「“努力”の現在~いま何にどんな努力をしていますか?」Part8(外伝2)▽山本ぽてと、矢野利裕、吉川浩満、倉本さおり、西森路代、塚越健司、斎藤哲也(文化系トークラジオLife)

文化系トークラジオ Life ニュース版

◯恋愛の努力

・恋活の努力(メール)

・お薦め『21世紀の恋愛 いちばん赤い薔薇が咲く』(山本)

・『21世紀の恋愛』はとっても身につまされると思います(吉川)

 →難しいことにはもっともな理由がある(吉川)

・婚活アプリを使うことにより自分が商品化されてしまう(山本)

・『21世紀の恋愛』は恋愛のモヤモヤが詰まっている(山本)

・恋愛はマッチングアプリなど商品化のシステムが出来ている(吉川)

 →スペック勝負に。市場的に上位な者しか勝てない(塚越)

 →逆にめちゃくちゃ細分化することによってマッチング(塚越)

・マッチングアプリの ワクチン接種した/してない 項目。人を動かす試み(塚越)

 →この「属性」を入れるか入れないか。人が考える感情や感覚が変わる(塚越)

・今、マッチングアプリを無しにすることは出来ない。

 どういう風に上手く使うことが出来るか(塚越)

 

・TBS『水曜日のダウンタウン』「知り合いの中から好きな人順に

 告白していけば誰でもさすがに100人以内で恋人できる説」(西森)

 →女性芸人が気になる人、70人くらいに告白(西森)

 →何度か会っていく内に、付き合うように。

 すごいドキュメンタリーを見たような感じ(西森)

・マッチングアプリ同様、機会を増やしピッタリするものが(西森)

・TBSラジオ『空気階段の踊り場』好きのコミュニティで出来たカップル(山本)

・じっとしているのではなくて、動く努力(西森)

 

・努力は『文化系トークラジオ Life』にメールを送ること。

 理由はモテたいから。ハガキ職人はモテるはず(メール)

・マッチングアプリは趣味的な部分でもつながれる?(矢野)

・趣味でつながるのは、選択肢を増やしているのか?

 減らしているのか?(塚越)

・特定のものにすると、選択肢が減ることにもなる(塚越)

・昨今、ひとつのテーマは「情報量減らす」(塚越)

 

◯減らすことが大事

・オフラインで過ごす努力。インプットを減らす(メール)

 →選択肢をいかに減らすか(塚越)

・アンデシュ・ハンセン著『スマホ脳』(塚越)

・スマホ見るだけで 戦うか/逃げるか のスイッチが(塚越)

・見なきゃいけない気持ちにさせられる。沢山の動画を見ちゃう(塚越)

・SNS見てるけど、もうその次が気になってる。

 スクロールすることが気持ち良くなってる(塚越)

・欲望を減らす。選択肢を減らすことが今求められている(塚越)

 

◯人生の有限性

・千葉雅也さん著『勉強の哲学』。

 →ひとつのキーワードの有限性をどういう風に作るか(斎藤)

・もうすぐ50歳。人生の有限性を感じることが増えてきた。

 自分にとってのエッセンシャルなものとは何なのか?(斎藤)

・年齢が上がり体力が衰えていくと、自分が体験することに

 価値を置いていると辛くなる(西森)

・老後こそオタクが最強。身体によらない楽しみを持っている。

 家の中で出来る人(西森)

 →私はずっとコンテンツを観てられる(西森)

・年齢を経れば経るほど、良いコンテンツがありがたい(西森)

・以前は同じ作品を何度も見られなかったが、今は良いものは

 何回観ても違うところに気づくことができる(西森)

 →そうなると、コンテンツに追い立てられない(西森)

 

・全然、新刊を読まない。無理しない。

 自分の問題意識の中で過去のものも読む(矢野)

・昔やっていた努力は、千葉雅也的に言うなら「切断」(矢野)

・批評に関してはそれで良いと思っている。自分の速度で生きている(矢野)

・良い作品は、自分が読んでいなくても「誰かが読んでいればいいや」

 と思えるようになった(矢野)

 →謎の達観の姿勢。自分の生活の幸せのほうが大切(矢野)

