伊藤惇夫氏「安倍さんはこういう状況を見てどう思われてるのかな」

生島ヒロシのおはよう定食|一直線

政治アナリストの伊藤惇夫氏が、9月27日放送のTBSラジオ「生島ヒロシのおはよう一直線」に出演。安倍元首相の国葬や弔問外交、臨時国会の動きなどについてコメントした。

伊藤惇夫氏

英国葬では国民がこぞって弔意をあらわしていたが・・・

--国民の反対が広がる中、いよいよ安倍さんの国葬当日になりましたが、国葬の台本がネット上に流出したそうですね。
準備稿だけで9回も作り替えてるんですね。最終稿を作ったのはきのう。ご苦労なことだなと感じますけど。例の招待状も返信の日付を手書きで書き直してるとか。要するに、体制自体が非常にバラバラというか、全体的にもたついてるって感じがするんで、逆に言うと、そういうしっかりした組織体が構成されてない状況だと、情報はどんどんダダ漏れになるんですよね。

--イギリスのエリザベス女王の国葬とはえらい違いですね。
時期的にどうしても比較してしまうようなところがあるんですが、まず基本的にイギリスの国葬を見てると、本当に国民の皆さんがこぞって追悼、弔意をあらわすというムードが非常に伝わってきたんですけど、日本の場合は全ての世論調査が反対が上回ってるという状況ですよね。泉下の安倍さんは、こういう状況を見てどう思われてるのかなと。そこまでして国葬されて、果たして安倍さん自身を本気で皆さんが追悼するようになるのか、むしろ逆の効果を上げてるような気がしますけどね。

--今回は4300人が参列し、2万人が警備ということですが、警察のメンツもかかってますよね。
安倍さんがお亡くなりになった経緯を考えると、警備も今回ばかりは1つのミスも許されないぞと、おそらくそういうことだと思うんですが。とにかくものすごく厳しい警備をやるというのは、裏返すと交通規制などでいろんな方に影響が出る。あと、各自治体あるいは学校などで半旗を掲げるとか黙祷するとかという動きがどの程度出てくるのか、その辺が気になるところではありますね。

--岸田総理は弔問外交できのう、アメリカのハリス副大統領ら11人とマラソン会談。3日間でおよそ40人の要人と会談予定ということですが、突っ込んだ話まで行けるんですかね。
その以前に、カナダのトルドー首相が来日を取りやめましたね、災害等の理由があるんでしょうけど。そうなるとG7のトップは1人も来てないんです。それから「外国の方たち」って言うんですけど、218の国と地域の代表700人のうちの100か国以上は「駐日大使」なんです。ですから失礼な言い方ですけど「小粒」ですね。同時に弔問外交と言いますけど、これだけ過密な日程で会うと1人あたり10分とか20分、せいぜい30分ぐらい。それで果たして突っ込んだ話ができるのか。おそらく、ある種の顔見世興行じゃないですけど、顔合わせ、SayHelloとよく言いますけど、そのレベルであって、トップが来ないとなると、なかなか外交上目に見えるような成果をあげるというのは難しいでしょうね。

臨時国会は「試練の場」。丁寧な説明を

--国葬が終わると、いよいよ臨時国会が始まります。
岸田さんにとっては、おそらく「針のむしろ」「試練の場」、そういう感じですよね。今回の臨時国会は約2か月ぐらい開かれますから、いくつか法案を用意してますけれども、それ以前にこの国葬の問題や旧統一教会との関係の問題、このあたりで野党が徹底的に追求するでしょうから、それに対して納得のいくような説明、それこそ岸田さんがおっしゃってる丁寧な説明ができるかどうかですよね。

--しかし週刊誌でも、統一教会との縁を完全に切っちゃうと、落選する人が60人ぐらい出てくるんじゃないかとか、かなりの部分で随分手助けしてもらってた、ズブズブの関係だったというのも、随分出てきてますよね。
後から後から出てきてる感じですけど。旧統一教会が政治の世界に食い込む転変になった勝共連合っていうところで、ここの人たちは選挙の前に徹底的にボランティア活動で入り込むんですね。それがそのまま事務所に残ったりしている。ある現職の国会議員から聞いたんですが「いや、まだ永田町にも2ケタ以上いるよ」っていう話まであるんで、その人たちを排除するのはなかなかできませんよね。同時に、落選するかどうかは別として、もし本気で縁を切る場合、旧統一教会から「じゃあこのネタばらすぞ」と脅されないか。そういう部分もあるんで、本当に断ち切るのはなかなか難しいと思いますが、それこそ石破さんがおっしゃってるように、解散命令を出すとか、宗教法人の資格を剥奪するとか、それぐらいの動きを起こさないと、岸田さんあるいは岸田政権に対する批判は収まらないでしょうね。

--それから、オリンピック汚職の問題や物価高対策も臨時国会の争点になりそうですね。
物価高に関しては非常に初動が遅いというか、ようやくある程度の案がまとまってきてますけど、すぐに効果が上がるようなものはなかなかないんですよね。低所得者の方はライフラインの水道、ガス、電気が一番困っていると思う。そこに何らかの効果的な対策が講じられないのかな、という気もします。ますます物価高は進行しますから、生活が圧迫される方がどんどん増えるでしょうね。

--最後に、公明党の山口代表が異例の8期目続投ですが、新たな若手世代がなかなか出てきませんね。
13年間も代表やっておられる。こないだの参議院選挙でも目標800万の3人の比例票が600万ちょっとしか取れなかったということなので、かなり危機的な状況なんですよね。ですから、あえて冒険をして若手起用ができなかったということなのかもしれません。政治と宗教の問題はここで改めてクローズアップされてますから、公明党にとってもかなり厳しい場面が出てくるかもしれません。

全国33局ネットで放送している、TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう一直線」。
6時からの「ニュース・ピックアップ」のコーナーでは、政治・経済・芸能など気になるニュースを専門家とともにお伝えしています。
番組へのメールは ohayou@tbs.co.jp まで。
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