梶裕貴が語る、初のレギュラー生放送への思い「アクシデントすら見せ場にできたら最高」

4月1日からの毎週木曜21時30分より放送されている「Spoon presents 梶裕貴 声のひとさじ」(「かじさじ」)は、人気声優の梶裕貴さんが「声」にスポットを当てて、さまざまな企画を展開する生放送番組。第4回の放送を控えた梶さんに、生放送への思いや、今後の意気込みをうかがいました。

 

——「かじさじ」は梶さんにとって、初の生放送のレギュラー番組となりますが、やはり最初は緊張されましたか。

そうですね! 音声配信サービスのSpoonさんと連動して、実際にリスナーの皆さんからいただいた声と共演する、今までにないようなコーナーもあって、想像がつかないぶん不安も大きかったです。でも、いざ放送が始まってアプリのコメントを見ていると、リアルタイムで、リスナーの皆さんと会話をしているような感覚で。すごく楽しくやらせていただいています。

 

——初回はご自分でも「テンパっている」とおっしゃっていましたね。

でも、生放送ならではの緊張感って嫌いではないんですよね。何かアクシデントが起きても、その場をカバーしたりフォローしたりしつつ、それを見せ場にできたら最高だよな、という。実際できるかどうかは別問題なんですけど(笑)

 

——「責任感」や「覚悟」といった言葉からも、梶さんらしい強い意気込みが感じられました。

今、声優の仕事の幅がすごく広がっていますよね。僕としては、声優の技術職としての凄さやエンターテイナーとしての面白さを伝えられたらな、という想いで挑戦させていただいています。

だからこそ"声でお芝居をするプロフェッショナルである”という軸だけは、決してブレないようにしなければなと肝に銘じています。そうでないと、挑戦させていただく他フィールドのプロの皆さんにはもちろん、声優の諸先輩方にも失礼に当たってしまいますからね。そういった意味で、声優としての「誇り」や「覚悟」という言葉が出てきたんだと思います。

 

——YouTubeでご自身も動画を公開されている梶さんですが、配信サービスや文化について思われることはありますか。

いやいや!動画配信に関しては、僕は初心者と言いますか…もはや素人ですからね(笑) まさか自分がYouTubeを始めるとは1ミリも思っていませんでしたし……。なのでSpoon配信者の皆さんは、僕にとって”配信という分野における先輩”に当たるわけで、むしろ、こちらが学ばせていただくつもりです!

第3回のゲストとしてお越しいただいた煉獄さんにも、色々と気になることをお聞きしていたら、あっという間に時間が経ってしまって。もっとお話したいなあと思いましたし、これからまた色々な配信者の方のお話を伺うのが楽しみです。Spoonアプリからのコーナー応募も、初回から700件を越えるご参加をいただけて、すごくうれしかったですね。

 

——応募作の演技力や構成力はとてもレベルが高いと感じました。

すごいですよね! 僕は中学生の頃から声優を目指しはじめた人間ですが、当時の僕がこのアプリと出会っていたら、間違いなく興味を持っていたと思います。でも、もしかすると照れくさい気持ちの方が勝って、応募するところまでいけないかもしれないな…(笑)

スプナー(Spoonのユーザー)の皆さんはきっと、普段からそういったコンテンツに慣れ親しんでいらっしゃるんですよね。積極的に新しい文化に触れ、心から楽しまれているんだなと思うと、本当に尊敬します。

 

——応募される方はどんな方が多いんでしょう。

最初、僕は声優志望の方が多いのかなと予想していたんですが、実際はそうでもなくて。「お仕事をしながら」とか「学校に通いながら」とか、皆さん、ご自身のメインに当たる日常的生活があるなかで、配信もやっていらっしゃるという方が多くて。コミュニケーションツールのひとつとして”配信”という手段を活用されているというのが、僕からしてみるとすごく新鮮に感じました。そんなスプナーの皆さんと触れ合えるというのは、まさにこのラジオでしかできない経験だと思うので、今すごく刺激を受けていますね。

 

——これからこの番組をどういうふうにしていきたいですか。

地上波ラジオのリスナーさんって、いわゆる”不特定多数”ですよね。僕を日頃から応援してくださっている皆さん以外にも、当然たくさんの方が聴いていらっしゃるわけです。なので「たまたま木曜の21時30分にTBSラジオを聴いていた」というような方にも楽しんでいただけるものでありたいな、という気持ちはありますね。

もちろん「Spoonアプリを使っていて、たまたま放送を見つけた」というような方にも。声優・梶裕貴という人間がいるんだ、と興味を持っていただき、そこから作品をご覧いただく機会に繋がればベストですかね。そういった”ご縁がつながる場所”になったらいいなと思ってパーソナリティをやらせていただいています。まあ、自分のようなタイプの人間にとって、不特定多数の方に聴かれる可能性があるのは、同時に(発言に大きな責任も伴うので)かなりの恐怖感もあるんですけど……。でも、そんな気負いも回を重ねるごとに少しずつ減ってきたかもしれません。

 

——その緊張感は、声優として演じるときとはまた違ったものですか?

お芝居は、僕という個人ではなく、あくまで作品やキャラクターの代弁です。そこには僕の思想は、基本的には反映されていません。でもラジオは、”パーソナリティ”という言葉があるように、その人のパーソナルな価値観が表れる場所なわけです。脳や心に置き換えれば、なんの鎧も身に纏わずに、裸で戦場に行くようなもの。

……恐ろしいですよね(笑) ただ、もともとの僕の性質として、良くも悪くも”自意識過剰”なところがあるとは思うんです。頭では「お前が思うほど、そんなに誰も注目してないぞ」というのは、わかってはいるんですけどね(笑) でも、こればかりはなかなか変えようがない。なので、「どうせやるんだったら、もっともっとたくさんの方に聴いてもらわなきゃ意味がない!」と思うようにしています。無理矢理(笑)

 

——2回目の放送でもおっしゃっていたように、最初は早口になりがちでしたけど、回数を経てこなれてきたというか。

実際、しゃべりたいことがありすぎて、普通に時間が足りないんです! あと、初回にやった”新コーナーの説明”みたいなのって、尺の調整がすごく難しいんですよ!(笑) きちんと伝えなきゃいけないことばかりで。でも、それ以降は、なんとなく30分間ぴったりで終わらせる感覚もつかめてきました。変に気負うより、極力ゆったり、余裕をもって楽しんだ方が上手くいくみたいです。

 

——最後に改めて、今後の「かじさじ」に向けた意気込みを聞かせてください。

まずはやっぱり、生放送ならではの楽しみ方、楽しませ方をしっかりと身につけていきたいと思っています。その結果として、より多くの方に聴いていただき、番組が愛され、長く続いていってくれたら何よりだな、と。でも、何より放送中は難しいことを考えずに、毎週の貴重な30分間を、リスナーの皆さんと一緒に全力で楽しんでいけたらと思っています。これからも「かじさじ」をよろしくお願いします!

Photo:藤原慶  Text:ブルーウェットふみ乃

梶裕貴/1985年9月3日生まれ。東京都出身。2004年に声優デビュー。「進撃の巨人」のエレン・イェーガー役、「七つの大罪」のメリオダス役、「僕のヒーローアカデミア」の轟焦凍役など、話題作のキャラクターを数多く演じる。2013年度には史上初の2年連続で声優アワード主演男優賞を受賞。近年はドラマにも出演し、主演を務めるなど活躍の幅を広げ続けている。

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