何かを得るためには何かを捨てる~魔裟斗さん

コシノジュンコ MASACA

魔裟斗さん(Part2)

1979年、千葉県柏市生まれ。1997年に全日本キックボクシング連盟の試合でプロデビュー。2003年にはK1 WORLD MAXで日本人初のK1世界チャンピオンとなり、2008年には2度目の優勝を果たしました。2009年12月31日の試合で引退し、現在はスポーツ解説、タレント活動、講演など幅広く活躍しています。

出水: どんなお子さんだったんですか?

魔裟斗:僕、生まれた時4700gあったんです。

JK:そんなに! 親不孝な(^^) 

魔裟斗:生まれた時の写真を見るとむちむちですね(^^;) お母さんはバレーボールをやってて、2人目だったので、9か月間バレーやってたって言ってました。

JK:お母さまがすごいんじゃない(笑)でお父様は?

魔裟斗:自衛官やってました。陸上自衛隊で、僕は千葉の柏で生まれて小学校3年生から沖縄に引っ越しました。その後埼玉に行くんですけど・・・沖縄の方言ってあるじゃないですか。最初僕、全然わからなかったです。最初に言われたのが「やーないちゃーか」。わからないって言ったら、「こいつ自分がないちゃー(内地人)かもわからないんだってよ!」って大きな声で言うんですよ。3年生の僕は「ないちゃーもわからない馬鹿なんだな」って思った記憶があるんです。

JK:いやあ、通訳以内と全然わからない! 英語かと思ったらとんでもない。本当、何語?って感じ。

魔裟斗:「何だ?」っていうのは「ぬーながやー」って言うんですよ。まあ30年以上前ですからね

JK:でもよく覚えてるわね! 今でもちょっとしゃべれるってこと?

魔裟斗:まあ多分少しは。ただその当時でも、おじいちゃんおばあちゃんがしゃべってる言葉はさらにわからなかったですね。その経験があるから、僕が各党の道に入ったというのもあるかもしれないですね。やっぱりちょっと本土とは違いましたね、30年前の沖縄は。やんちゃな子が多かったです。

出水:強くならねば、という気持ちが芽生えたのかもしれないですね。格闘技を始めたのは埼玉に行ってから?

魔裟斗:でも小さいころ、幼稚園で誕生日にもらう本があったんです。そこに将来の夢をかく欄があって、みんな「お医者さん」とか「パン屋さん」とか書くんですよ。僕はそのとき「ターザンになりたい」って書いたんです。小さいころから強い=カッコいいと思ってたんです。アクション映画とか好きだったし。

JK:ターザンってかっこいいもんね! 肉体が! わかるわかる。

魔裟斗:強い男になりたかった。そのまま大人になっていってしまったという。

出水:15歳でボクシングジムに入門していますが、これは自ら門を叩いて?

魔裟斗:そうですね、入った学校が僕に合わなくて、どうしようかなと思って。今親になってみると、あんまり胸張って言えることじゃないなと思ってるんですけど(^^;) だから自分の子供には選択肢を持たせるために、教育が大事だなと思ってます!

出水:ふふ、パパの一面が(^^)

魔裟斗:逆にいうと、僕が格闘技でチャンピオンになれたのは選択肢がなかったおかげだとも思ってるんです。自分の中では世界一練習した自信があるんで、これで成功しなかったら次はない、と思ってたくらい。

JK:でも辞めた後は? ちょっと空虚な感じは?

魔裟斗:辞めて2年ぐらいは何のために生きてるのかなって時期はあって・・・別にやることもないし、夢中になることもなかったので・・・そこで子供ができて、また人生が変わっていったというか。

JK:下の3歳の子? あの子カッコいい! 絶対生き写しですよ、ものすごいやんちゃ! 手に負えない。しかも周りみんな女ばっかりだから・・・

魔裟斗:すぐ女の子のところに行くの得意なんですよ(^^)しっかり勉強させようかなって(笑)

出水:30歳の時に引退しましたが、格闘技人生を振り返って、一番学んだことって何が頭をよぎりますか?

魔裟斗:一番学んだのは、何かを得るには何かを捨てるというルールがあるんだってことですね。2003年に最初にチャンピオンになった後に、いろんな仕事が来て、お金もいっぱい入ってきたわけです。そうしたら、チャンピオンになることができなくなった。そこからはもう一度チャンピオンになるために、いっぱい得てきたものをどんどん捨てる作業に入ったんです。仕事が入ってきても試合を第一優先にして、早寝早起きをするようになって、好きなものより強くなるものを食べたり。どんどん削っていったんです。

JK:その精神は今でもあるんじゃない? 見ててそう思う。すごくはっきりしてて。

魔裟斗:ありますね。迷ったときはそこに戻ります。何かを得るには何かを捨てる。


JK:いよいよ・・・この際言っちゃえ!みたいなマサカは?

