外国につながるこどもたちが横浜を写した写真集を出版

人権TODAY

外国につながるこどもたちが『横浜(Koko)-「外国につながる」ではひとくくりにできない中高生の作品集』という写真集を出版しました📚

 

横浜に住んでいる・または関わりがあり、
なおかつ様々な国につながりやルーツのあるこどもたち
=インターナショナルユースたちが自ら撮影した横浜の写真集が出版されました。
 

 

今回出版された写真集のタイトルは『横浜(Koko)-「外国につながる」ではひとくくりにできない中高生の作品集』
漢字で「横浜」にアルファベットで「koko(ココ)」と振った読みには、
この場所という意味の「此処(ここ)」と、「個々(ここ)」一人ひとり、この二つの意味をかけています。


その発売記念シンポジウムがこの前の日曜日、11月14日に横浜市で開催されました。
このプロジェクトの代表のフォトジャーナリスト大藪順子(おおやぶ・のぶこ)さんは、

以前から
「社会的弱者」や「マイノリティー」が自ら写真を撮って発信する活動に取り組んでいますが
なぜ今回は外国につながりのあるこども達に写真を教えることになったのかを聞きました。
 

外国につながる・ルーツのあるそういうこども達が、自分で撮る写真っていうのを通して
自分と向き合いましょうと。
なぜ私がここに今いるのかっていうことを考えようっていう、自分を知りなさいねっていう
なぜそれが必要かっていうとやっぱり「違うっていうことに自信を持っていいんだよ」って
いうことをやっぱり伝えたいし、「あなたはそのままで十分すごいし、それでいいんだ」って
いうことを分かってほしい。(大藪順子さん)

 

見た目や言語にとらわれず、自由に表現することが肯定され、
彼らの表現枠が広がる環境づくりができたらということで
大藪さんは2016年からインターナショナルユースを集めて“自分たちが暮らす横浜の
写真を撮ってみましょう”というワークショップを開いて、
これまで横浜市内で写真展も開いてきました。
そこで披露した写真を集めて1冊の本にしたのがこの写真集です。
大藪さんは「カメラはツールでしかないから、とにかくその人にしか撮れないもの・
その人にしかアクセスできない場所であることの方が大切だ」とも話していました。
 


 実際に今回の写真集に参加した、外国につながる高校生や大学生にも話を聞きました。
横浜市の高校一年生、エリカ大藪(おおやぶ)マックニールさんは
これまで偏見に悩んできたそうです。

アフリカンアメリカンのパパと日本人のママです。生まれたのはアメリカで、8歳になる前に
日本に来ました。
確かに見た目は違うから聞かれるかもしれないけど「外国人ですか?」って。
それは分かるんですけれど、やっぱ皆同じ人間だし、見た目が違くてもそうやって
勝手に決めつけてほしくないっていうのは思うし。
中1の時は結構友達は少なかった感じはして、でも友達じゃなかった人たちは
話しかけてくるときは絶対「英語の宿題手伝って」とかそういう系だったんですよ。
だからなんかけっこう見た目で「絶対英語上手いじゃん」とか期待されてて。
「宿題手伝って」とか、そういうのは嬉しいけどそれだけで中学校で有名になった私って思うとちょっと嫌だなと思って。(エリカ大藪マックニールさん)

エリカさんの撮った写真は、電車に乗っている風景を切り取ったものや
横浜のレンガの道路を写したものなど、なんてことない日常の風景だなという印象があって、
大藪さんいわく「外国人や外国につながるといわれると言われる人たちも
なんの変哲もない一市民であることがわかる」ことに気づかされます。

  (左:エリカ大藪マックニールさん、右:城間メリッサさん)

そしてもう一人、
今回の写真集の編集委員会代表で大学2年生の城間(しろま)メリッサさんの撮った
写真を見て下さい。
波の上に、漢字で「夢」と書いてある絵が部屋に飾ってありますね。

城間さんは日系ペルー人です。
写真に写るこの絵は、その昔、城間さんの祖先が新たな地での幸せを夢見て
沖縄からペルーへ渡ったという歴史を叔父さんが描いたものだそうです。
城間さんは、「自分のルーツを感じられるこの絵は日常の景色」と話します。

城間さんに、このプロジェクトに参加してよかったことを聞きました。


私が参加した年は、国籍がみんなバラバラだったんですよ。
一人とも同じ国籍の人とか同じルーツの人がいなくて。
9人いたんですけれど9人みんなバラバラのルーツを持ってる子たちで。
そもそもそういう子たちに日本で、横浜で出会うっていうのが自分はあんまり
なかったんですよね。だからすごいそれがすごい面白かったというか。
写真を撮ることを通してだとか、その皆が撮った写真を見て
これってこういう写真だねっていう会話を通してみんなとけっこう仲良くなれたり、
みんなのお家とかルーツを知れたりっていう機会があったのは
私は面白いなっていうふうに思いましたね。(城間メリッサさん)

参加者どうしでも違う生い立ちやルーツを持っていることが活動を通じてわかり、
それぞれ違っているから、外国につながりがあることも特別視しないでいいんじゃないかと
感じられるようになったといいます。
城間さんは、写真集を通じてそれぞれが『違う』ということが社会に豊かさを与えることを
感じてほしいそうです。

改めて、写真集のタイトルは『横浜(Koko)-「外国につながる」ではひとくくりにできない中高生の作品集』
こどもたちが写した写真124点が載っています。
彼らの目線で切り取った風景を通して、違ったアングルから物事を見る楽しさを
知ることができる写真集です。
この写真集は横浜市内の書店やインターネットでも購入することができます。
税込み1980円です。

詳しくはこちらをご覧ください💻https://www.akashi.co.jp/book/b582703.html

(担当:TBSラジオキャスター 加藤奈央)

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