5月から変わった宅建業法。便利なオンラインサービスが次々

森本毅郎 スタンバイ!

不動産契約が便利に進化しています。というのも、今年の5月18日、不動産の契約などを決める「宅建業法」が改正となり、今まで出来なかったことが、できるようになったからということ。ではどんな風に進化しているのか?今、不動産業界に起きているという大きな変化について取材しました。

 

■不動産契約がオンラインで!

まずは新しいサービスを始めた、イタンジ株式会社の代表取締役、野口真平さんに伺いました。

イタンジ株式会社 代表取締役 野口真平さん:

宅建業法っていう法律ですね。契約をするときに書面で交付をしないといけない、これが規制緩和されまして、電子で交付することがOKになった、というのが5月の改正の施行内容になります。

規制緩和されたので、契約も含めて、電子上で行えるようにしたのが、今回の「電子契約くん」になります。

もうすごい簡単なんですけれど、作った契約書のPDFを、不動産会社さんが添付すると、入居希望者様の方にメールで送られて、そのメールで届いたものを「タップ」すると、電子契約完了になります。

紙だった場合は、印鑑を押さないといけない、それ要らないんです。

電子サイン法的なものがありまして、それにのっとってやってるんですけど、同意するっていうタップすれば、契約は完了です。

イタンジ株式会社 代表取締役 野口 真平さん

こちらイタンジでは、不動産契約に関する全てを電子化しようとして、これまで、さまざまなサービスを開発していたのですが、最後の契約書面の交付は紙でした。

それが5月の規制緩和で、ついに契約書面の交付まで電子化するサービス「電子契約くん」が進化。「同意しますか」というところタップ、クリックすれば契約完了。お店にハンコを押しに行く必要なし。

もちろん、契約の大切なところを説明する「重要事項説明」は、資格を持った方から、ちゃんとお話ししてもらえるので、わけのわからないまま契約、ということはないそうです。

イタンジは、このシステムを賃貸・売買に係る不動産業者向けに提供していますが、「基本料金」は、業者の規模にもよりますが、小規模の業者さんなら「月額5000円」から、あとは、契約成立にしたがって、1件250円の報酬を頂くそうです。

これまでは、契約書面を「レターパック」で送って、押印して、送り返してもらってという形でしたので、そのレターパックがなくなり、往復料金「740円」が浮くことを考えると、料金的にもわりが良い。今は業者からの問い合わせが殺到しているということでした。

 

■スマホで内見「OHEYAGO(オヘヤゴー)」

ただ、契約がオンラインでも、「内見」は足を運ばないといけないのでは?と思ったのですが、そちらのオンライン化も進んでいました。イタンジの執行役員、永嶋章弘さんのお話です。

イタンジ株式会社 執行役員 永嶋章弘さん:

「OHEYAGO(オヘヤゴー)」はですね、営業マンとか店舗もなく、物件を選んでいただいて、部屋見ていただいて、契約していただく。

内見の予約なんかも、食べログさんみたいなような、カレンダーから予約して、あとは直接現地に行って見ることもできますし、最近だと、「ウェブ内見」というものをやっておりまして、オンラインでビデオで繋いで、ビデオ会議の反対側に部屋を中継する人が立っていて、玄関が気になったら「玄関見せてください」とか、お風呂どんな感じですとか、部屋はこんな感じですみたいな、スタッフがグルーと回って、気になるところがお客さんからあれば、そこをちょっとズームで写したり、みたいな。

本当に現地に行かないで決めちゃうみたいな。うちの今「OHEYAGO(オヘヤゴー)」ですと、4分の1ぐらいはオンライン内見で決まってますかね。

イタンジ株式会社 執行役員 永嶋 章弘さん

こちらは東京、神奈川の賃貸物件を中心に展開するウェブ不動産サービス「OHEYAGO」。

スマホなどで「OHEYAGO」のサイトを開いて、好きな物件を選び、内見の予約もオンラインでOK。

さらに「ウェブ内見」を選ぶと、担当の方が、オンラインで、部屋の隅々まで見せてくれるそうです。

地方から引っ越す方、また海外から転勤で戻ってくる方など、今は、上京してあわてて契約、ということもありますが、このサービスを使えば、海外からでもチェックして吟味できるとして人気が集まっています。

 

■お部屋の印象アップ!「ホームステージング」

というわけで、内見もオンラインの時代になってきていますが、この内見のオンライン化に関連して、今、新しいサービスも広がってきているようです。

こちらは物件を売りたい人向けの「ホームステージング」というサービスですが、どんなものか?株式会社サマンサ・ホームステージングの金澤友理恵さんに伺いました。

 

株式会社サマンサ・ホームステージング 金澤友理恵さん:

「お部屋の価値や魅力を適切にアピールできるように空間演出する」というもので、空室をモデルルーム風に演出する家具レンタルサービスと、住みながら売却する売主様のお宅を片付けて演出するサービスがあります。

それによって写真や動画を撮ることによって、今は買い手の方が物件情報をウェブで見て検討するのが一般的ですので、オンラインでの訴求力が高まるということで好評頂いております。

日本では空き家がね、今数年したら3件に1件とかって言われてる中で、中古住宅をどうやって有効活用していくかっていうのは、結構大きな問題になってきてると思うんですね。

ただ古くなってしまった空き家を売り出そうとしてもなかなか売れませんから、ホームステージングしてプロのカメラマンに写真を撮ってもらったものを載せたら、急に内覧客が来るようになったとか、そんなケースもあります。

株式会社サマンサ・ホームステージング 金澤 友理恵さん

内見向けに部屋を片付けたり、空室の場合は家具を置いて暮らしをイメージできるようにするサービスです。がらんとした部屋だと味気なくて売れにくいので、ダイニングセットを置いて雰囲気を演出してくれます。

360度ぐるっと巡る動画を撮影してウェブに載せたりすることで、内見代わりに見る人も多いとか。

普通の内見向けに始めたようで、ウェブ内見との相性も良くこちらも注目を集めているそうですが、元々は、日本よりも、家を長く使う文化のある海外で、中古物件の取引用に広がったサービスだそうです。

ただ、今、日本は空き家問題が深刻なので、空き家の取り引きの助けにもなるのでは、という面でも注目されているということで、こちらは社会問題の解決にも役立ちそうです。

 

(TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」取材:田中ひとみ)

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