南波雅俊アナにとってB‘zは「神様のような存在」【アナウンサーの推し事】

好きなものや、それを愛で、応援する気持ちを表すことばとしてすっかり定着した“推し”。慌ただしい日々を送るアナウンサーにも、きっと毎日の糧になったり、癒しになるような“推し”があるはず。愛してやまないものを、自由に語ってもらう連載企画『アナウンサーの推し事』。今回はB’zのことが好きすぎてモノマネまで極めてしまった南波雅俊アナウンサーに、B’zの魅力を語っていただきました。  
 

アナウンサー面接でB’zに救われた

――今日は南波さんが大の「B’z好き」ということを聞きつけ、お時間をいただきました。これからたっぷりと愛を語っていただくわけですが……。

南波 先に一つ言わせてください。実は、僕がアナウンサーになれたのはB’zのおかげなんです。  


――おお! ぜひ詳しくお聞かせください。  

南波 NHKに入局する際の一次面接で、当時の時事に関連する複数のキーワードをその場で渡され、それぞれについて口頭で説明するというお題が与えられました。最初に指定されたキーワードは上手に説明できず、「ああ、落ちたかも」と半ば諦めていたんですよね。でも次に指定されたキーワードがなんと「松本孝弘」で。ちょうどその当時、B’z・松本さんがグラミー賞を受賞した年だったんです。そこで「2011年に米ギタリスト、ラリー・カールトンの共作『テイク・ユア・ピック』がグラミー賞を受賞し、これまでにソロアルバムもリリースしながらも日本の人気ロックバンド・B’zのギタリストとして活躍する……」と説明したところ面接官がニコッと微笑んで、「君、好きなことは語れるんだね」って、一次面接を通過したんです。  

趣味の欄に「B’z」って書いておいて良かったなと心底思いました。それがなければNHKも落ちていただろうし、今もTBSアナウンサーとして活動できていなかったでしょう。「B’zが好き」という気持ちが今のキャリアにもつながっているんです。B’zのおかげで今の自分がある、といっても過言ではありません。

――本当にドラマチックなエピソードです。南波さんのなかでは単なる「好き」を超えた存在なのですね。  

南波 その後の初任配属先もまた、B’zが深く関係しているんですよ。B’z・稲葉 浩志さんの出身地である岡山放送局を希望し、実際に配属しました。もちろん「就職活動でお世話になった先輩アナウンサーの初任地が岡山だったから」「スポーツ実況を希望していて、甲子園球場のある兵庫にアクセスの良い局へ行きたかったから」という真面目な理由もあったのですが。ただ志望理由の40%くらいは「稲葉さんの出身地だったから」が占めていたと思います(笑)。  
 

B’zは最強の存在です。もはや神様。

――ある意味、B’zに導かれるようにアナウンサーとしてのキャリアも歩んでいらっしゃいます。そもそも、南波さんがB’zと出会ったのはいつ頃だったんですか?  

南波 小学校の時ですね。もともとは母親が『B'z The Best "Pleasure"』(1998年/以下『Pleasure』)というベストアルバムを通販で買って、車でずっと流していたのが始まりだったんですよね。1年くらい『Pleasure』以外流さなくて。特に集中して聴き込んでいたわけではないのですが、自然とB’zの音楽が刷り込まれていきました。  

そこから“ファン”を自覚したのは、小学校6年生でアルバム『ELEVEN』(2000年)を買った時。西武ドームで開催されたライブツアーに、初めて行ったんです。生の稲葉さんを見て、会場でライブDVD『once upon a time in 横浜 ~B'z LIVE GYM '99 "Brotherhood"~』(2001年/以下『Brotherhood』)を購入して。気づいたらB’zが大好きになっていました。

稲葉さんがとにかくパワフルで、「こんなにかっこいい人がこの世にいるのか」って衝撃を受けました。「稲葉さんになりたい!」という憧れの気持ちから、B’zの世界へハマっていったように思います。稲葉さんはストイックでかっこよくて、お茶目な一面もありながら謙虚で頭もいい。声もかっこいい。最強の存在です。もはや神様。他のミュージシャンを好きになった時期もあるのですが、それでもやっぱりB’zが好き。

――かなり惚れ込んでいらっしゃいますね。じゃあ、それ以降はライブにも頻繁に足を運ぶようになって?  

南波 ファンクラブにも加入し、毎年少なくとも1回は足を運ぶようになりました。社会人になってからは忙しくて時間が取れなくなってしまいましたが、その分Blu-Rayなどを購入して、自宅で楽しんでいます。

数あるB'zコレクションの一部


――なるほど。では、実際に訪れたライブの中で、印象に残っているシーンを挙げるなら?

南波 古い話になってしまうのですが、今でも目に焼き付いて忘れないのは2002年、東京スタジアム(現・味の素スタジアム)で行われた、B’zとエアロスミスが初共演したライブです。  
もちろん、すでにB’zが大好きでしたが、このライブの時は、取れた席がステージに近く、迫力を間近で堪能でき、B’z沼にハマって抜け出せなくなった一番のきっかけでした。

特に印象深いのは、B’zとエアロスミスが、コラボして演奏したシーンです。  
稲葉さんとスティーブン・タイラーさんが、顔を近づけながらエアロスミスのヒット曲『TRAIN KEPT AROLLIN’』を歌っている姿を見て、あまりのカッコよさに失神しそうになりました。  
「声量も声質も全然負けてない!これぞ世界の稲葉さんだ」と子供心に思ったことを覚えています。サイコーでした! 

人生の局面に立った時、いつもB’zを聴く

――B’zのライブはエネルギッシュで楽しい、というお話をよく聞きますが、南波さんにとって、B’zのライブの魅力とは?  

