特集企画 がんばれ受験生!! 東京大学大学院教授 柳川範之さん 受験生の皆さんへの温かいメッセージ & 関東第一高等学校 競技かるた部 全国有数の強豪 2月20日放送分▼石井大裕×美空×浦木柊(TBSラジオ ・月曜21時~)

TOMAS presents High School a Go Go!!

「High School a Go Go!!」は、「学校」を取りまくいろいろな話題にスポットを当てて、高校生の興味ある話題や悩み、そして疑問などを直撃取材する「高校生活応援プログラム」です。ハイスクール・ア・ゴー・ゴー、通称「ハイゴー」です。

パーソナリティはTBSアナウンサーの石井大裕です。

 

2023年2月20日 放送

スタジオは、高校3年生の美空(みく)さん、高校2年生の浦木柊(うらき・しゅう)さんとお送りしました。

高校生の主張

毎週、番組のリポーターが各地の高校にお邪魔して、直撃インタビューする「高校生の主張」のコーナーです。

今週と来週、ご紹介するのは、東京都江戸川区にあります 関東第一高等学校 です。関東第一高等学校は、来年・2024年に創立100年を迎える伝統校で、校訓に、自らの信念に基づいて目標に向かってやり通すことを意味する「貫行」を掲げています。今回は、関東第一高等学校の「競技かるた部」にお邪魔し、片桐千晶リポーターが、主将で1年生の矢島聖蘭(やじま・せいら)さん、副将で1年生の小西美彩子(こにし・みさこ)さん、そして2年生で「最年少A級公認読手」の南木雅樹(なんもく・まさき)さんにお話しを伺いました

片桐千晶リポーター:こちらの活動内容などを教えてください

生徒の皆さん:「『最年少A級公認読手』ですが、読手(どくしゅ、読み手)にも資格がありまして、A級公認読手、B級公認読手、そして一番上の専任読手という3つの資格があります。A級公認読手というのは、A級が出られる全国大会で読手を務めることができる資格です。『競技かるた』というのは、小倉百人一首を用いて100枚の札を使って50枚を並べます。相手陣25枚、自陣25枚で残りの50枚は空札です。読手が上の句を読み上げて、下の句が書かれている札を取り合うというゲームです」(南木さん) 「『関東第一高校 競技かるた部』は部員が46人で、『特別教室』という45畳の教室で活動しています。毎日、放課後に2試合、休日は1日平均6試合で練習をしています」(小西さん) 「今年度、『全国高等学校選手権大会』に、東京都代表として出場しました。私は1年生で(大会が)初めての経験だったし、2年生も3年生も初めて全国大会に行くということで、やっぱり、皆、最初は緊張していて自分の『取り』が出来なかったと思いますが、楽しめたので良い経験になりました。個人としては去年10月に行われたタイトル戦『クイーン東日本予選』で2位になることが出来ました。クイーン戦は女性の一番を決める大会で、このクイーン東日本予選というのは、その挑戦者になるため、東日本の女性が戦う予選です。(学生も社会人も年齢も関係なく、女性の東日本で2位になったのでしょうか?)そうです」(矢島さん)

片桐千晶リポーター:個人として、そして部として、今後の目標を教えてください

生徒の皆さん:「個人としてはもちろん優勝です。私はまだ1回もA級という一番上の級で優勝したことが無いので、高校生の女子だけで行われる『白滝杯』で優勝することと、高校選手権の個人戦でも優勝して名実ともに高校生ナンバーワンになりたいなと思っています。そして、今年こそは絶対にクイーン戦に出られるように、東日本予選を勝ち抜いて代表になりたいと思っています」(矢島さん) 「A級の中でも段があるのですが、私は今、四段なので、段を一つ上げて五段になって、A級の中でもちゃんと通用する『取り』をしていきたいなと思っています。部としては、『全国高等学校かるた選手権大会』の団体戦で優勝したいです」(小西さん) 「メインとしては、僕も『取り』で、自分の級に合った実力を付けて、ひとつ上のA級に上がることができたら良いなと思っています。部としては、もう2年生なので、下級生の1年生で『読み』に興味を持ってくれてる人たちに一生懸命教えて、後継者をどんどん作っていけたら良いなと思っています」(南木さん)

『最年少A級公認読手』の南木さんに読んでいただいたのはこちらです

能因法師の

嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は 龍田の川の 錦なりけり

 

