田嶋陽子「女を2級市民として扱っているままの日本は、変わってない」

アシタノカレッジ

TBSラジオで月~金曜午後10時~11時55分に放送中の「アシタノカレッジ」。   
3月17日の放送回では、田嶋陽子さんをお迎えしました。

田嶋さんは以前、テレビのイメージから「怒ってるね」、「キレてるね」といった印象がつけられていました。
そのことについて田嶋さんは、
がっかりしたのあるよね。男って馬鹿だなって。結局自分は普段偉そうなこと言ってるけど、やっぱり差別っていうのは構造だっていうことを、一つも理解してないんですよ。だから私が男というだけで何かいきり立ってるとか、怒ってるとか思ってるんでしょうけど。そうじゃなくて、その差別が構造だっていうこと。構造って雨が降るのと同じで、誰にも同じように降りかかってきてるんですよね。自分だけ雨に濡れてないって思えるその馬鹿さ加減と、なんていうのかな、傲慢さと無知と、何かそういうのがもう一緒くたになって何か一つずつ解けばわかってもらえるとかそういう感じなかったですよね」。

最近、田嶋さんのいろいろな本が復刊されています。その本が、なぜ今再評価されているのか、読み直しが高まってるのか。田嶋さんに伺うと「変わってないからですよ」
最近また再販された『ヒロインは、なぜ殺されるのか』という本では、昔の映画のことを語っていますが、「その昔は今の日本だから」とのこと。

『愛という名の支配』というご本も以前書かれていて、数年前に新潮文庫から復刊されました。
そこでは、田嶋さんとお母様との関係をすごく書かれていて、田嶋さんが母親に対してノーというふうに言うまでにものすごく時間がかかったそうです。
「考えてみたら母親って男社会そのものなんですよ。だから時間かかるのは当たり前でしょう」とのこと。男社会で生きていくにあたって憎まれないように愛されるように育てた母親、女で、そういう教育を受ける娘の側から言ったら母親は鬼ですよ」。
母との戦いは私の場合は今から思えば男社会での戦いだったから、そう簡単に母親の手から逃れたからっつって、私は自由になれるわけなくて、母親から逃れたってまた男社会の中にいるわけですから。だからそこから自分なりに自由になるってのは大変なことでした」。

アルテイシアさんと田嶋さんの対談本『田嶋先生に人生救われた私がフェミニズムを語っていいですか!?』の中で、田嶋さんが「怒れる自分に誇りを持って」という言い方をすごく強調されています。今、怒るということに対してすごくネガティブなイメージを持たれやすくなっていますが、それについて田嶋さんは、
「ああそう怖い?うん、でも私はこの道行くだよ。だって本当に。個性的になればなるほどみんないろんな意見を持ってるわけだから。私は私でいきますしかないよ、私の場合はね」。

他にも、「向き合わずに死んでいきたい男としてばったままで」、「自分の足を取り戻す」、「男らしさにあって女らしさにないもの、それは自分です」、「私が生きるためのフェミニズム」、「異次元どころか、普通にやれよ」、「女を2級市民にしといたら国力落ちるに決まってんじゃないすか」、「1、2%、10%以内の女の政治家だけだと、その人たちみんな男社会に過剰適応して男になっている。だけど30%になると女の人が女の人としての実力を発揮しだす」などについて伺いました。

田嶋さんとアルテイシアさんの著書『田嶋先生に人生救われた私がフェミニズムを語っていいですか!?』はKADOKAWAから発売中!
田嶋さんの著書『新版 ヒロインは、なぜ殺されるのか』は4月4日にKADOKAWAから発売予定です!

番組では、みなさんからのメッセージをお待ちしています!
◇メール:ashitano@tbs.co.jp
◇Twitter:@AshitanoCollege
◇Instagram:ashitanocollege

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