令和4年度「こども音楽コンクール」全12部門で文部科学大臣賞の受賞校が決定!

こども音楽コンクール
R4 こども音楽コンクール 演奏風景 ホルン

1月22日(日)、東京・赤坂のTBS放送センター内で、令和4年度「こども音楽コンクール文部科学大臣賞選考会」が開催され、全12部門で、全国1位にあたる「文部科学大臣賞」の受賞校が決定しました。「こども音楽コンクール」は“音楽を身近に楽しむ”というコンセプトのもと、1953(昭和28)年から始まった小学校・中学校対象の音楽コンクールです。70年目となった今年度は、コロナ禍で大変厳しい状況の中、全国935の小・中学校から2万1147人が参加しました。「文部科学大臣賞選考会」には、全国7ブロックの地区大会、ブロック大会を勝ち抜いた代表校がブロック大会の収録音源で出場し、小・中学校それぞれ6つの部門(重唱・合唱・重奏・合奏第1・合奏第2・管楽合奏)で「文部科学大臣賞」受賞校が選出されました。「文部科学大臣賞」受賞校と「審査員特別賞」受賞校には、2月25日(土)、東京オペラシティ コンサートホールで行われる「文部科学大臣賞授賞式・記念演奏会」で賞状が授与されます。

<審査員の先生>
文部科学大臣賞の選考会は、小・中学校の声楽部門、小学校器楽部門、中学校器楽部門の3会場に別れて審査が行われました。

○小学校・中学校声楽部門・・・天羽明惠(声楽家)、志民一成(文部科学省)、清水喜承(声楽家)、高牧康(声楽家)、田野崎加代(声楽家)、津田正之(音楽教育)、三宅悠太(作曲家)

~小・中学校 声楽部門の審査~

<三宅悠太先生の講評>
コロナ禍3年目の社会情勢と共に歩んだ、今年度の「こども音楽コンクール」。地域・学校により状況は様々、困難も様々であったことと想像していますが、今日拝聴した各ブロック代表校による演奏は唯々たくましく、子どもたち(と先生方)の音楽へのひたむきさには私自身が励まされ、背筋が伸びる連続でした。演奏から滲みあふれる各学校の個性も大変印象的で、この多様性こそが文化にとって大切なことなのだと、実感を改めた機会となりました。1953年にスタートしたこのコンクールは、今年70周年を迎えます。少子化・過疎化・コロナ禍・部活動の地域移行…情勢は刻々と変化し様々な課題に直面していますが、このコンクールがこれからも子どもたちと音楽をつなぎ、文化が築かれていくことを願ってやみません。

三宅悠太(作曲家)


○小学校器楽部門・・・阿部博光(指揮者)、大内邦靖(トロンボーン奏者)、小櫻秀樹(作曲家)、外山和彦(作曲家)、中塚良昭(ヴィオラ奏者)、深江彰(クラリネット奏者)、水戸博道(音楽教育)

~小学校 器楽部門の審査~

<外山和彦先生の講評>
冷え込んだ外の空気とは裏腹な、熱気を含んだ息吹を感じる演奏の数々に、まずお礼を申し上げます。いつも思うことですが、演奏の技術や費やした時間は様々ですが、参加なさった皆さんの音楽は素晴らしい。今日の演奏も、小学生であることなど考えずに私たちは聞きました。そんなことを考える必要などないほど素晴らしかった。小学校を卒業しても、どうぞ音楽とともに人生を歩んでください。またこれから仲間になるお友達にも、楽しさを伝えてくださいね。

外山和彦(作曲家)


○中学校器楽部門・・・有賀誠門(リズミスト)、草野次郎(作曲家)、清水和高(フルート奏者)、松下倫士(作曲家)、松実健太(ヴァイオリン・ヴィオラ奏者)、吉田太美男(トランペット奏者)、渡部勝彦(指揮者)

~中学校 器楽部門の審査~

<清水和高先生の講評>
1953年に誕生した「こども音楽コンクール」は今年で70周年を迎え、先ほど文部科学大臣賞が決定いたしました。中学校の器楽部門を審査しましたが、どの演奏も甲乙つけがたく、最後まで頭を悩ませました。受賞した学校の皆様、おめでとうございます。そして参加した全ての学校の皆さま、依然コロナが猛威を振るい大変な状況の中、このコンクールに挑んだことに対し、敬意を表したいと思います。今年は、多くの地域で会場での開催が可能となり、先ずは会場の端々で垣間見られた皆さんの笑顔に安心しました。ホールでは、同じ空間で音楽を分かち合うことが、こんなにも感動的で素晴らしいということを、改めて噛みしめました。これはコロナ前には感じ得なかったことです。皆さんにとって、会場に至るまでの道のりは、並大抵の苦労ではなかったはずです。平時に出来ていた何気ないことが出来ない、そのもどかしさを感じながらの活動であったと思います。しかし、大変であったからこそ人と人とが協働し、音楽を作り上げていく歓びや愉しみを、今まで以上に深く味わえたのではないでしょうか。将来コンク-ルを回顧したとき、この経験があったからこそ今がある、そう思えることを願っています。

清水和高(フルート奏者)
 

●令和4年度「こども音楽コンクール」文部科学大臣賞・受賞校

<小学校・重唱部門> 北海道中標津町立中標津小学校
(曲:無伴奏同声合唱組曲「グリンピースのうた」~3.ぶどう 4.はくさいぎしぎし/三重唱)

<中学校・重唱部門> 北海道室蘭市立本室蘭中学校
(曲:「この世の中にある」/女声四重唱)

