宮下兼史鷹さんが語る「アンダーテール」。何も言えないけれど、とにかくやってほしい

プレイステーション presents ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ

PlayStation®初の公式ラジオ番組として、2016年4月からレギュラー放送しているプレイステーション presents『ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ』(毎週木曜日 夜9時~)。

寝食を忘れてゲームにのめり込むほどのゲーム好きで知られるライムスターの宇多丸と、ゲームをこよなく愛する著名人をゲストにお招きし、「人生におけるゲームとの出会い」や「あのゲームとの思い出」「今オススメのゲーム」など、ゲームについて楽しく熱く語り合うトーク番組です。

第233回:宮下草薙の宮下兼史鷹さん前編

■RPGが好きな人ほどエグられるアンダーテール

「マイゲーム・マイライフ」のゲストに、お笑いコンビ「宮下草薙」の宮下兼史鷹(けんしょう)さんがやってきました。実は宮下さん、芸人になる前はおもちゃ屋さんでアルバイトをしていておもちゃに造詣が深かったり、300個ものボードゲームを所有するボドゲマニアだったりもします。もちろんアナログだけでなくデジタルのゲームにも詳しく、ゲーム機も大手のものならばほとんど持っているとのこと。

さて、今回は、リスナーさんからのメールで挙がった『アンダーテール』の話題に。アンダーテール、本当にめちゃくちゃ名作なのですが、その良さを語ろうとすると作品の根っこの部分に触れるネタバレになってしまうがゆえに、語りたくても語れないジレンマを抱えているゲームなんですよね。このリスナーさんからのメールは、ネタバレにならない範囲で、それでいてアンダーテールで語りたいポイントを言い表している秀逸なものとなっております。ボカしながらも、何のことを言いたいかはプレイした人には一目瞭然です!

ラジオネーム:づっこさん
「こんばんは。私は昨年、かねてから気になっていたゲーム『アンダーテール』を始めました。元はPCゲームですが、今は色々なハードでプレイできて便利です。スーパーファミコンで育った世代ににはなじみやすいグラフィックとサウンド。ふふふと笑うシュールな展開。前評判から察するに少しホラー寄りかと身構えていましたが、9割はほっこり系、残り1割は……でした。しかしマルチエンディングの本作、どうしても行きたいルートに進めず、ググろうか悩んでいると、SNSでぼやいたら、自力で頑張って、ググらないほうがいい、とクリア済の方からの声が。行ける場所をイチから巡り直し、ようやく見たかったエンディングに辿り着きました。もし効率を求めてググっていたら、この感動はなかったんだろうなと思います。その後、ググり解禁で未達ルートを知りましたが、あの感動エンディングを見た後にはキッツい内容で、いまだに手つかずです。けど、作品を気に入ったならすべてを見なくては。今年中には到達を目指します」


 


宇多丸「アンダーテールね」

宮下「これはもう僕も大好きなんですよアンダーテール。なんかこう、RPGを今までどれだけ、あまり深く考えずにやってたのかという、その部分をエグられるというか。RPGを好んでやっていればやっているほど刺さるものがあるゲームかなと」

宇多丸「ちょっとRPGに対するメタな批評性がね、入っている」

宮下「なんかこう、レベル上げのためにね、無駄に死んでいく魔物たちって、考えたこともなかったんですけど、アンダーテールやるとそこを考えさせられるというか。これは本当にすごいゲームですね。ほぼ一人で作ったというところが、天才的ですよね。(中略)で、これ、サウンドがめっちゃよくて、で、僕あの、メガロヴァニアって曲があるんですけど、ちょっとネタバレになるので、どこで流れるかは言わないほうがいいのかな……」

宇多丸「ははははは」

宮下「すごいところで流れる曲なんですけど。これ好き過ぎて僕、通勤のときとかほぼほぼ毎回聞いてますね」

宇多丸「へええー、そのくらい(好きなん)だ」

宮下「気分が盛り上がるというか。これは神曲ですね。本当に」

宇多丸「アンダーテールね、世代的にRPGって、いわゆるRPGドンピシャ世代というよりはもうちょっと」

宮下「そうですね、僕が結局、ドラクエの中で印象的なのが、7とか8になるので、その前のやつはゲームボーイでリメイクされた3とかかな。結構やってたんですけど。わりと僕が生まれた頃には色々なタイトルが出ている中で、FFも通りましたし、ドラクエも通りましたし、色々なRPGはやっていましたね」

宇多丸「じゃあもう、アンダーテール、がつんとくる」

宮下「そうですね。ちょっと、きましたね、アンダーテールは。弟がこれやってて、で、とにかく面白いみたいな。でも、多くを言ってくれなかったんですよ」

宇多丸「やった人ほど(笑)」

宮下「え、どういうこと? どういうストーリーなの? とか聞いても何も答えてくれなかったので、僕ちょっとやるのが遅れたんですよ。なんかよくわかんない、なんでオススメしてきてるんだろうって感じだったんですけど。ただ、あまりにも言ってくるので、僕は何も情報を入れずにやったんですけど」

宇多丸「やった人ほど言えないし、ってことですもんね」

宮下「そうなんですよ。これはちょっと多くは語らないので、気になる方はプレイしてみて……」

宇多丸「特にRPGやり込んだ組は」

宮下「これ、クるものがあるんじゃないかな」


本当に、普通にRPGとして楽しいんです。古き良きドット絵時代のRPGが好きな人なら、間違いなく最初から楽しくプレイできます。
こうして楽しくプレイしていき、あの世界の真実を知ったときに、ひっくり返りそうになる感覚、あれをぜひとも体験していただきたい。最後に“審判”が下されるときに明かされる、私たちに馴染み深い“ある言葉”の真実。その言葉遊びの秀逸さ。画面を前にして、私は叫びました。
ちなみに、私もリスナーメールを下さった方と同様、とあるエンディングを見て以降、どうしてもその先に進めず、結局ゲーム実況ですべてを見たのでした……。あの世界を、あんなことにしてしまうだなんて、無理だよ……。
 

 

■今回のピックアップ・フレーズ

(父親が地下格闘家である宮下さん)

宮下「僕が人生で最初にやった記憶があるのが、たぶんスト2なんですよ。ストリートファイター2で、父親が持ってて、それを一緒にやった記憶が鮮明に残っているんですよ。(中略)全然親父が手加減してくれなくて(中略)」

宇多丸「本人がストリートファイターなんだよ」

宮下「ははははは! そうなんですよ」

宇多丸「お父さんはじゃあ、ゲーム好きで」

宮下「そうですね。父親が格闘ゲームがやっぱり大好きで……。現実でもゲームでも格闘ばっかり(笑)」

宇多丸「ちょっと変えてほしいですよね(笑)」

 

文/朝井麻由美(ライター、コラムニスト)

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