小学校でタカラジェンヌに憧れて・・・真琴つばささん

コシノジュンコ MASACA

真琴つばささん(part 2)

1964年生まれ。1985年に宝塚歌劇団に入団し、やがて月組の男役トップスターに2001年の退団後は歌手として、女優としてTVに舞台に活躍しています。

 

出水:東京都のご出身ですが、小さい頃はどんな女の子だったんでしょう?

真琴:小学校の時、バレーボールでオリンピック選手になるのが夢でした。当時『アタックナンバーワン』の時代で。ただ小学校5年で宝塚を見て、宝塚に入りたいって。

JK:それで背が伸びたのね(^^)だってバレーボールの選手ってすっごい高いですもん。

真琴:年に何回か、東京の宝塚劇場で公演があって。親友がファンになって見に行ってもらったのがきっかけです

JK:男役になりたいって思ったのはどんなわけ?

真琴:全員女性だと思わなかったんです。ただ熱がすごくて、「私ここに入ろう!」って。やっぱり『ベルばら』ですね。オスカルが「ゆこう!」って言ったときにみんながおんなじ方向を向いてて、「仲間ができていいな」って。

JK:ファンの人って永遠にファンですよね。強烈。

真琴:うちお化粧品屋さんだったので、濃いお化粧には違和感なかったし。

JK:下町? 庶民的っていうか、下町の粋な感じはあるわね。だからみんなに慕われるわよね。

真琴:はい。結構誰にでも声かけちゃうほう(笑)おみこしも大好きでした! 

JK:私も岸和田のだんじりで育ったもので、初めて東京に出てきた時におみこし担いだことある。浅草の三社祭で。でも私背が小さいから、おみこしの棒が肩に乗らないのよ。

真琴:うちは品川でした。珍しいのがおみこしに太鼓がついてて、笛で鳴るんですけど、それは波の音と風の音なんです。

出水:宝塚に魅了された真琴さんはその夢を見事叶えるわけですが、すでに大学進学が決まっていたそうですね。

JK:普通は中学出て、高校から宝塚学校に入るじゃない? 高校出てっていうのはちょっと遅くない? みなさん3年間お勉強してるところに入るわけだから、結構プレッシャーじゃない?

真琴:そうですね、ラストチャンスでした。ただ親は反対だったので、たとえ受かったとしても辞めてほしかったみたいです。

JK:寂しかったのよ、寮に入っちゃうから。でも袴姿可愛いですよね! それも短く履くのよね、かわいい! それでブーツ履くでしょ?

真琴:昔はそうでした。私たちのときは草履になってました。退団公演の時は黒い紋付を切るんですけど、私は翼の紋にしてもらったんです(^^)

出水:ご両親は宝塚入団に反対だったそうですが、実際に入団が決まった後の反応はいかがでしたか?

真琴:いざ大阪に旅立つ時に送ってくれたんですけど、その時車の中で父親が「お前、夢を叶えたな」って。でもみんながホームシックにかかってる中、私はかかりませんでした。眠くって眠くって(笑)授業中にバレエしながら寝ちゃったりとか、日曜日とか夜7時まで寝てました(^^;)

出水:そのぐらい身体を酷使して練習してたってことですね! 何が一番印象に残ってますか?

真琴:朝のお掃除! 時間をかけてお掃除するってことがなかったので・・・私は玄関でした。3人でグループを組んでて、寒い日はそのうち2人が外を掃除して、私は中でこっそり自動販売機でコーヒーを買って(^^;)

出水:その後97年に月組トップスターに就任します。素朴な疑問ですが、トップスターはどのように決まるんですか?

真琴:わからないんですけど、実力と体力と運だとしたら、私は運が90%です。運しかなかったです。

JK:運も実力のうちですよ。結局168㎝っていうのが男役と女役の中間だから、ちょっと迷うところですよね。

真琴:花組では高い方だったんですけど、月組にいったら天海祐希さんも大きいし、姿月あさとさんも大きくって・・・初めて「小さいんだ」って思いました。でも相手の女役さんが立ててくださって。私の場合、始めは風花舞さんで、途中から壇れいさんになりました。ある意味夫婦ですね。

JK:どうして辞めたんですか? きっかけは?

真琴:いつ辞めようかなという頃になってて、タイミングを探していた時に当時の植田理事長が「ここはどうか」って言って落ち着いたのが、こけら落とし公演だったんです。

JK:珍しいですよね、こけら落としで退団って。でも盛り上がるステージを用意してくださったんですね。

真琴:そうですね、私が悩んでいるのもわかってくださって。次期トップの紫吹淳さんも育っていたし・・・でも辞めた理由の一番は、公演中にアカペラで歌う瞬間があったんですよ。その時舞台と客席と自分がレーザー光線でピラミッドのようにつながった感じになって、「私いつ辞めてもいい」って思ったんです。うわぁキター! 辞める時期ってこれか!って。

JK:頂点を見たのね! 運命ってそういうものなのかもしれないわね。でもファンはショックでしたよね!

真琴:あの時みなさんが泣いてくださったなんて、ありえないですよね。当たり前じゃない愛情をいただきました。

JK:今までで「マサカこんな風になるなんて!」っていう、いいことと悪いことは何ですか?

真琴:やっぱり小学校で宝塚を見たこと。オリンピックを目指してたのが、小学校の卒業文集に「将来の夢はタカラジェンヌになること」って。その小学校の夢が叶ったんですからね。その時は麻実れいさんに憧れてたんです。憧れるってことはこんなにも人をいきいきさせるんだなって。

JK:これからの目標は? これはぜひやってみたいっていうことは?

真琴:人生の楽しみの一つに、コレクションを見に行くことがあるんです。宝塚のショウは50分ぐらいですけど、ファッションショウは20分に最高の夢と希望があるんですよね。だからいつか夢として、お1人のブランドで、宝塚のOGだけでファッションショウしたい。

出水:うわあ、いいですね! 見たい!

JK:じゃあ私もそれを夢にします! カッコいいもんね! 昔はカネボウがスポンサーになって、宝塚の人に服を作ったこともあるんですよ。今はもうそういうのありえないけど。

真琴:ええっ?! すごい! 現役の? OGはないですか?

JK:ないですね、真矢みきさんだけ。全員だなんて大変だわ! 大スポンサーをつけないと(^^)

出水:みなさん舞台映えするから、ぜひハイアットリージェンシーでやりましょう!

JK:どんどん勝手に決まってっちゃうわね(^^;)

******************************

ZUKA IN JAZZ SONG & DANCE with NAOKO TERAI Quartet
『ALL THAT ZZJA ALL THAT ZZKA』

東京公演
日時:2023年9月22日(金)~24日(日)
会場:日本青年館ホール

大阪公演
日時:2023年9月29日(金)~10月1日(日)
会場:梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

******************************

出水:この秋のライブはどんな感じになるんですか?

真琴:本当に不思議なんですけど、私がJazzを経験した後にお話をいただいて。実は日本で初めてJazzの公演をしたのが、元宝塚のオーケストラの方だったんです。今年はその100周年なんですって。Jazzで有名な寺井尚子さんが音楽監督をしてくださってます。

JK:じゃあ真矢みきさんと見に行きます!

真琴:ひゃあぁぁぁ! ぜひゼブラ柄のコートを着てください!
 

==OA楽曲==

M1. It's All Right With Me / 真琴つばさ

ツイート
LINEで送る
シェア
ブクマ