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孤独死を防ぐために、商店街に交流のサロンと広場が誕生

人権TODAY

毎週土曜日「堀尾正明+PLUS!」内で8:15頃に放送している「人権トゥデイ」。
様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

孤独死を防ぐために、商店街に交流のサロンと広場が誕生

団地の住民が高齢化する中、一人暮らしの方が、
誰にも気付かれないまま亡くなり、
何ヶ月も放置されるという例が各地で相次いでいます。
そんな中、「孤独死を減らそう」という試みが
あちこちで生まれています。

その一つ、千葉県松戸市の常盤平団地では、自治会や
社会福祉協議会が、都市再生機構や警察などと協力して、
5年前に「孤独死ゼロ作戦」を始めています。

1人暮らしの方の部屋に「郵便受けがあふれている」
といった異変があった時、近所の人がすぐ連絡する
「ホットライン」を作ったり、
ボランティアが訪問して声をかけ、話し相手になったり。
また、「孤独死予防センター」を作って、一人暮らしの方の
生活相談の窓口も設けました。

そうして孤独死の数は少しずつ減ってきましたが、
その常盤平団地の中央商店街にこの4月、「空き店舗」を
利用した「いきいきサロン」がオープンしたんです。

「いきいきサロン」の前

「いきいきサロン」の前


常盤平団地自治会の中沢卓実会長によりますと、
「サロンは孤独死ゼロ作戦の延長上に作った」もので、
孤立した生活をしている人に、近所づきあいの
きっかけになる場だということです。
自治会の中沢会長にインタビューする生駒記者

自治会の中沢会長にインタビューする生駒記者


「いきいきサロン」は2階建て。
1階には4人がけのソファーや椅子、テーブルが置いてあります。
ボランティアスタッフの住民が2人いて、コーヒー、紅茶、
緑茶などをサービスします。
弁当の持ち込みなどは自由で、利用料として「100円」を払えば、
朝11時から夕方6時までの間、好きなだけいることが出来ます。
年中無休です。

生駒佑人記者が取材したのは、5月27日(日)。
団地のけやき並木にちなんだ「けやき祭り」の日で、
「いきいきサロン」の前の広場は団地の住民で
賑わっていました。

サロンをよく利用するという70代の男性は
「この辺の喫茶店で、各々がジーっと一人ずつ
 にらめっこしていたのが、ここに来て、同
 じ棟じゃないかと話し、えらい親しくなって
 盛り上がるんですよ」
と話していました。

またほとんど毎日来ているという60代の女性は、
「明日も来ようねと、お互いに言い合うんですよ。
 いつも一緒になるから気軽に話し合えるし、
 冗談言って笑い合えるし、ここができて本当に楽しい」
と話していました。

この方たちのように 「お昼はお弁当を買ってきて、ここで」、
と決めてる人もかなりいるようで、
1日4、50人は利用しているということです。

一人暮らしの方の相談や見守りにずっと関わってきた
団地社会福祉協議会会長の大島愛子さんは
「できたばっかりのときは、珍しいと思って来てくれていたけど、
 毎日来てくれるようになってから、
 顔色がすごく明るくなる人がいるんです」
と話します。

大島さんは「いきいきサロン」のスタッフもつとめていますが、
「気持ちも明るくなるし、
 会話の中で声も明るくなってきたなと感じます」
ということでした。

こうやって、一人暮らし同士の交流が生まれれば、
「孤独死の予防」につながっていくでしょうね。

「いきいきサロン」の内部。この日は「けやき祭り」でサロンはお休みでした。

「いきいきサロン」の内部。この日は「けやき祭り」でサロンはお休みでした。


一方、中沢さんたちは「いきいきサロン」を
「地域全体の交流の場」にもしようと考えています。
サロンの2階には和室と台所があって、
地域のサークルなどが自由に使えます。

中沢さんは
「子育て中の若いお母さんの交流会などにも使ってほしい」
と話しています。

いろんな世代の交流が生まれるためには、サロン前の広場の
活用も大事です。

5月27日の「けやき祭」は、サロンのオープンを機会に、
広場を使って、今年から始まった祭。

祭では近所の小学校から集まった子供たちが神輿をかついで
練り歩き、お年寄りがにこにこしながら見守っていました。

常盤平団地は、40年以上前に入居が始まった
日本の大型団地の先駆けです。

最近は人口も減り、高齢化が進みましたが、
それでもおよそ9千人が住んでいます。
子供のいる家族が大勢いたころのにぎわいを、
また違った形で取り戻していければいいですね。

担当:生駒佑人