【音声配信】「ケアってなんだろう?~令和時代のつながりと責任の話」Part7(外伝1)▽山本ぽてと、吉川浩満、小川公代、倉本さおり、河野真太郎、塚越健司【文化系トークラジオLife】

文化系トークラジオ Life ニュース版
山本ぽてとさん

↑山本ぽてとさん(撮影:ササキミチヨ)       

     
山本ぽてと、塚越健司、吉川浩満、小川公代、倉本さおり、河野真太郎      
      
○『ケアの倫理とエンパワメント』を読み深める     
・8050問題に直面。ゴミ回収のケアをして欲しい(メール)     
・ケアとは一方的な奉仕ではなく、両者お互い、生活の一部に取り込む(メール)     
・小川さんの『ケアの倫理とエンパワメント』は対位法的。     
 18世紀から20世紀までの文学や思想と現代の諸問題が繋がる(河野)     
・去年、知らないお婆さんから間違い電話が。     
 →コールバックしてお話に耳を傾けた。     
  他に何か出来ることがあったんじゃないか(倉本)

・ネガティブなケアを排除するのではなく、ポジティブなケアをどうやって広げるか(小川)     
・強制収容所の文学を研究してきたが、私に足りなかったピースは「ケア」だったと気付いた(吉川)     
・福元満治著『伏流の思考』。アフガニスタンで活動されてきた中村哲さんについて書かれた本(小川)     
・マッチョな価値観の中で犠牲になる人たちはケア提供者が多い(小川)     
・どんな暴力が行われている場所でも人間は生きていこうとする。日々の中にケアがある(小川)     

・正直言うと小説をあまり読まない。シンパシーもエンパシーもあまりない人間(塚越)     
 →小川さんの、三島由紀夫の『金閣寺』についての記述に「そういうことか~」と納得(塚越)     
・現代人にとって、文学は大事なんじゃないか(小川)     

・第1章の「ヴァージニア・ウルフと<男らしさ>」を面白く読んだ(山本)     
 →田舎の女性はケアが出来ないと居場所がない(山本)     
 →ケアが出来ず上京してきた私は資本主義的な成功を収めていない。     
  第三の道はどこかにあるのか(山本)     
・すべての女性が悩んでいるポイント。日本社会は無理(小川)     
・私自身を変えられないのだったら、社会を変えないといけないのではないか(小川)     
・ケアの価値観を上げることで、我々みたいな中途半端な人間が生きやすくなるとか認められるとか(小川)

○所有せざる人々     
・アーシュラ・K・ル=グウィンのSF小説『所有せざる人々』(小川)     
→ひとつは資本主義、もう一つは共同体みたいな2つの惑星。     
 我々はある種引き裂かれている(小川)     
・倫理観をもっと前に出すような社会に変えていけないだろうか(小川)     
・個人があって、かつ相互依存していくような(小川)

○平野啓一郎『本心』     
平野啓一郎さんの『本心』。弱者も認められる社会はどんな社会か(小川)     
 →弱者が這い上がれない。今の資本主義社会がもっと悪化したような近未来を想定している(小川)     
・我々みたいな“宙ぶらりん”な人たちは、もっと声を持たないといけないんじゃないか(小川)     
・山本ぽてとさんがやっている仕事も広義で言うケア。私から見たら立派なケア(小川)     
 →予告編のあのストーリーを語れる人はやっぱりケアの人(小川)     
・大学で言えば、人文系は肩身の狭い思いをしている。     
 「広義のケア」の価値が高まらなければ我々の居場所もない(小川)

○ミッドサマー     
映画『ミッドサマー』。家族を亡くした主人公が田舎の共同体に癒やしを見出す(倉本)     
・個を大事にしすぎる新自由主義的な文脈で生きてきた人は、グリーフケアが足りない(小川)     
・封建的な社会における暴力性が顕になる映画だった(小川)

○個と共同体     
共同体=権威。個人が埋もれちゃう(小川)     
・コモン、ある種のユートピアが日本にはない。コモンよりもケア(小川)     
・日本は個人が確立してない。個があってその上でのコミュニティにいけない(河野)     
・日本の文脈で言うと、コモンよりもケアが重要。まずは個人(河野)     
・日本社会が持っているコミュニティは、相互監視。威圧。信用(塚越)     
 →民主的に世界を開いていくことが日本ではなかなか難しい(塚越)     
・個がケア的なものを目の前にして動くことでしか始まらない。     
 個から始まるケアの概念(塚越)

text by 犬井おかか

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