魔裟斗:この際言っちゃえってわけじゃないですが、2008年に2度目のチャンピオンになったとき、最初にチャンピオンになってから5年経ってたんですね。「今年は絶対勝つ」って強い信念をもって試合に臨んだんですが、トーナメントの1回戦、準決勝でダウンを取られたんです。でもそこから反撃して判定で勝つことができた。で、決勝戦でも2Rでダウン取られたんですよ。しかも決勝戦のダウンはカウンターパンチで、崩れるように倒れたんですね。これは終わっただろうという倒れ方だったんですけど、そこからまたやり返して、逆転で勝ったんですよ。

JK:うわ~! そんなのアリ?!

魔裟斗:でもこのマサカは、何が起ころうと絶対勝つって自分の中で決めてたので逆転ができたんだろうな、と。「勝ちたいな~」だったらやられてましたね。「絶対に勝つ」って言う信念がなかったら、やられてたと思います。

JK:チャンピオンになる人って、ボコボコにやられて顔が変わるんじゃなくて、きれいな勝ち方してる。逃げ方っていうか、殴られ方が上手。

魔裟斗:武尊もそうですけど、打たれてるようで打たれてないんです。打たせないんです。やっぱり打たせちゃいけない。賢史郎にしてもそうじゃないですか。

JK:チャンピオンの時も全然?

魔裟斗:でもその試合で僕はダウンを取られてるんで、途中、記憶もない中で戦ってたんです。無意識で。だからそのくらい勝つっていうことに対する信念があった。

JK:これはすごいですね、人間業じゃないわね!

出水:武蔵さんとYouTubeチャンネル『ムサマサ!』を開設していますが、ファンにはたまらないと思うんですが、どちらから声をかけたんですか?

魔裟斗:武蔵さんと食事してるときに、普通に・・・だいぶ前からやろうという話はしてたんですけど。

JK:でもこの時期にいいわね。やれる時にやれることはやらないと。

魔裟斗:それは格闘技の時からそうなんですよ。目の前にあることを一生懸命やる、っていうのを格闘技から学んだ。今できることを一生懸命やって、そのうち何か見えてくるっていう。そこから生まれてくることもあるのかなって。ただ、YouTubeって続けていくっていうのが大変ですよね。1回2回じゃないんで・・・テーマも考えていかなきゃいけない。

JK:もう何回ぐらいやってるの? いろんなところ訪問したり、らしくないこともしなきゃいけないでしょ?

魔裟斗:まだ半年くらいですかね? まあ今のところ楽しみながらやれてるかな? あんまりズレ過ぎてもいけないかなと。

出水:もうひとつの『魔裟斗チャンネル』のほうでは普段の魔裟斗さんの様子も見られて、格闘技で

魔裟斗さんを知ってる方からするとオフショット満載ですよね。プライベートではお子さんが3人いらっしゃって・・・

JK:男の子が1人いて良かったわね。うちは三姉妹だからややこしいけど(^^;)

魔裟斗:やっぱり真ん中のこと一番下が仲いいですね。年が近いせいか。真ん中の子が下の子の面倒を見るのが好きなんです。でも三きょうだいって、やかましいですけど、見ていて楽しいですね。幸せ感があります。

出水:魔裟斗家に家訓があれば教えていただきたいんですが??

魔裟斗:家訓ですか? 選択肢を持て(笑) 親として与えてあげたいですね。本当の本当でいうと、これだ!という自分の武器さえ持っていればいいと思うんですけど。いろんな道を広げてあげたい。

出水:お子さん同様、魔裟斗さんにもたくさんの選択肢があると思うんですが、これからこういうチャレンジをしてみたいというのはありますか?

魔裟斗:う~ん、今目の前のことを一生懸命やっていくっていうのが大事だなと思っていて。あとは息子がスポーツ選手になりたいっていったら、それを応援するのが人生の楽しみかな?

JK:今3歳でしょ? すごい子って3~4歳から目覚めるじゃない? あの子は何? 格闘技じゃないわよね。

魔裟斗:殴られるのを見るのは嫌なんで(笑)今はできるかぎり公園に連れて行って、フィジカルを鍛えているつもりなんですよ。遊んでるんですけど、実は鍛えている(^^)ポテンシャルは・・・まぁまぁいい線いってると思います(笑)

 

==OA曲==

M.  Endorphinmachine  /  Prince

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