お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


フィリピン人の母親たちが集う「居場所」

人権TODAY

毎週土曜日「堀尾正明+PLUS!」内で8:15頃に放送している「人権トゥデイ」。
様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

フィリピン人の母親たちが集う「居場所」

サリサリストアでサルビオさんにインタビューする山崎キャスター

サリサリストアでサルビオさんにインタビューする山崎キャスター


日本に住む外国人は年々増え、外国の食材を扱う店も
よく見かけるようになりました。
山崎景子・情報キャスターが訪ねたのは、外国人が多く住む川崎市川崎区の
「カワヤン情報センター&サリサリストア(Kawayangroup&Sari-sari Store )」
です。

フィリピン食材のお店で、「サリサリ」はタガログ語で「色々」という意味。
2階建ての建物の1階に調味料やお菓子、缶詰などフィリピンの食材や
日用品が所狭しと並んでいます。

「サリサリストア」はフィリピン人の母親達のグループ「カワヤン(Kawayan)」が
3年前に始めたもので、当時は遠くまで行かないとフィリピンの食材は
買えなかったそうです。

お店にはただ便利というだけでなく、「日本育ちの自分の子供たちに、
ふるさとの料理を食べて欲しいし、ふるさとの文化を伝えてゆきたい」
という母親達の思いも込められています。

最初は近くの桜本商店街にワゴン形式で出していたんですが、
今年の3月、一軒家を借りて、2階を母親と子供たちが自由に使うことが
できる場所にしたんです。

「カワヤン」の代表、ローズマリー・サルビオさんは

ローズマリー・サルビオさん
『 お店だけではなく、居場所を作らないといけないと思ったんです。
 居場所があれば、簡単に相談できるし、簡単に友達ができますから』

と説明します。

母親達は日本人と同じように子育ての悩みを抱えています。
日常会話は日本語でできても、例えば、赤ちゃんを病院に連れて行くと、
医師の言葉がわからなかったりします。

また、入学の手続きの書類の記入の仕方がわからなかったり、
通い始めても、学校からの「お知らせ」に書いてあることが
読めなかったり。「居場所」に来れば、子育て情報を手に入れたり、
子育ての先輩に自分の言葉で悩みを打ち明けたり、相談することができます。

山崎キャスターが訪ねた日は「少しでも日本語が上達したい」と、
日本人の大学院生のボランティアを呼んで、勉強していました。

皆さん日本語のレベルは様々ですが、お互いに教え合ったりして、
冗談も言い合いながらの真剣かつ楽しい教室です。

日本で育った子供たちは学校で毎日日本語を使うし、友達もできるので、
あっという間に上達して行きます。ある母親は

母親
『 たまに私が何か言っても、子供が『え?ママ今何いったの?』と
 言うことがあります。発音が悪いですから。
 少しだけでも覚えないと、うまくちゃんと子供と話ができないんです。
 頑張る気持ちは100パーセントあります』

と話してくれました。

来日は10年前ですが、仕事が忙しくて勉強できず、また、仕事でもあまり
言葉を使わないですんだため、なかなか日本語が上達しなかったそうです。
この日は、「ひらがな」の書き取りを先生にほめられて、とても嬉しそうでした。

また勉強の前には、参加者が料理を一緒に作りました。
この日は「ブランダン」という煮物で、皆さんふるさとの料理を
食べてくつろいでいました。
ある母親は

母親
『 ここは来やすいです。一人だと誰もいなくて、どうしても寂しいけど、
 ここに来ると、みんないるからおしゃべりとかするし、いつの間にか
 ストレス解消になっています。家帰ったら子供に優しくできるし』

と話していました。
勉強中、子供たちは子供たちで他の部屋で遊んでいました。

フィリピンの親子が楽しく過ごせる場所になっている
「カワヤン情報センター&サリサリストア」ですが、サルビオさんたちは
「フィリピン文化の発信の場にもしたい」と考えています。

サルビオさん
『 最近は韓国の人とか、日本の人とか、少しづつ、ジュースとかおやつとか
 買いに来るようになりました。日本の中で生きていっているので、
 フィリピンだけじゃなく、みんなウェルカムです。
 みんなに来てほしいなっていう気持ちがものすごく大きいです』

とサルビオさんは話します。

川崎区には歴史的に在日コリアンが多く住んでいますし、日系の
ブラジルやペルー、タイ、中国など様々な人が今では住んでいます。
「サリサリストア」はいつか、様々な文化が行き交う場所になるかもしれません。

担当:山崎景子