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放送中

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二大政党制は崩壊寸前?! 嫌われ者同士の米大統領選 / 町山智浩さん

久米宏 ラジオなんですけど

TBSラジオで毎週土曜日、午後1時から放送している「久米宏 ラジオなんですけど」。
9月17日(土)放送のゲストコーナー「今週のスポットライト」では、映画評論家、コラムニストの町山智浩さんをお迎えしました。

町山智浩さん

町山さんは早稲田大学を卒業し宝島社に入社。編集者となって、のちに洋泉社で『映画秘宝』を創刊。1997年にアメリカに渡り、現在はカリフォルニア州バークレーに在住。雑誌、テレビ、ウェブ、多くの媒体で映画評論をはじめ、アメリカのサブカルチャーから政治、時事問題まで幅広い話題を日本に発信。TBSラジオでは、平日お昼の『たまむすび』火曜日の町山智浩アメリカ流れ者にレギュラー出演中。毎週アメリカから最新事情を伝えています。今週はちょうど日本に滞在しているということで、東京・赤坂のスタジオにお越しいただき、アメリカ大統領選挙についてお聞きしました。

大統領選は11月8日の投票日に向けていよいよ最大のヤマ場、テレビ討論会を迎えます。民主党のヒラリー・クリントンさんと共和党のドナルド・トランプさん、両候補の支持率はここにきてかなり拮抗しています。といってもお互い支持は50%に届かない状況で、むしろ不支持率が2人ともかなり高くなっていて、まさに「嫌われ者同士の戦い」。アメリカでこの選挙戦をウォッチしている町山さんも、今回はどうなるかなかなか読めないと言います。

スタジオ風景

アメリカ50州と首都ワシントンうち、多くは民主党と共和党のどちらの候補が勝つか、だいたいいつも決まっています。ところが毎回どちらが勝つか分からないのがフロリダ州、オハイオ州、ペンシルベニア州など激戦州(スイング・ステート)。これらの州で勝った方が、大統領選を制す可能性が高いのです。ただ、これら激戦州は民族構成が複雑で、様々な主義・主張・立場の人たちが入り組んでいるので、票の動きを読むのが難しいのです。

トランプさんは貿易に関して保護主義、孤立主義の立場ですが、この政策は高学歴でない白人労働者たちの支持を集めています。彼らサイレント・マジョリティーはかつてニクソン政権を支え、レーガン政権を誕生させた人たちです。ところがサイレントマジョリティーの票は昔ほど多くはなくなっているので、いくら彼らの支持を集めたとしてもトランプさんは勝てないといわれていました。

ところが、勝てそうだという見方もあるのです。トランプさんは日本車の関税を2.5%から38%に大幅に引き上げる! なんてことを言っているのですが、これを聞いて喜ぶ人が多そうなのが自動車産業が盛んなデトロイトを抱えるミシガン州。ここもスイング・ステートの一つ。そしてミシガン州の周囲にはオハイオ州、ペンシルベニア州といったほかのスイング・ステートが隣りあっていますから、このあたりの支持をトランプさんが集めるようだと、大統領の椅子にぐっと近づくことになります。さあ、一体どうなるのか?

スタジオ風景

こうしてみると大統領選の終盤戦がいかにも盛り上がっているようですが、町山さんによれば、嫌われ者同士の戦いなのでアメリカではこちらが思うほどには盛り上がっていないようです。それでも今回の大統領選はアメリカの歴史にとって非常に重要だと町山さんは言います。というのは、民主党も共和党もそれぞれ組織の中身がだいぶボロボロになっていることがこの長い選挙戦の間に露呈して、アメリカの二大政党制が崩壊することにつながるかもしれないからです。南北戦争以来続いてきたアメリカの「国のかたち」は今、大きな転換点を迎えています。

町山さんはこうした大統領選の状況を厳しく、激しく伝えているアメリカのマスコミに比べ、日本の報道はあまりにも「ぬるま湯」だと言います。日本に帰ってきてテレビや新聞を見てみると、有名人の不倫報道やスキャンダルは熱心に伝えているけれど、国の根本に関わる憲法の問題に触れる機会は圧倒的に少ない。「モラルを逸脱した有名人を徹底的に叩いているけど、そんなことはどうでもいいよ! それよりもっと大事なことがあるだろう!」 スタジオに町山さんのトークが炸裂しました。

町山智浩さんのご感想

町山智浩さん

子供の頃から久米さんの番組を見てきたので感慨深いですよねえ。「ぴったし カン・カン」「ザ・ベストテン」「TVスクランブル」…本当に全部、見てましたから。

その久米さんが今、70歳をすぎているというのは衝撃的ですね。でも自分の歳を考えれば、そうなりますよね。ありがとうございました。