロデューサーの長谷川です。
確かにネットのおかげで、ラジオだけではできなかったことがいろいろ
できるようになりました。Podcastも、ウェブ中継も、このブログも、
以前のラジオではできなかったことですよね。
ラジオがメディアとして厳しい状況に置かれているなかでやるべきことは、
ラジオの弱点を他のメディアと組みあわせることで補完することと、
ラジオならではの強みをアピールすることの2つで、
Lifeでは両方やっていきたいと思っています。

とはいえ、やはりTBSラジオという会社は当然ながらラジオ(AM954kHz)の
放送がメインの事業ですので、それ以外のことについてはコストも労力も
なかなか割けないというのが現状です。
放送というのは免許事業で競争が限られていて、うまみの多い事業なので
なるべくそこで稼ぎたいし、それ以外の儲からないことにあまりコストを割く
わけにはいきません。

ですから、基本的には「Life」は日曜のド深夜に月1回だけ放送している
ラジオ番組ににすぎないわけで、それ以上のことをやるには、予算的にも、
労力としてもなんとかやりくりしてやっているというのが現実です。
リスナーからも「こんなことをやって欲しい」といった要望もいろいろ来ていますし、
僕自身もやりたいことはいろいろありますが、予算も限られていて、また僕自身の
本来業務が忙しくてLifeのための時間を作るのもなかなか難しいものがあります。

ですから、今回の放送で寄せられた様々なアイディアを実現するためには
番組予算と番組スタッフだけでは足りません。
となると、すずきちさんの指摘する「制作委員会方式」というのは1つの手ですね。
ただ、関わる人数や会社が増えれば意思の統一が難しくなるので、
番組の良さをよく理解してくれている方と組めれば最高です。
(なので、リスナーの方、よろしくお願いします)

さて、ちょっと愚痴っぽいことも書いてしまいましたが、ラジオの場合は
もう何十年も前に「テレビ」という強力な新媒体の登場を経験していますので、
ネットの登場や、広告モデルの変化に対応しようという意識はある程度強い
と思います。

先ほど「TBSラジオという会社」と書きましたが、正確にはこの会社の名前は
「TBSラジオ&コミュニケーションズ(R&C)」と言います。
現在、TBSホールディングスの傘下には「TBSテレビ」と「TBS R&C」という
2つの放送事業者がありますが、2000年に分社したときに「TBSラジオ」では
なく、「&コミュニケーションズ」もつけたのは、これからはラジオに加えて
ネットを含めたいろいろなことを組み合わせてやっていこう、という意思の表れ
だと思います。

今回の放送では、「ストリーム」の終了についてのご意見も多数頂戴しましたが、
「Life」とは比べものにならないほどのPodcastのダウンロード数と、プレゼンス
を持っていた「ストリーム」ですら、存続できなかったというのはとても残念です。
「&コミュニケーションズ」の部分での価値を確立できていれば、また別の可能性
もあったのではないか、という思いも今回の企画の根底にありました。
「Life」という小さな番組の試行錯誤の積み重ねが、「ラジオ&コミュニケーションズ」
(TBSに限らず)の今後につながるかもしれない、そんな気持ちも持っています。
                                                (黒幕)

P.S.「ストリーム」の後番組「キラ☆キラ」では、Lifeの初代ADのみふね
町山さんも出演している金曜日担当のディレクターとして頑張っています。
大抜擢ともいえる起用でけっこうビビッているようですが、Lifeではにゃんちゅうの
兄貴分として本当に頼りになるADだったので、どうぞよろしくお願いします。

※「キラ☆キラ」には宇多丸さんも出演中です(水曜日)。


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