毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシアター~文学の扉】
今週も女優・元宝塚星組トップスターの星奈優里さんにお越しいただき、
谷崎潤一郎の『春琴抄』(後編)をお届けしました。
二人だけの世界を貫いた「春琴抄」いかがでしたでしょうか?
春琴を演じた星奈さんは、
改めて、谷崎作品を見直すと、こんなにも変態・偏った世界だったのか!
と、驚いたそうです。
自宅の本棚を見直すと、「痴人の愛」があったそうで、
谷崎の世界に共通する、二人だけの世界・秘められた、囲われた世界。
そんな、現代ではないような陰(いん)の世界を覗き見できるのが、
読書をする上で好きなことだ。とお話くださいました。
それを聞いて、
「襖・障子の遺伝子が、日本人にはあるのかも…」と、中嶋さんはニヤリ。
また、ラジオドラマを聞いていて、思わずニヤリとするのは、
中嶋さんが演じた“金持ちのぼんち”利太郎。
あの、いやらしい関西弁と笑い声に、
来た…女優、中嶋朋子だ!とニヤリとした方もいるかと思います。
対談のコーナーでは、関西弁についてもお聞きしましたが、
「関西弁ネイティブの皆さんに、申し訳ない!」と、おっしゃっていた星奈さん。
このラジオドラマのために、大阪出身の後輩の方に、関西弁を直に教わったそうです。
中嶋さんは、標準語の“語り”と、
関西弁の“佐助と利太郎”をほぼ交互に読み演じていました。が…
星奈さんと大阪出身の後輩の方は、台本を読んだとき、
「中嶋さん、絶対大変だ…」と、思っていたそうです。
「大変だよ!」
と、笑い飛ばす中嶋さんの笑顔に、スタジオは笑いに包まれました。
谷崎潤一郎作品は、関西弁や京都弁など、方言で書かれているものが多くあります。
この機会に、改めて作品を読み直してみるのもいいかもしれません。
皆さんの中の“関西弁”はどんなイントネーションでしょうか?
by 文学の扉 スタッフ