<小学校・合唱部門> 福島県郡山市立大島小学校
(曲:「わたしが呼吸するとき」/三部合唱)

<中学校・合唱部門> 東京都町田市立鶴川第二中学校
(曲:混声6部合唱のための「ファンタジア」/混声六部合唱)

<小学校・重奏部門> 奈良県天理市 天理小学校
(曲:「デュオ コンチェルタンテ 第3番 第3楽章」/ヴァイオリン二重奏)

<中学校・重奏部門> 福島県須賀川市立義務教育学校稲田学園
(曲:「悲涙 -虎になった男」/管・打楽器三重奏)

<小学校・合奏第1部門> 千葉県船橋市立峰台小学校
(曲:「春の詩集」/筝合奏)

<中学校・合奏第1部門> 奈良県天理市 天理中学校
(曲:「セントポール組曲」~第1曲ジッグ、第4曲フィナーレ/弦楽合奏)

<小学校・合奏第2部門> 千葉県習志野市立谷津小学校
(曲:歌劇「イーゴリ公」~ポロヴェツ人の踊り/管弦楽)

<中学校・合奏第2部門> 福島県郡山市立郡山第二中学校
(曲:「交響曲第2番ホ短調 作品27」~第1楽章<作曲:ラフマニノフ>/管弦楽)

<小学校・管楽合奏部門> 奈良県生駒市立桜ヶ丘小学校
(曲:「斐伊川に流るるクシナダ姫の涙」/吹奏楽)

<中学校・管楽合奏部門> 北海道北斗市立上磯中学校
(曲:「交響曲第3番 作品89」~Ⅰ、Ⅲ、Ⅳ<作曲:ジェイムズ・バーンズ>/吹奏楽)


●令和4年度「こども音楽コンクール」審査員特別賞・受賞校

<小学校・重唱部門> 秋田県秋田市立中通小学校
(曲:「ほたるこい」/三重唱)

<中学校・重奏部門> 茨城県日立市立泉丘中学校
(曲:「テルプシコーレ舞曲集」から/木管六重奏)

<小学校・合奏第1部門> 石川県 金沢大学人間社会学域学校教育学類附属小学校
(曲:「ジャズ・ピチカート、プリンク・プランク・プルンク」/弦楽合奏)

<中学校・合奏第1部門> 愛媛県西予市立野村中学校
(曲:「箏四重奏曲」/筝合奏)

<中学校・合奏第2部門> 千葉県船橋市立葛飾中学校
(曲:交響組曲「シェヘラザード」~第4楽章/管弦楽)


●令和4年度「こども音楽コンクール」各部門順位(1位~3位)

<小学校・重唱部門> 
1位:北)中標津町立中標津小学校 2位:秋)秋田市立中通小学校 3位:愛)刈谷市立亀城小学校

<中学校・重唱部門> 
1位:北)室蘭市立本室蘭中学校 2位:千)松戸市立常盤平中学校 3位:大)河内長野市 清教学園中学校

<小学校・合唱部門> 
1位:福)郡山市立大島小学校 2位:東)目黒区立東山小学校 3位:北)中標津町立中標津小学校&北)中標津町立丸山小学校(合同参加)

<中学校・合唱部門> 
1位:東)町田市立鶴川第二中学校 2位:兵)神戸市 甲南女子中学校 3位:長)長野市 信州大学教育学部附属長野中学校

<小学校・重奏部門> 
1位:奈)天理市 天理小学校 2位:千)習志野市立谷津小学校 3位:三)鈴鹿市立桜島小学校

<中学校・重奏部門> 
1位:福)須賀川市立義務教育学校稲田学園 2位:茨)日立市立泉丘中学校 3位:京)宇治市立黄檗中学校

<小学校・合奏第1部門> 
1位:千)船橋市立峰台小学校 2位:石)金沢市 金沢大学人間社会学域学校教育学類附属小学校 3位:福)郡山市立橘小学校

<中学校・合奏第1部門> 
1位:奈)天理市 天理中学校 2位:愛)西予市立野村中学校 3位:静)浜松市 静岡県立浜松西高等学校中等部 

<小学校・合奏第2部門> 
1位:千)習志野市立谷津小学校 2位:福)須賀川市立西袋第一小学校 3位:該当なし

<中学校・合奏第2部門> 
1位:福)郡山市立郡山第二中学校 2位:千)船橋市立葛飾中学校 3位:該当なし

<小学校・管楽合奏部門> 
1位:奈)生駒市立桜ヶ丘小学校 2位:千)習志野市立実花小学校 3位:岩)北上市立黒沢尻北小学校

<中学校・管楽合奏部門> 
1位:北)北斗市立上磯中学校 2位:宮)大和町立大和中学校 3位:兵)宝塚市立中山五月台中学校
 

受賞校の皆さん、おめでとうございます!
大変厳しい状況の中、コンクールにご参加いただいた全ての皆さん、
素晴らしい演奏をありがとうございました。

 

★ TBSラジオ『こども音楽コンクール』
日曜日の朝6:00から6:30、放送中!
毎週、「こども音楽コンクール」で演奏された音源を紹介。
かわいらしい歌声からプロ顔負けのハイレベルな演奏まで、
小中学生の生き生きとした熱演をお楽しみください♪

FM90.5MHz 、AM954kHz。PCやスマートフォンではradikoでもお聴きいただけます。
「radikoタイムフリー」を利用すると、放送後1週間までお聴きいただけます。(「こども音楽コンクール」で検索。再生開始後24時間以内であれば、合計3時間まで、いつでも聴取可能。首都圏エリアは無料です。)

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