 

◯コンテンツを「味わう」

・繰り返し本を読むこと、同じコンテンツを視聴出来るのは、

 消費ではない。「味わう」(斎藤)

 →「味わう」を取り戻すことは出来ないか(斎藤)

 

・流行りのYouTubeチャンネルや書店に平積みになる本の

 傾向を見ていると、ひと昔前の反知性主義、反努力主義から

 少し変化しつつある。努力することの時代的変化は?(メール)

・SNSで目利きがレコメンド。合わないと思っても大体面白い(山本)

・もうちょっとみんな面白くない本や面白くない映画を

 見たほうがいいんじゃないか?(山本)

・興味のない本を月30冊読んで、レビューを書く仕事をしている(山本)

 →「読むことそのもの」の楽しみに浸れる(山本)

 

◯「逃げる」も選択肢

・逃げで本を読んでいる。読書を「努力」と思ったことはない。

 楽しいから読んでいる。

・「成果の出ない努力」は努力か? 免罪符の効果(メール)

・日テレのドラマ『コントが始まる』(倉本)

・第5話「努力って報われると思いますか?」という台詞(倉本)

 →(劇中の売れないコントトリオ)

 「マクベス」は努力してたのかな・・・?  

 物凄い努力をした話ではなくて(西森)

・お笑いをやっている10年間の内に何かしらの得たものが

 どこかにあるのではないか?と思いたい、という話(西森)

 →努力と言うよりは、縁とか運とか(西森)

 

・「逃げる」もひとつの選択肢(倉本)

・ポン・ジュノ監督の『スノーピアサー』。

 格差が凝縮された列車から降りるという選択肢(倉本)

 →システムから降りる(倉本)

・直接的な努力は疲れる。自分の自然な欲求でやっていることが、

 いつか何かにつながるのはあると思う。まわり道する(西森)

 

◯目的に直結しない行動

・動き続ける努力をしてきた。フットワークを軽くする努力から、

 動かない努力(知識を蓄える、体を休める)へ(メール)

 →直結するものではなく、色々な行動の集合として

 何かの結果につながるという話(倉本)

・マッチングアプリのしんどさは、すぐに結果を出さないと

 いけないから。無駄な努力が出来ない(西森)

 

◯加藤シゲアキ『オルタネート』をめぐって

・直木賞ノミネート、加藤シゲアキさん著『オルタネート』(倉本)  

 →高校生専用のマッチングアプリの話(倉本)

・マッチングアプリでカミングアウトして堂々とお付き合い

 しているゲイの高校生カップル(倉本)

 →皆に祝福された故に、破局を知られるのが辛い(倉本)

 →関係を継続する努力に向かわせることに(倉本)

・NEWSの加藤シゲアキさんは初期の作品で「人に見られる自分」

「自分が商品になること」について意識的に書いていた(矢野)

・『オルタネート』はその応用編に見える。

 人間関係自体が見世物になっていく(矢野)

 

◯無駄な努力はなくなったけれど

・「努力じゃないんだ」と言い切れる人の素晴らしさ(矢野)

 →好きなものがあること自体、素晴らしい。ない人も(矢野)

 →僕はカルチャーに救われた体験のある人間。

 そういうものに時代的な条件で出会えない人も多い(矢野)

 

・「消費して味わう」領域の手前で流れていくような

 人もたしかにいそう(矢野)

・努力は目的に向かっているというニュアンス。

 目的に一直線に向かうことが合理的とされているが(矢野)

・カットされた非合理的なものに支えられていた何かが、

 実りになることも(矢野)

・飲み会とか「無駄な努力がなくなった」と言う時に

 「本当に無駄だったの?」と問い返したい(矢野)

 

→単線的努力には限界が(塚越)

→マッチングアプリも「無駄」を入れながらのアップデート(塚越)

→「無駄も入れながら」まで含めた努力目標。円環構造(塚越)

→ルールチェンジしたものもすぐに標準になっていく(塚越)

→今が絶対このまま進むわけではない。

 必ず変わっていくことを織り込み済みで生きていく(塚越)

text by 犬井おかか

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