『SDGs企画』 食品廃棄について考えましょう 食品ロス問題ジャーナリストの井出留美さんに聞く & 三田国際学園中学校・高等学校の生徒2人による「SDGs」の学生団体 5月30日放送分▼喜入友浩×美空×嘉蓮(TBSラジオ ・月曜21時~)

TOMAS presents High School a Go Go!!

「High School a Go Go!!」は、「学校」を取りまくいろいろな話題にスポットを当てて、高校生の興味ある話題や悩み、そして疑問などを直撃取材する「高校生活応援プログラム」です。ハイスクール・ア・ゴー・ゴー、通称「ハイゴー」です。

パーソナリティのTBSアナウンサー・石井大裕が海外出張のため、5月30日と6月6日は、石井の後輩、喜入友浩が担当します。

 

2022年5月30日 放送

スタジオは、高校3年生の美空(みく)さん、高校3年生の嘉蓮(かれん)さんとお送りしました。

高校生の主張

毎週、番組のリポーターが各地の高校にお邪魔して、直撃インタビューする「高校生の主張」のコーナーです。番組では今年も、いろいろな角度から「SDGs」、持続可能な開発目標について取り上げています。今週と来週は、その第二弾です。

今週と来週、ご紹介するのは、東京・世田谷区にあります、三田国際学園中学校・高等学校です。三田国際学園中学校・高等学校は、創立が1902年・明治35年という伝統ある中高一貫の共学校で、教育の理念に、孔子の教えに由来する「知好楽(ち こう らく)」を掲げている学校です。

今回は、三田国際学園の生徒で、学生団体「ænoia(エノイア)」にて、SDGsの活動を行っている、いずれも3年生の根津はる香(ねづ・はるか)さんと、野口璃羅(のぐち・りいら)さんに、片桐千晶リポーターがお話しを伺いました

片桐千晶リポーター:お2人はユニットを組んで、SDGsの活動をされているそうですね

根津はる香さん、野口璃羅さん:「はい。『エノイア』という学生団体をやっています。具体的には『かわいい』だったり『親しみやすいもの』を通じて環境問題を啓発する活動を行っています。『エノイア』とは造語で、(ギリシャ語の)『aesthetic=美しい』、『eunoia=考え方』の二つの言葉を合わせて『美しい考え方』という意味に由来します。私たちの言う『美しい』とは、環境に優しいことや、ソーシャルグッドなことを指しています。私達は『捨てるという概念を捨てる』というモットーのもと、活動しています。これはどういう意味かというと、例えばゴミとされているものを使えるようにすることによって、捨てるのではなく、もっとリユースしようという考え方になっていけたらいいなと思って、そのようなモットーを掲げています」 「今までに3回ほどワークショップを実施しました。2021年の『アースデイ』というイベントでは、海洋ゴミから作るアクセサリーのワークショップを実施し、文化祭では規格外フラワーなどで石鹸のワークショップを行いました。(他にも)いくつかの大会に出場させてもらいました。世界環境学生サミットという大会に出場して、グランプリを受賞させていただきました」

片桐千晶リポーター:これからの活動予定、計画を教えてください。

根津はる香さん、野口璃羅さん:「先ほど申し上げたサービスを、実際にテストマーケティングを行って、いろいろな家庭に届けていけたらなと考えています。今、洗剤に匂いをつけることが出来ていないです。ですから、ラベンダーの香りやフローラルな香りなど、もっと消費者受けするような商品開発が出来たらなと考えています」 「このサービスがだんだんとビルドアップして、ちゃんと形になってゆけば、パーソナライズした洗剤というサービスも作っていきたいなと考えています。このパーソナライズした洗剤というのは、例えば消費者の人たちが、好みの量であったり、オリジナルの自分たちにしかないような洗剤を作っていくというようなサービスが出来たら良いなと思っています。そうすることで、大量消費などの問題も削減されると思います。さらに、『自分にしかないもの』というスペシャルな価値があると思うので、最後まで使っていただけるような商品作りができたら良いなと思っています」

明るく、ハキハキと答えて下さる根津さん、野口さんに大きな可能性を感じた取材でした!

