補聴器の落とし物を持ち主に届ける取り組み

森本毅郎 スタンバイ!

高齢化社会において、補聴器を利用されている方も多いかと思いますが、そんな中、補聴器業界と警察庁が新たに始めた取り組みが話題になっています。「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)「現場にアタック」で竹内紫麻が取材報告しました。

 

★落とし物の補聴器を持ち主へ!

詳しいお話しを、一般社団法人日本補聴器販売店協会の高坂雅康事務局長に伺いました。

警察庁の遺失物係の方から補聴器が警察に届けられた際の対応について、我々日本補聴器販売店協会と日本補聴器工業会に問い合わせがありました。そこで、補聴器が警察に届けられた際に警察の方がブランド名、もしくは政府の番号がわかれば、メーカーの方へ問い合わせて、警察またはメーカーの方から補聴器販売店に連絡して、補聴器店の方から亡くされたお客様にご連絡をするという流れができたという形になります。補聴器はですね、高機能のものですと50万円ぐらいする高価なものです。それと、落とされた場合に、聞こえなくて不便になってしまうと、この辺からやっぱり今回このような落とされた場合に見つけてもらえるこの流れができたのは非常にいいことだというふうに思ってます。

(一般社団法人日本補聴器販売店協会の高坂雅康事務局長)

これは先月の上旬から始まった取り組みで、補聴器業界と警察庁が連携して、補聴器の落とし物を持ち主に届ける仕組み。補聴器は医療機器であるため、製造番号によって流通が管理されているので、製造番号が分かれば、メーカーから販売店、販売店から持ち主を特定することが出来る。

補聴器は片耳5万円台くらいのものから、高機能なもので50万円と高価なもの。持ち主の手元に戻ってくるにこしたことはありません。

 

★取り組み好評でSNS拡散!

そして、この取り組みについて、東京都亀戸にある補聴器専門店がTwitterに投稿したところ、かなりの反響があったそうなんです。そのお店、亀戸まごころ補聴器の岡田華恵さんに伺いました。

これはもう本当に良いお知らせだと思って、本当に気軽に何気なくTwitterの方に投稿させて頂きました。その日の夕方になって2~300ぐらいまでいいねを頂いて、また多くのリツイートを頂いて、もう本当にどんどん投稿数が増えていったので、本当に想像を遥かに超えていまして、嬉しいというよりも困惑をしていた状態です。補聴器を紛失されるというのは、今までももちろんなかったわけではないんですけれども、このコロナ禍において、特に耳にかけるタイプの場合は、お耳の上に補聴器マスク、それから眼鏡、3つかかっている場合が大変多くて、マスクを外した瞬間に補聴器に引っかかって補聴器が外れてしまう。そして、落としたことさえ気がつかなかった場合に、お家に帰って補聴器がなかった、どこで落としたかわからないので探しようがないというようなお声を聞くことが増えました。

(亀戸まごころ補聴器の岡田華恵さん)

補聴器には大きく3つのタイプがあり、耳の穴にすっぽり入れる耳穴型、本体をポケットに入れて、ケーブルで耳のなかに耳栓を入れるポケット型、そして本体を耳の後ろにかけてリード線やチューブで耳の穴に耳栓を入れる耳掛け型。そしてこの耳掛けがたが、マスクに引っかかって外れやすい・・・

そうしたタイミングも影響したのかもしれませんが、岡田さんがお店のアカウントで、この取り組みを紹介したところ、反響が大きく、現在では4万のいいねと3・6万件のリツイートが拡散された。さらに、補聴器を利用されている方からも、本当に助かると言うコメントも沢山寄せられています。

ちなみに、岡田さんのお店の利用者の方の中にも、コロナ禍でこの「耳掛け型」の補聴器を紛失した方が多く、遺失物届けを出されているそうですが、今のところ見つかった方は居ないそう。今回の警察庁と補聴器業界の連携は、まだ始まったばかりの取り組みなので、今後に期待したいと言うことです。

ただ、この取り組みが広がる上で注意して欲しい点もあるとのことです。それは、最近、増えている集音器。これは、補聴器と同じで、耳の聞こえに何がある方が使う道具で、周りの音を大きくして耳に届けるもの。使っている人、周りから見ている人からすると、同じ補聴器に見えますが・・・

でもこの本当の補聴器と、補聴器のように使っているけれど名前は集音器という機械、大きく違うようです。日本補聴器販売店協会、高坂さんのお話。

 

★集音器との違いについて

補聴器は、医薬品医療機器等法、薬機法っていうんですが、これに基づいて、厚生労働省の認証を受けた管理医療機器というものになります。一方、集音器の方は音を大きくする点、また形も補聴器にすごく似ているものが多くございますが、これは医療機器ではございません。補聴器は管理医療機器ということになっておりまして、製造番号から流通が管理されているものになっております。集音器の方は一般的な機器になりますので、製造番号から追っていくってことはできないんだろうというふうに思っております。一般の方々の集音器か補聴器かってなんとも判断がつかないと思いますので補聴器だなというふうに思ったら、まずあの警察署に届けていただくということが大事なんじゃないかなというふうに思います。

(一般社団法人日本補聴器販売店協会の高坂雅康事務局長)

その方の聴力の状態や特徴を捉えて音を調整する補聴器とは違い、使われ方は同じでも集音器というカテゴリーにある機械は、簡易的で安いため普及していますが、こちらは医師の診断書も不要なので医療機器ではありません。

そのため、同じ「耳の聞こえに何がある方が使う道具」であっても、集音器は登録がないので追跡ができない・・・

使う方は落とさないように、より注意が必要ですが、拾った側は見た目で区別するのはかなり難しいため、補聴器や集音器か迷ったら警察に届けて下さいとの事でした。
 

 

取材:竹内紫麻

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