【全文公開】パンサー・向井の”ガチガチに準備した”圧巻のプレゼン

TBSラジオで月曜から木曜、朝8時30分からお送りしている「パンサー向井の#ふらっと」。

TBSラジオで月曜から木曜、朝8時30分からお送りしている「パンサー向井の#ふらっと」。
3月14日(火)の放送では、パンサー・向井さんとココリコ・田中さんが互いに隠れた傑作漫画をプレゼンするバトル企画「古本バーリトゥード~決戦~」を行いました。
向井の完璧なプレゼンにスタジオもサブもどよめいた!
先週クジで選んだ古本をそれぞれ自由にプレゼンし、リスナーと喜入アナ・スタッフに「読みたい!」と思わせた方の勝利。向井さんが先攻。そのプレゼン内容を全文公開します!
<パンサー向井さんのプレゼン文字起こし>
私がプレゼンしたいのが、『刑務所の中』という花輪和一先生が書いた漫画なんですけど。まずこの花輪和一先生のことについて、ちょっと皆さんに知っていただきたいんです。この先生は、元々大のモデルガン好き。モデルガンを収集するコレクターの方なんです。それが行き過ぎてしまって、本当の銃を買ってしまい、それで銃刀法違反で捕まってしまうというところから、この方が3年刑務所に入ることになるんです。その3年間をノンフィクションで記した漫画この『刑務所の中』という漫画なんですね。この花輪和一先生はただの漫画家ではございません。
この同業者、同業の漫画家さんにとんでもなく評価が高い“天才”と言われている漫画家さん。実際に刑が決まる裁判でも、同僚の漫画家さんが裁判所で証言するんですよ。この花輪和一というのはすごい才能の漫画家なんで、どうか減刑してくださいと。こんな天才を刑務所に3年も閉じ込めておくなんてもったいないというようなことを証言するくらい才能のある漫画家さん。
さらに皆さんご存知だと思いますが、『ちびまる子ちゃん』の花輪くんは、その花輪和一先生から来ております。さくらももこさんにも影響を与えるような漫画家さんが描いた刑務所の中のノンフィクションの漫画。面白くないわけがありません。
皆さん刑務所を描いた作品っていくつか見たことあると思います。映画なり、マンガなり、小説なりで。やっぱり多くは、受刑者同士の争いだったりとか、刑務官による厳しい叱責だったりとかっていうことがあると思うんですが、この漫画には一切そんなシーンは出てきません。この花輪さんが見た刑務所の中を淡々と描くだけなんです。
例えば、5人部屋で5人みんなでテレビを見ながら、刑務所で支給されるちょっとHな本をみんなで読んでじゃれ合うという修学旅行のようなシーンがあったり。お正月には、おせちを食べて、年越しそばを食べて、三が日いっぱい食べて4キロ太っちゃったなんていう話も入ってきます。月に1回の映画会では、アルフォート食べながらコーラ飲んで、『キッズリターン』を見るっていうシーンもあるんです。そんな、「え!刑務所って一瞬そんなところなの?行ってみたいかも??」なんて錯覚をさせてしまうぐらい、刑務所の生活を淡々と描くんです。でも、その中にもやっぱり刑務所というところの過酷さみたいなものが時折入ってくる。「行ってみたいかも…」っていうような、見てる人の刑務所の中に行ってみたいって気持ち、やっぱり駄目だよねっていう気持ち、この中と外を何度も往復させてくれるような読書体験ができるという、他の刑務所を描いた作品では味わえない体験をこの漫画ですることができます。
そして最後に。この漫画、実は僕は勉強不足なだけでもう相当有名な漫画でした。なんだったら実写映画化されております。主演は山崎努さん。他にも出てくるメンバーが松重豊さんとか、香川照之さんとか。っていうメンバーで実写映画もされてるぐらいの漫画なんです。
さらに、この漫画は手塚治虫賞の最有力候補にも挙がってたんです。ただ!この花輪和一先生が「私は手塚治虫に影響を受けてないので受け取りません」って言って拒否するぐらいの天才漫画家の目を通した『刑務所の中』。」皆さんぜひ覗いてみてください。
圧巻…!向井さんすげぇぇぇぇ…。
向井「ガチガチに仕上げてきました!」
喜入「すごい!」
一同「……」
向井「宿題あるとやっちゃうのよ」
田中「うんうん、へーへーはーほー(向井さんのプレゼンのすごさにぶっ壊れる)」


結果は、向井さん5票(うちー票はリスナー票)。田中さん2票。向井さんの圧勝!よくみると喜入アナは田中さん。その理由はどちらも勉強になったが、田中さんのプレゼンは田中さんにしか出来ないとのこと。なるほど…見ているところが違います。
想像以上に盛り上がった古本バーリトゥード。またいつの日か自己啓発本、絵本などでもやりたいです!
