特集企画 がんばれ受験生!! 東京大学大学院教授 柳川範之さん 高校生の皆さん「何がやりたいのか」を頭の中で育ててほしい! & 関東第一高等学校 多彩なコースで学習! 2月27日放送分▼石井大裕×美空×浦木柊(TBSラジオ ・月曜21時~)

「High School a Go Go!!」は、「学校」を取りまくいろいろな話題にスポットを当てて、高校生の興味ある話題や悩み、そして疑問などを直撃取材する「高校生活応援プログラム」です。ハイスクール・ア・ゴー・ゴー、通称「ハイゴー」です。
パーソナリティはTBSアナウンサーの石井大裕です。

2023年2月27日 放送
スタジオは、高校3年生の美空(みく)さん、高校2年生の浦木柊(うらき・しゅう)さんとお送りしました。

高校生の主張
毎週、番組のリポーターが各地の高校にお邪魔して、直撃インタビューする「高校生の主張」のコーナーです。
今週も、東京都江戸川区にあります 関東第一高等学校 を紹介します。関東第一高等学校は、来年・2024年に創立100年を迎える伝統校で、校訓に、自らの信念に基づいて目標に向かってやり通すことを意味する「貫行」を掲げています。今回は、関東第一高等学校の「競技かるた部」にお邪魔し、片桐千晶リポーターが、主将で1年生の矢島聖蘭(やじま・せいら)さん、副将で1年生の小西美彩子(こにし・みさこ)さん、そして2年生で「最年少A級公認読手」の南木雅樹(なんもく・まさき)さんにお話しを伺いました
片桐千晶リポーター:関東第一高等学校の授業の特徴や学校の取り組みを教えてください
生徒の皆さん:「関東一高は、行きたい大学によって4つのコースが選べるのが特徴です。『特別進学コース』『進学Aコース』『進学Gコース』『スポーツコース』の4つのコースがあり、大学によって自分で行きたいコースを選ぶことができます。(何か、特徴的な授業はありますか?)体育の時間に武道の授業があります。男子は柔道、女子は空手をやります。武道は礼儀も学ぶことが出来、とても良い授業だなと思っています」(南木さん) 「勉強合宿が夏に行われていて、3泊4日でみっちり勉強してきました。一日10時間以上の勉強ですが、意外と快感でした。(学校行事はいかがですか?)生徒の人数がとても多いので、どの行事も充実したものになっています。体育祭のTシャツにも書いているのですが、『元気が関一、本気が関一』という言葉がとても合っているなと思っています」(小西さん)
片桐千晶リポーター:皆さんの今後の進路、将来就きたい職業などを教えてください
生徒の皆さん:「私は、かるた部がある大学に進学することが夢です。やっぱりタイトル戦で優勝をすることが目標ですし、小さな子にもどんどん教えて、いろいろな人に競技かるたを広めたいです」(矢島さん) 「私も同じく大学に進学して、かるたサークルに入りたいです。やりたいこと、やりたい職業がまだ見つかっていないので、そうしたことを見つけるために大学に行こうと思っています」(小西さん) 「私は小学校の教員になりたいと思っています。(理由は)今、小学校の教員の数が少なくなっているということと、もう一つは僕が大好きな競技かるたを小学生のみんなに教えて、小さな頃から(かるたを)やって欲しいなという気持ちがあります。僕の大好きな、競技かるたという素晴らしい競技を小学生たちに教えていけたらなと思っています」(南木さん)
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なんでも課外授業
「学校ではあまり教えてもらわないかもしれないこと」をゲストを招いて色々と教えてもらうコーナー。今週も、受験生応援企画をお送りします。
先週に続き、経済学者で東京大学大学院経済学研究科教授の柳川範之(やながわ・のりゆき)さんをお迎えしました

柳川範之 さん
埼玉県のご出身です。小学校4年生から中学1年生まで、銀行員だったお父様親の仕事の関係でシンガポールの日本人学校で学びました。日本の公立中学校を卒業後、お父様の転勤により、今度はブラジルへ渡り、現地では高校に通わず日本の参考書や教科書を使い独学で勉強、日本に帰国後、大学入学資格取得検定を受験し、資格を取得。再び、お父様の転勤でシンガポールに渡り、現地から慶應義塾大学経済学部の通信教育課程を受講し、卒業されした。帰国後の1993年、東京大学大学院経済学研究科博士課程を修了。その後は慶應義塾大学経済学部の専任講師、東京大学大学院教授を経て、現在は、東京大学大学院経済学研究科教授を務めていらっしゃいます。また、執筆活動を精力的に行なっていて、主な著書に「法と企業行動の経済分析」や、元陸上選手の為末大さんとの共著「Unlearn 人生100年時代の新しい『学び』」などがあります
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石井大裕アナウンサー:柳川先生が今、最も関心を持っているのは、どんなテーマでしょうか
柳川範之さん:やっぱり世界全体の経済の仕組みのようなものが、ものすごく大きく変わってきていると思うんですよ。一つはやっぱり、政治的な紛争が世界で起きてきていること、それから環境問題がとても大きくなってきていて、単に皆がいいと思うものをどんどん作れば良いというわけではなくなってきています。その一方で技術革新が進んでいて、AIやデジタル化ということも急速に進んでいて、こういう大きな変化が一挙に起きるということは歴史の中で何回もあるものではないと思うので、かなり大きな歴史の転換点です。そうすると、やっぱり、経済の仕組み、あるいは政治の仕組みなどいろいろなものを「変えていかなければいけない」と皆がわかって、変えなきゃいけないことはわかっているのですが、どう変えたら良いのか、どういうふうにしたらもっといい世の中になるのかはあまりよくわかっていなくて、手探りの中で、これは、どんなに有名な政治家でも、世界のどんな指導者でも、そういう意味で答えを持っていないのです。ですから、やっぱり手探りでいろいろなものを考えていくしかないのです。でも、考えていくしかないところに、ある意味で面白さがあるし、大事なところがあって、これはもう、ラジオを聴いていらっしゃるような高校生の皆さんこそが、それに対してのとても大事な答えを見つける人間になるのかもしれません
石井大裕アナウンサー:年代的にもそうですよね。やるのは今の高校生の世代ですね
柳川範之さん:そうなんです。(高校生の)皆さんがぜひ、世の中を作っていってほしいです。ただ、そのためには、「世の中がどんなふうに動いてるのか」とか、「今はどんな仕組みで経済が回っているのか」ということは、最低限、わかってもらわないといけないです。そこはスタートラインなので、皆さんが世の中をどう作っていくのかということをぜひ、考えて欲しいなと思っています。(高校生たちに伝えたいメッセージは?)やっぱり、「自分は何がやりたいか」とか、「何が面白いと思っているか」というのは、頭の中でしっかり育ててほしいですね。やっぱり、そんな簡単に出来るわけではないので、そのプランを高校生のうちに考えておいてもらえると、例えば大学生になって起業してみようとかといった時に、それをコンテンツとして打ち出すことが出来るかもしれないし、あるいは周りの人と話をして、「それだったらこういうアプリを作って、こういうふうにやってみたら」といった話になってくるかもしれないし。高校生の皆さんからすると、そういう何か、自分のビジネスとか自分が世の中のサービスを作るといったことは、本当に絵空事の空想的なことだと思えるかもしれないですけれど、大学を卒業する頃になると、絵空事は絵空事でなくなるので、今はまだリアリティを持っていなくても良いので、やりたいことは出来るだけ、頭の中でしっかり空想で構わないので膨らませていて欲しいです
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