米消費者物価指数(CPI)について

投資の始め方やお金の仕組みはもちろん、金融経済の注目ニュース、最新のマーケット動向などを学ぶ「トレードアイランド学園」。生徒の「レッド吉田くん」と「花奈澪さん」、担任の「大橋ひろこ先生」と一緒に生放送で学んでいきます。
4/18授業のテーマ「米消費者物価指数(CPI)について」
★米消費者物価指数でインフレ傾向が弱まる
→米利上げ観測後退で、ドル安・円高に
【ニュース】4月12日、アメリカの3月の消費者物価指数(CPI)が発表されました。前の年の同じ月と比べて5%の上昇で、物価上昇率はその前の月の6%を下回って9ヶ月連続で縮小しました。
レッド君:「CPI」、聞いたことはあるんだけど、具体的に何かはわからない・・・
花奈さん:最近ニュースでいっぱい流れて来ました!
大橋先生:消費者物価ですから、私たちが買う物の値段。3月に発表されたアメリカの消費者物価指数が前の年の同じ月と比べて5%の上昇で、物価上昇率はその前の月の6%を下回って9ヶ月連続で縮小ということは・・・?
花奈さん:インフレが落ち着いてきてるってことですか?
大橋先生:はい。5%というのは2021年9月以来、1年半ぶりの水準に下がってきて。一番高かった時というのは、2022年6月で、なんと前年同月比で9.1%!ピンと来ます?
花奈さん:ほぼ10%も前年と比べて物価が上がっていたということですか?
大橋先生:そうです。1年前と比べて今年は9%も物価が高いですよという、とんでもない数字だったわけです。最新のデータでは5%ということで、2年ぶりの水準まで下がってきた、<インフレってもう落ち着いてきたよね>というホッと安心感ということなんですね。
レッド君:でも、物価が上がっているということ、イコール利上げもされていたということですよね?
大橋先生:そうなんです。アメリカは去年の3月から利上げをずっと行っているんですね。去年の3月の時点でアメリカの政策金利は0.25%、ゼロ金利でした。4.75%5%とレンジはあるんですが、たった1年で5%も上がったんです。それが景気に悪影響になると不安になる人もいるんです。
レッド君:え、それはどうしてですか?
大橋先生:お金を借りる時に金利が0%だったら住宅ローンも組みやすいけど、5%のローンは組めます?企業も資金調達する時に安い金利の時にたくさんお金を借りて新しい事業に投資して回っていくわけです。資金調達が高くなっていくと、やっぱり景気がちょっと悪くなっていくよねという不安があるので。インフレ退治のために景気をわざと冷やそうというのが金融政策の1つのやり方ではあるんです。
レッド君:消費者物価指数、なんで去年、急に上がっちゃったんですか?利上げしたから?
大橋先生:利下げしちゃってからなんです!コロナのせいで景気が悪くなって、みんな家に閉じこもって、お店にも行かないし。景気が悪くなるというので金利をゼロに下げてたわけですよ。金利を下げたらみんなお金を使いますよね。うわーっと使うということで、景気の刺激をし過ぎて物価が上がっていったのが一つ。それと、コロナの時はいろんな貿易が止まったんです。貿易が止まると供給が不足するので、供給不足で物価が上がっていたという側面もあります。
この消費者物価指数の数字が予想より低かったということで、安心感があったので、ドル円相場がドル安・円高に大きく動いたんですね。予想より強かったらアメリカはまだまだ利上げをしていかないと、インフレを退治できないことになるので、利上げ警戒が強まるんですけど、インフレの予想が予想よりちょっと低かったので、アメリカの今の利上げも急ピッチに5%まで上げてきたけど、もうそろそろ終わりだよねって。
レッド君:なるほど。終わるということはもうこれ以上金利が上がらないだろうから、ドル高もそろそろ終わりだよねということになって。
大橋先生:そうです。円相場は一時132円台後半をつけて、発表の直前と比べて1円くらいストンと円高ドル安になったということがありました。
FX実践編:今週のキーワード【リスク回避のイロハ】
<大橋先生の解説>
▼FXは「レバレッジ」をかけることができる取引。少ない資金で大きな取引ができる。値動きによっては損が出たり、利益が出たりする。「レバレッジ」がかかっている分、思わぬ損失が出ることもある。
<自分がいくらの資金に対して、いくら取引に使うのが適切なのか>
例)10万円の資金を用意。最低の取引単位は1,000通貨単位。手持ちの円を売って1,000通貨のドルを買う取引をする。1ドル130円と仮定して1,000通貨を買うと130ドルX1,000通貨で13万円の取引をすることに。
FXの場合、4%くらいの証拠金でできるので最大25倍の「レバレッジ」をかけたら実際に使うお金は5,200円でできる。これを10,000通貨単位で考えると130万円が必要。これでドル円相場が動いた時にどれくらいの損益が出るか。
→1,000通貨単位で取引して消費者物価指数が1円下がったとすると1,000円動く。10万円の資金を用意して10,000通貨単位を取引したら、たった一瞬で10,000円損する可能性がある。消費者物価指数の発表があった直後はたった3分で1円くらい下がっている。10万円の資金が10%損していることに。「レバレッジ」がかかっていると損失も大きい。プラスになる時は利益も大きい。
▼「レバレッジ」は口座に用意した資金と実際に取引している金額で計算することができる。実際に13万円分の取引をする時に口座に13万円があったら13万÷13万で「レバレッジ」は1倍。もっと大きく取引の枚数を増やそうと考えると5,200円でできるから枚数はいっぱい増やせる。それをするとかけ過ぎになるので、初心者は<3~4倍が適正>と言われている。
→10万円しか入れてなかった場合、10万円の資金の口座で13万円の取引をすると「レバレッジ」1.3倍なので、少し資金効率が悪いので、1,000通貨ではなくて3,000通貨くらいにすればと考えると、130円X3,000通貨で39万円分の取引を口座に入っている10万円分でやると「レバレッジ」3.9倍。口座に余裕資金があって使っているお金が少ない=買っているお金が少ないと「レバレッジ」は低くできる。
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