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なんでも課外授業

「学校ではあまり教えてもらわないかもしれないこと」をゲストを招いて色々と教えてもらうコーナー。このコーナーも「SDGs」の特集企画です。今週からは、食品ロス問題ジャーナリストの井出留美(いで・るみ)さんをお迎えしました。

井出留美さん

東京都のご出身です。奈良女子大学食物学科を卒業後、日用品メーカーでの勤務を経て、青年海外協力隊としてフィリピンに赴任。その後、日本の食品メーカーで広報室長をされていた2011年には、東日本大震災の被災地での食糧支援に奔走しました。また、廃棄に回されそうな食品をメーカーから引き取り、児童養護施設に届ける活動をしている「フードバンク」の仕事を通して「食品ロス」の問題を目の当たりにしました。その後、独立して食品ロス問題を専門とするジャーナリストの道に進み、これまでに講演、執筆、メディア活動などで食品ロスの問題を発信されています。主な著書に、去年発売された「捨てないパン屋の挑戦 しあわせレシピ」があり、こちらは「第68回 青少年読書感想文コンクール」の課題図書に選出されています

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喜入友浩アナウンサー:井出さんは、食品ロスの問題にどのようなことがきっかけで取り組み始めたのでしょうか。

井出留美さん:いちばんは2011年の東日本大震災の時です。あのような時にも(食品が)捨てられてしまうということが最も衝撃的だったのですが、その3年前の2008年に、私が勤めていた食品メーカーのアメリカの本社で「フードバンク」というものを紹介されたんですね。まだ食べられるけれども、例えば缶詰の缶がへこんでしまったり、箱が少しだけ潰れてしまったみたいな、そういったものを必要な方に渡すという活動があるということを聞いて、2008年から会社としてフードバンクに寄付を始めたことが食品ロスに取り組むようになったきっかけです。(食品ロスは、最近、大きく変わってきていますか?)そうですね。日本政府が出している数字が、けっこう変わったかなと思うんですね。2012年頃には、1年間に発生する(廃棄される)食品は500万トンから900万トンという幅で表示をしていたんですね。ずいぶん幅があり過ぎると思っていたのですが、ここ最近ですと「570万トン」ですので、その頃から比べると、だいぶ変わったのかなと思っています。その変化の要因は、2019年に、私も関わったのですが、食品ロスを減らすために、「全員が責任がある」という法律が出来たことで、企業にとっては、プレッシャーというか、「やらなきゃいけないんだな」という(認識に)変わったということがあります。あと、東日本大震災の時、首都圏でも、棚から食品が無くなりました。その時も、「やっぱり、いつもいっぱいあるけれど、あるのが当たり前ではないのだな」ということに、普通の人も気づいたということがあるのではないでしょうか

喜入友浩アナウンサー:食品ロスは、「食べ物が余る」ということだけでなく、その先にどういう問題があるのでしょうか。

井出留美さん:私は、三つの軸があると思っています。一つは「経済」で、二つ目が「環境」、三つ目が「社会」です。「経済」というのは、やっぱり、世界中で2・6兆ドルの食品ロス、損失となると、いま、日本でも330兆円くらいの損失ということになるんです。食品そのものの値段もありますが、それを捨てるコストもかかります。そういう経済的な損失があります。二つ目は「環境」の問題です。やっぱり日本ではもう、ほとんど、燃やしています。燃やしているから二酸化炭素が出るし、他の国では埋め立てているところもあるのですが、埋め立てると今度は、二酸化炭素の25倍以上の温室効果のあるメタンガスが出てしまうんですよ。ですから、燃やしても駄目だし埋め立てても駄目です。そういう環境負荷という問題があります。三つ目の「社会」というは、やっぱり、それだけのお金があったら、仕事が無い人に、本当は雇用を与えられた330兆円の予算があったら、それで新しい仕事を作る予算が投入できたかも知れないですし、新たに学校や病院などを作るお金に出来たかも知れないです。そういう、我々が受けられたはずのチャンスを奪っているとも言えるのではないでしょうか

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捨てないパン屋の挑戦 しあわせのレシピ (SDGsノンフィクション ...

井出留美さんの著書のお知らせです。去年、発売された「捨てないパン屋の挑戦 しあわせレシピ」が、あかね書房から、税込:1430円で好評販売中です。お近くの書店、アマゾンなどのインターネットの書籍販売サイトなどで、ぜひ、お買い求めください。こちらは、「第68回 青少年読書感想文コンクール」の課題図書に選出されました

番組は下記のバナーをクリックして、radikoのタイムフリーでお聴きください!放送後1週間以内、聴くことが出来ます!

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