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医療情報や健康支援のための情報を集めた図書スペース

人権TODAY

毎週土曜日「堀尾正明+PLUS!」内で8:15頃に放送している「人権トゥデイ」。
様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

医療情報や健康支援のための情報を集めた図書スペース

「こころとからだの文庫」は埼玉県男女共同参画推進センターの情報ライブラリーの一角にある

「こころとからだの文庫」は埼玉県男女共同参画推進センターの情報ライブラリーの一角にある


さいたま市にある「埼玉県男女共同参画推進センター
With Youさいたま」の情報ライブラリーには
「こころとからだの文庫」というコーナーがあります。

病気や医療についての本のコーナーですが、
女性の病気に絞っているのが特徴です。

様々な本が、「更年期」や「泌尿器系」、「卵巣」や「子宮」というように
普通の図書館とは少し違った見出しで分類されて置かれています。
また病気と闘った経験を綴った「闘病記」も集められています。
闘病記は、重い病気とどうやって闘い、生きていったかが、個人的ですが、
具体的に書かれているので、とても参考になるものもあるということです。

「女性史」や「ワークライフバランス」など様々な本がある
情報ライブラリーには元々、医学関係の本、闘病記などはありましたが、
その中から300冊を選び、13の項目に分けて、2008年の5月に
「こころとからだの文庫」は生まれました。

池田智子リポーターが、発案したセンターの事業コーディネーター
青木玲子さんにきっかけを聞きますと、青木さんは10年程前に
子宮筋腫になったそうです。

その時、自分が冷静になるために色々情報を集めようとしましたが、
うまくいかなかったそうです。青木さんは

青木さん
『 今だったらたくさんの情報がありますけど、それがなかったというのが、
 自分自身のなかでものすごく後悔して、
 あの時もっと情報があればって思ったのがきっかけです』

と話します。
また、相談しずらい環境というのもあて、もっと家族や友人や知人にも
情報を知ってもらいたい、という思いもあったそうです。

なので、青木さんは病気の女性本人だけでなく、
家族にも積極的に利用してもらいたいと考えています。

コーナーの前に立った人には「何をお探しですか?」と声をかけたりはせず、
静かに1人で見てもらう配慮をしているということです。

「こころとからだの文庫」を取材する池田リポーター

「こころとからだの文庫」を取材する池田リポーター


「こころとからだの文庫」が設置されてから、医学関係の本の貸し出し数も増え、
病気の本に関するセンターへの問合せも増えてきました。

ライブラリアンの上原樹代さんによりますと、
「自分の娘が女性の病気の心配があるので、情報を探しています」とか、
1歳になる子どもをなくしてしまったお母さんから
「自分の心のケアをどうしたらいいのかわからないので、それに関する本はないか」
といった問い合わせもあったそうです。

元々センターでは相談も受け付けていて、特に更年期についての相談が
多かったそうですが、それが「図書室の本と結びいていなかった。
本が有効に活用されるようになった」ということでした。
青木さんは

青木さん
『 治療だけではない、家族の励ましとか、
 どうやってこれからの人生を生きていくか、
 みたいな情報も大事だというのが、これをやってみてわかった』

と話し、上原さんは

上原さん
『 これほど反響があるとは思いませんでした。
 それだけ皆さんがこういう情報を求めている、ということがわかりました』

と話していました。

医者まかせではなく、自分で病気のことを理解して判断したい、
という人が多くなってきたようです。

また、このコーナーの良さは司書など専門家が本を選んでいる
というところにもあります。

自分で調べるといっても、本屋には玉石混交、多くの本がありますし、
インターネットの情報も膨大で、どれがいいのかなかなか選べませんね。
「こころとからだの文庫」の場合は、医学関係の図書に詳しい専門家や
県のがんセンターなどに意見を聞いたりして、本を選んだそうです。

また、「こころとからだの文庫」のコーナーには、病気の相談ができる窓口や
信頼できるホームページなどが載っているファイルや冊子、チラシなども
置かれていて、手にとってゆく人も多いそうです。

こういう試みは、埼玉県男女共同参画推進センターだけではありません。
「闘病記文庫」は東京都立中央図書館などから始まり、
宇都宮市立図書館など各地に広がっていますし、
東京女子医大病院の「からだ情報館」や
聖路加病院の「さわやか学習センター」などのように、
患者自身が調べたり、相談したりできる、病院の施設も少しずつ増えています。

自分で病気について考え、決めるための情報が、
選びやすくなるための試みは広がりつつあります。

担当:池田智子