◇◇◇

なんでも課外授業

「学校ではあまり教えてもらわないかもしれないこと」をゲストを招いて色々と教えてもらうコーナー。今週も受験生応援企画をお送りします。

今週からは、経済学者で東京大学大学院経済学研究科教授の柳川範之(やながわ・のりゆき)さんをお迎えしました

柳川範之 さん

埼玉県のご出身です。小学校4年生から中学1年生まで、銀行員だったお父様親の仕事の関係でシンガポールの日本人学校で学びました。日本の公立中学校を卒業後、お父様の転勤により、今度はブラジルへ渡り、現地では高校に通わず日本の参考書や教科書を使い独学で勉強、日本に帰国後、大学入学資格取得検定を受験し、資格を取得。再び、お父様の転勤でシンガポールに渡り、現地から慶應義塾大学経済学部の通信教育課程を受講し、卒業されした。帰国後の1993年、東京大学大学院経済学研究科博士課程を修了。その後は慶應義塾大学経済学部の専任講師、東京大学大学院教授を経て、現在は、東京大学大学院経済学研究科教授を務めていらっしゃいます。また、執筆活動を精力的に行なっていて、主な著書に「法と企業行動の経済分析」や、元陸上選手の為末大さんとの共著「Unlearn 人生100年時代の新しい『学び』」などがあります

◇◇◇

石井大裕アナウンサー:柳川先生は海外で暮らしていた若い頃、経済学者になりたいと考えていましたか

柳川範之さん:いや、そこまでは考えていませんでした。当時、ブラジルはものすごく景気が悪く、治安も悪かったんですよ。いわゆる「ハイパーインフレーション」と言って、値段が1年で何百パーセントも上がっていくようなインフレでした。そうすると、やっぱり、(国民は)生活に困ってしまうわけですよね。その後、今度はシンガポールに行くと、政府がかなりしっかりしていて、きちっと全てをやっているようなものを見て、結果的に、何か政府の経済政策のあり方や経済というのは大事なんだなと感じました。それまでも、食べていけるとかいけないとか、生活していけるとかしていけないといったリアルな意味で大事なんだということは実感していましたが、その中で経済にちょっと興味を持ち始めました。(先生のご専門は具体的にはどんなことでしょうか?)経済政策は日本政府もいろいろと決めていますけれど、政策がどうあるべきかということを考えるのが仕事です。もう少し細かく言うと、今、人工知能が発達したり、デジタル化が進んでいって世の中がそうした技術革新で変わってきています。それに合わせていろいろな政策、法律や制度、規制などを変えていかないとやっぱりうまく回っていかないですよね。どんなふうに法律を変えたら良いのか、規制をどういうふうに変えたら良いのかということを研究しています。経済活動、ビジネスの土台の部分をどう作ったら良いのかを研究しています

石井大裕アナウンサー:今、まさに、入試の時期です。多くの受験生がストレスを抱えながらも頑張っています。受験生の皆さんにどんなことを伝えたいですか

柳川範之さん:やっぱり、受験はすごく特殊な勉強で、苦しいことがいろいろあると思いますが、これを少し我慢して乗り切れば、受験勉強ではない面白い勉強ができるし、勉強だけではなく、社会のいろいろな側面を知ることができます。おそらく、受験生の皆さんから見えている「世の中って、こんなもんじゃないか、俺たち頑張ったって、所詮、こんなことしかできないんじゃないか」という気持ちは、じゅうぶんには見えていない世界で、皆さんには見えていない幅広く、より大きな可能性がこれから出てくると思います。今までの、例えば5年前、10年前の大学生が経験出来たことと、今の高校生が大学生になった時に経験出来ることは、きっとすごく違っていて、未来がかなり開けてくるんだと僕は思っています。今は、そういうものはなかなかすぐには見えないですけれど、ちょっと我慢して頑張って、これ(受験)を乗り越えれば、とても楽しい未来が開けているので、そこを楽しみにしていただきたいなと思っています

◇◇◇

なかなか経験できない経歴をお持ちの柳川先生のお話し、高校生の2人が、とても興味深く聞き入っていました

番組は下記のバナーをクリックして、radikoのタイムフリーでお聴きください!放送後1週間以内、聴くことが出来ます!

ツイート
LINEで送る
シェア
ブクマ