漆の可能性を広げる岩手県盛岡市の上米内駅

地方創生プログラム ONE-J

全国の皆さんと電話でおしゃべりする、ニッポン列島生電話「ローカルレコメンド」。
7月31日の放送では「凄いぞ!この駅」のテーマで、JRN各局のアナウンサーが“オススメの駅”を紹介しました。

岩手県のIBCラジオの神山浩樹アナウンサーは、入社33年目の大ベテラン。
漢字の勉強を趣味に持ち、漢字検定1級の取得を目指す神山さんに岩手県の凄いぞこの駅!を紹介していただきました。

岩手県の「凄いぞこの駅!」は、盛岡市の中心部から10キロほどの所にある「上米内駅(かみよないえき)」。周辺に里山の原風景が残る、農業や林業が盛んなエリアにあります。
約100年前の1923年(大正12年)に開業した上米内駅は、2018年に無人化されました。
無人駅ですが、一般社団法人「次世代漆協会」のスタッフが常駐する施設でもあります。

次世代漆協会は、漆を使った上米内地区の活性化を手がける団体で、2018年の設立以来、様々な課題に取組み、漆の可能性を広げてきました。
2020年春、JR東日本と共同で行ったクラウドファンディングを活用して上米内駅の駅舎を改修。
駅の機能を維持しながら、地域の漆文化の発信拠点として、駅舎内にカフェと工房をオープンしました。

漆は、樹液を取り出し塗料として使います。
また、日本の重要文化財の修復に欠かせない塗料が漆ですが、国産の漆しか使えません。
現在、流通する漆の97%が外国産で、国産はわずか3%。国産のおよそ7割を岩手で生産しています。
次世代漆協会は、国産漆の不足を知り、地域内での漆産業を復活させるためのシンボルとして上米内駅にカフェと工房をオープンさせました。
カフェでは漆の種を焙煎した香ばしい味わいのお茶がいただけます。

また、漆器をはじめ様々な漆製品の展示販売や体験会も開催しています。
「手ぬぐいの漆染め」は、漆の木の中心部分の木材をチップにして染め物に活用したもの。
「漆=かぶれる」というイメージがありますが、かぶれの原因となる樹液を使わないため心配はありません。このように、次世代漆協会では木材としての活用に着目して、模索を続けています。
例えば、鮮やかな黄色が印象的な漆の板は楽器メーカーが関心を示しているそうです。
SDGsにつながる活動が、駅舎から発信されています。

樹液を採取後の漆の木は、製材時に樹液が飛び散るとかぶれの原因になったり、活用までに、3年ほど乾かさないといけないため、薪に使われたり捨てられることが多く、活用が難しい素材でした。
次世代漆協会は、受け継がれる漆文化を生かしながら、可能性を広げる取組みを実践しています。

山間部にあり、盛岡と沿岸・宮古を結ぶJR山田線の駅として、列車の発着が1日7本の無人駅「上米内駅」。常駐のスタッフから漆のお話を聞くことができます。

「めざせフォロワー10万人」を掲げ、この春ツイッターデビューした神山さん。日常のひとコマや一緒に暮らすネコちゃんが登場する、ほのぼのとしたツイートです。上米内駅のリポートもツイートされています。

ツイート
LINEで送る
シェア
ブクマ