お風呂の壁につくマグネット?ネオジム磁石がすごい!

森本毅郎 スタンバイ!

最近ホームセンターの売り場や、インターネットのサイトで、ん?と思ったものがありました。それが、浴室の壁につけられます!といううたい文句のマグネット式のフック。

え?お風呂の壁にマグネット?と不思議に思い、調べてみました。

「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時30分過ぎからは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」、2021年10月18日(月)は・・・。

『お風呂の壁につくマグネット、ネオジム磁石がすごい!』

 

★ネオジム磁石を使ったマグネットフック!

まずは『お風呂の壁に マグネットフック』という商品を製造販売している、レック株式会社・業務推進部の川島聡史さんにお話を聞きました。

「ユニットバスと言われているものが、壁の中に金属のようなものが入っていまして、商品の方には、ネオジム磁石という強力な磁石が仕込まれているので、マグネットがその金属にくっつくような形になってます。

壁の中に、金属が入っているので、ちょっと弱い磁石であると、物をかけた時にずれやすくなったりとかっていうのがあるので、より強力なそのネオジム磁石というのを、弊社では使っております。

磁石で簡単に取り外しができるので、簡単に外して壁の掃除をしたりだとか、好きな位置にフックを付けるということが手軽さで、便利な特徴かな、と思います。

確かに、ここ数年で、増えているかなっていう印象はありますね。やはりお客様も荷重をなるべく高いモノっていう、選ぶ傾向があるように感じておりますので、ネオジム磁石ということで、普通のマグネットに比べては、売り上げの方も、高い傾向にはあります。」

ネオジム磁石、という強力な磁石を使ったフック、なのです。

川島さんたちが、4年前にこの商品を開発したころは、あまり無かったそうですが、ここ数年、あちこちで見るようになり、最近では100均にも、ネオジム磁石を使った商品が登場しています。広がってきてますね。

お風呂で磁石、と聞くとサビが出そうですが、ゴムのような素材で、カバーしてあり、磁石が直接水気に触れないようなデザインになっていますが、こうやって、磁石をゴムでくるんでしまっても大丈夫なのは「磁石の力が強いから」なのだそうです。

 

★日本人が発明した、世界最強の磁石です!

それにしても、ゴムでくるんでも、壁の中側の金属にしっかりくっつく、このネオジム磁石。いったい、どんな磁石なのでしょうか?磁石の専門家に聞きました。

東北大学大学院工学研究科・杉本諭教授のお話です。

「世界最強の磁石です。現在、現有の磁石の中では最も強力な磁石になります。

日本人の佐川(眞人)博士の発明ですけれど、1982年~83年に発明された磁石材料です。もう40年余りになりますけれども、世界一の強さ、というのは変わっていなくて、非常に強力な磁石として使われています。

物理学賞、ノーベル化学賞という発表がありましたけれど、いつも私待機していて、ノーベル賞取られるんじゃないかな、という風に、思っている次第です。

日本政府が、カーボンニュートラルという風にうたっていますけど、実現させるためには、必要不可欠な材料だと。この磁石がなければ、現在の電気自動車・ハイブリッド自動車はできてないと。もう一つは、この磁石が使われているために、エアコンとか電気冷蔵庫が非常に省エネになってきたと、そういう意味でなくてはならない材料かな、と思っています。」

ネオジム磁石は世界最強の磁石!いつノーベル賞をもらっても不思議はない!とのことで、すごい磁石でした!しかも、発明したのは日本人の佐川眞人博士!(杉本先生は、この発明者の佐川先生と、ネオジム磁石の材料の分量の研究をしていたそうです。)

ちなみに、人間が磁石を人工的に作るようになったのは20世紀になってからなのですが、世界初の人工磁石も、日本人が発明(東北大学の本田光太郎先生)、その後多くの日本人研究者が新しい磁石を発明。

日本人が、磁石の世界をけん引してきたのです。

人類初の人工磁石から100年でネオジム磁石になりましたが、磁石の強さはなんと60倍に。

ネオジム磁石は、はじめは、コンピューターの中のハードディスク、携帯電話のスピーカーやバイブ機能など電子機器に使われ、今は、ハイブリット自動車のモーター、エアコン、冷蔵庫、高速エレベーターなどにも、使われています。

たしかに、なくてはならない材料、かもしれません。

 

★ネオジム磁石で、空飛ぶ自動車も!?

しかし、このネオジム磁石の用途は、まだまだ広がりそう、と杉本先生は言います。

「航空機の分野でも、電動化というのが叫ばれています。今のハイブリッド自動車のように、電動化のアシストみたいな形で、水素エンジンを積みながら、電動でアシストしながら、電動航空機っていうのが考えられていますので、もしかすると電動自動車と、電動航空機を併せると空飛ぶ自動車ができる、というところで、すでに経済産業省なんかでは、この辺の企画とか検討というのは入られていると、いう風に聞いています。こういうところにネオジム磁石っていうのは使われるということですので、ますます用途が増えていくという風に期待されています。」

ネオジム磁石で、空飛ぶ自動車も夢じゃなくなるかもしれないとは!!

他にも、磁石を使うことで、メンテナンスの要らない風力発電機が設計できれば、日本は洋上発電が可能になり、発電大国になるかもしれない、と杉本先生は期待している、とおっしゃっていました。

ネオジム磁石は、お風呂の壁から、壮大な未来へと連れて行ってくれました。

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