【音声配信】「これからの専門家の話をしよう~いま考えたい『専門性』との付き合い方」Part5▽専門家の言葉とレビューの熱量、客観性と独自性、アマチュアリズム▽2022年4月24日【文化系トークラジオLife】

文化系トークラジオ Life ニュース版

↑永田夏来さん 撮影:ササキミチヨ    
 
出演:鈴木謙介(charlie)、速水健朗、永田夏来、倉本さおり、塚越健司、山本ぽてと、斎藤哲也     

◯専門家の言葉、レビューの熱量
・動画サイトやSNSの発達により個人の情報発信が容易になった現在において専門家の技術や知識に触れる機会が増えた結果、専門性の魔法が解けた分野や、より神秘性が増した分野もありどこに信頼を置くかの見極めがよりシビアになってきたと感じます。現在では信頼のおける雑誌が減った結果過去情報の蓄積やTwitterで流れて来た情報を参考にしています。(メール・小林ミノリさん)

→情報が増えてくるなかで、信頼できるモノに当たらないとダメだなあとか怖いなあとかcharlie

・私はロックが大好きでレコードやCDを購入しているのですが、その際の判断材料としてライターやキュレーターの熱量溢れる見識を参考にさせて頂いております。そもそも専門家というものは『普通じゃない(褒め言葉)』パワーを持っている方々ばかりなので、その言葉や文字だけでも本当に面白く、それが作品購入の決め手になるのが殆どと言っても過言ではありません。『ただのお仕事』の場合、アーティストへの関心が希薄な為、自ずと言葉や文字の熱量が低くなるので直ぐにバレます。やっぱり私達は専門家の『独自の見解』や『自論』が欲しいのです。(メール・地球最後のお父ちゃんさん)

→昔は「ポップでヤングでサイコーにイカしたバンドです!」みたいなライナーノーツが許されていた。いまはシビア(速水)

→熱量と専門知識を持った上での熱い思い。政治などの領域によっては、一歩間違うと先導的な言葉になる(塚越)

◯客観性とは別の独自性
・カチカチの専門家の分業制。医者の見立てが人によって違うと困るから、誰がやってもだいたい同じように担保される専門性(永田)
→独自性とは別(速水)
→科学は再現性が大事(塚越)

・専門家は客観性があるから熱とはちょっと違う。熱量だったらTwitterのファンの意見のほうがおもしろい(山本)
→その人の熱量と、人を動かす熱量はちょっと違う。(charlie

◯アマチュアリズム
・自分の立ち位置はアマチュアリズムを大事にしている(速水)
・専門的な知識や見方を参考にするのは、スポーツ、特にプロレスやボクシングなどの格闘技に関する評論です。私が学生だった30年くらい前は、週刊プロレスにターザン山本さんという編集長がおられ、一方に肩入れした記事や、みんなが「いい試合だ」と思った試合を、「ひどい試合だ」と書いたりして、ある意味、「元祖炎上商法」をしながら、「こういう見方もあるのか!」と、プロレス評論を作っていきました。最近のスポーツに関する記事は、「いい試合だった」「感動した」みたいな、素人目線の記事が多くなりました。(メール・グリーンウェルのお告げさん)

→ターザン山本はアマチュアリズム(速水)
→インサイダーじゃなくてアマチュア、外部だから投げ込める話題。電気グルーヴの署名、あいちトリエンナーレ(永田)

・専門性と熱量を両立させた一つの到達点がさかなクン(ツイキャス・宮川電卓さん)
→アマチュアで居続けるというプロフェッショナル(永田)

・鮮魚仲買、魚を「売る」側の専門家です。料理人さんは「売ってくれ」もしくは「あるよね?なんで無いの?他はあったよ?」 仕入れ先は「買って下さい」もしくは「沢山取れたよ」「安くしますヨ」 海洋学者さんは「絶滅危惧種です」もしくは「流通するなど、とんでもない!」 仲買の我々は、心の中では「え?あ、はい」と思いつつ日々業務をこなしております。私が思うところの専門家とは、受け取る側が求める答えをそのまま答えるのではなく、相手に寄り添った答えを出せる存在だと思います、もちろん間違うことも多々ありますが、その蓄積が専門家としての信頼を得ると信じております。(メール・イケカワさん)

text by ササキミチヨ 

●このパートでかけた曲 
松浦亜弥「LOVE涙色」 山本ぽてとさん選曲
 

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