南波 会場にいるファンとB’zの2人で“一体感”が生み出されるのは最大の魅力です。楽曲によっては振り付けがあったり、一緒にサビを歌えたりするんですよ。特に稲葉さんが「一緒に歌おう」と客席に投げかける時は最高です。そういう時は一切「声マネ」もせず、こっそりと小声で歌っています(笑)。  
 

――B’zはバラードからアップテンポまでさまざまな楽曲をリリースされていますよね。南波さんが特に気に入っている曲は?  

南波 難しい。1曲だけしか選べないなら『さよならなんかは言わせない』です。イントロが当時の松本さんのギターの入りを象徴するような感じで、当時のB’zの良さが濃縮されています。

南波 この曲はすごく思い入れがあって、高校・大学を卒業する時、新卒入局したNHKで初任配属先が決定した時、転勤が決まった時など、人生の局面で必ず聴いている曲なんです。再生するたびに「同期やお世話になった人たちとさよならするわけじゃないんだ」と自分に言い聞かせていました。あと、歌詞には「常にあの頃以上に輝いた人生を歩もう」というメッセージが込められているじゃないですか。歩みを止めないよう、自分を奮い立たせたい時にも聴いています。  
 

――南波さんにとって、すごく大切な曲なんですね。  

南波 『さよならなんかは言わせない』に限らず、辛い時も楽しい時も、いろんな思い出とともにB’zの曲があるんですよね。高校時代の野球部では『IT'S SHOWTIME!!』を聴いてからマウンドに上がっていましたし、浪人時代には『パーフェクトライフ』を聴きながら勉強していました。社会人になったらズタボロになりながら『さよなら傷だらけの日々よ』を聴いて(笑)。自分のテンションを上げる存在でもあり、同時に癒し、励ましてくれる存在でもあります。  
 

DVDを観ながら稲葉さんになりきっていた中学時代

――では、読者の皆さんも気になるであろう「声マネ」についてもお聞きしようと思います。昨年はテレビ番組『THE百王~100秒クギヅケ動画SHOW~ものまね百王選手権SP』の「新世代部門」でも優勝していらっしゃいましたよね。とにかく南波さんは稲葉さんの声マネがお上手です。

https://www.instagram.com/p/CRgTHEKgTmh/?utm_source=ig_web_copy_link

 


南波 いつも調子に乗ってしまい、ファンの皆様、本当にすみません……。


――B’zのモノマネを始めたのは、ここ最近なんですか?

南波 実は歴が長いんですよ。高校の文化祭で開催されるカラオケ大会でも優勝していますし。遡ると、中学時代から稲葉さんのマネをしていました。20時頃から2時間近く、自宅の2階でほぼ毎日。  


――ほぼ毎日?! 

南波 そこである程度の基礎は鍛えられました。ただ、いま考えるとめちゃくちゃご近所迷惑だったと思います(笑)。高校からはちゃんとカラオケでやるようになったのですが、中学校3年間は欠かさずやっていたので。

当時は夕食後、家族に「ちょっと入ってこないで」と伝え、すぐ実家の2階へ上がるんですよ。それでライブDVDの映像に合わせ、稲葉さんになりきるんです。日によって『LIVE RIPPER』(1993年の野外ライブDVD)を流す時もあれば『Typhoon No.15 B'z LIVE-GYM The Final Pleasure "IT'S SHOWTIME !!" in 渚園』(2003年に開催されたツアーのライブDVD)の時もありました。

――南波さんはライブやDVDで、たくさんの稲葉さんを観ていらっしゃるのではと思います。「マイ・ベスト・稲葉さん」を決めるとしたら、どのシーンを選びますか?  

南波 これもまた難しい! 常に最新の稲葉さんが一番かっこいいと思うのですが、強いて挙げるなら『Brotherhood』の後半、雨が降るなか黄色いパンツ・上半身裸で『ONE』などを歌うシーンですね。その時の稲葉さんの体つきが本当にかっこいいんです。この世のものとは思えないほどセクシー。感化されすぎて、お風呂上がりに髪を乾かさないまま2階に上がって、雨に濡れた稲葉さんを再現していました。ちなみに最近、当時の稲葉さんの体型を目指して筋トレも始めました。  


――体型まで近づけようとしているなんて。最後に、南波さんは20年以上もB’zのファンでいらっしゃいますが、今と昔で“B’zに対し感じる魅力”はどのように変化していますか?  

南波 最初は単純に「かっこいいから」という理由で好きになったのですが、社会人になるにつれ、だんだん“人生の目標”として捉えるようになりました。ストイックな姿に憧れますし、常に手を抜かずに最高の状態を更新していく。だからこそ、息を長く続けていらっしゃるんだと思います。僕も一つ一つの仕事と向き合いながら、おこがましいですが生き方の部分でもB’zに近づきたいです。これからも“好き度”は加速していくと思います。

そして、6月24日に放映される『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』で、いちアナウンサーが、ものまねのプロの皆さんの中に混ざるのは大変恐縮ですが、稲葉さんのモノマネを披露させていただくことになりました。仕事の合間に練習を重ね、収録に臨みました。番組には、33人もの方が参加し、本当に魅力的なモノマネが盛りだくさんです! ぜひ、ご覧ください!  
 

南波雅俊(なんば・まさとし)/TBSアナウンサー。1988年生まれ。2012年、NHKへ新卒入局。その後、2020年にTBSへ転局。主な担当番組は『Nスタ』(月・火)、『SASUKE』など。2021年9月、ものまねバラエティ番組『THE百王~100秒クギヅケ動画SHOW~』内「新世代部門」で優勝。  
 

Photo:飯本貴子 Text:高木望 Edit:ツドイ

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