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サッカーボールで児童労働を考える

人権TODAY

毎週土曜日「堀尾正明+PLUS!」内で8:15頃に放送している「人権トゥデイ」。
様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

サッカーボールで児童労働を考える

今年の夏はサッカーワールドカップが盛り上がりましたね!
サッカー人気とともに、少人数でやるサッカー「フットサル」も身近になっていますが、
ところで、その「フットサル」や「サッカー」で使うボール、
どこ作られているかご存知ですか?

実は、サッカーボールの生産の8割は、インドとパキスタンなんです。
この二つの国の国境付近に、スポーツ用品の製造が盛んな地域があるんです。
この地域では、企業が労働者を工場で雇うだけはなく、家庭の中で
作られているケースも多いんです。そこでは「児童労働」という問題があるんです。

「世界の子どもを児童労働から守る」活動をしているNGO ACEの広報
召田安宏(やすひろ)さんに聞くと

召田安宏さん
『 サッカーボールの手縫いの生産に、子供たちが学校に通わずに、
 縫い続けるという児童労働があって、そういうような教育の機会を
 奪ったりとか、同じ姿勢で健康に害を与えるような労働を
 しているというのが問題になっています。』

子供たちが、学校に通わずにサッカーボールを作っているんですね。

実は、この「児童労働」はサッカーボールだけじゃないんです。
「義務教育を妨げる労働や、法律で禁止されている18歳未満の危険で有害な労働」
のことを言いますが、世界の児童労働の数は、国際労働機関ILOによると
2億1500万人いて、およそ「世界の子供の7人に1人」といわれています。

そのサッカーボールですが、貧困のため家庭で働くことになるわけですが、
学校に通えないのもそうですが、学校に通えても掛け持ちだと疲労、視力の低下、
首や肩を痛めるといった健康障害の問題もあります。

あんな小さいサッカーボールに大きな問題が詰まっているんですね。
そこで、NGO ACEは、この問題を、まずはサッカーをする人達に知ってもらおうと
「チャリティーフットサル大会」開催しています。
参加費から運営費用を除いた分が「児童労働の撤廃と予防の活動」に使われるんです。

今年7回目になる大会が、今月4日に、
埼玉県の浦和美園で開かれていたので行ってきました。

会場ではフットサル以外にも「児童労働の実態」をパネルで展示していたり、
チャリティーオークションなども行っていましたが、予選と決勝の間には
クイズ大会がありました。
その内容は、、、
1998年のフランスワールドカップではワールドカップで使われるボールが
児童労働があると問題になりました。

では、ここで問題です。
1998年当時、サッカーボール1つを子供が手で縫ってもらえる賃金は
次のうちいくらでしょうか?
A.5円 B.15円 C.50円 D.100円

サッカーや児童労働に関するクイズが10問出題されました。
(ちなみに先ほどの答えはBの15円。)

他、インドとガーナにおけるNGO ACE支援で、去年1年間に、何人の子供達が
新たに学校に通えるようになったでしょうか?と言うクイズも。
正解は229人。そんなに少ないんですね。

大学生や社会人など32チーム(ワールドカップと同じ数)が参加したんですが、
皆さん、「当たった!とかやっぱりあっちか?」なんて声が聞こえていました。

参加者に話を聞きました。

参加者
『 自分が子供の頃は、そういうのを気にせずに遊んでいたのに、もしかしたら
 使っていたボールがそういう環境で作っていたのかもしれないと思うと、、
 ちょっと驚いたんですけど、参加費がまわっていると言う事で、
 サッカーも出来るし、これでボランティアも出来るし、
 こういった場が増えていくことがいいと思う、、、』

『 クイズ大会とかをフットサル大会でやるのって大事かなと思います。
 頭のどこかにどこか「児童労働」というキーワードが残るのかなと思って、
 どこかでそういうワードを聞いたときに、
 自分で行動できるようになればいいかなと。』

サッカーを楽しみながら、サッカーボールの「児童労働」を学ぶことが出来る
というのがポイントですね。

やっぱりサッカーボールの中には大きな問題が詰まってますね。
ほとんどの方が「児童労働でサッカーボールが作られている事」を
知らなかったので、勉強になったと話していました。

また、召田さんはこんな話もしてくれました。

召田さん
『 「これ児童労働で作られています」なんて商品に書いているわけじゃない、
 どんな風に作られているのか、商品を見ただけではわからない、
 だけど、「あ、これ安いから買おう」と、ただ単にものを買うときに
 そういう基準だけで買うんじゃなくてこれって誰が作っているんだろう、
 どうしてこんなに安いんだろうとかいろいろ考えることが
 大切なのかなと思います。
 それを一つ一つ追っていかなければならないというのは、
 企業の責任でもありますし、そういったところを気をつけなければならない
 と言うのは、消費者の義務でもあると思います。』

我々消費者もできることはやっていかないといけないですよね。

サッカーボールもそうなんですが、他にも児童労働は、コーヒー、チョコレート、
コットンなどの生産にも関わっています。

召田さんの話では、一番わかりやすいのは「フェアトレード商品」。
「フェアトレード商品」とは、賃金とか労働環境がきちんと守られた中で作られた物。
そして、児童労働によるものではないと証明された商品の事です。

物を買うときに、ちょっと手を止めて、考えるみることが、
児童労働を無くす第一歩かもしれませんね。    

担当:山崎景子