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地元の力で桜を守る

人権TODAY

毎週土曜日「堀尾正明+PLUS!」内で8:15頃に放送している「人権トゥデイ」。
様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

地元の力で桜を守る

今日は「桜」の話題をお伝えしました。

もう葉桜になり始めていますが、見頃を迎えていた先週の土曜日に、
東京都内にある桜の名所「隅田公園」で、ある活動が行われていたんです。

それは、桜の木の生長を調査するというもの。

私が取材した日は、強い風と霧雨の降る中で活動が行われました。
隅田公園のうち、墨田区側にある桜の木、約350本の
木の高さ、幹の太さ、枝の張り方を4人1組で測って記録していました。

この活動をしていたのは、
ボランティア団体「隅田公園さくらパートナーシップ」に参加している
地元の皆さんです。

元々、公園の手入れは墨田区役所が行っていたんですが、
約350本ある桜の木を手入れするには費用もかさみます。

そこで、公園の手入れを手伝おうと名乗りをあげたのが
地元の人たちだったというわけです。

活動の始まりについて、
「隅田公園さくらパートナーシップ」代表の増村多喜雄さんに聞きました。

増村多喜雄さん
『 隅田公園の桜の木が、だいぶ傷んだっていうのがそもそもの始まり。
 皆さんが桜の木をいかにキレイに咲かせるかということ、
 桜の木を愛しているかということからの始まりだと思うんですけどね。
 我々も桜の木を見て育ちましたし、
 高速道路が出来る前からの桜の木を知っているので。』

隅田川沿いに咲く桜の木を守っていたのは地元の方たちだったんですね。
地元の皆さんが、昔から桜の木を大切に思っているからこそ、
始まった活動なんです。

現在メンバーは40代から70代までの26人。
墨田区役所の職員と一緒に、月に1度、会議をして公園の手入れをしています。

この活動は、桜の季節だけではありません。
メンバーの中に「樹木医」木のお医者さんもいるため
本格的な土の改良や、害虫駆除、桜の木の根に良い草花を植えたり、
1年中活動は続きます。

実は、この公園の手入れは、地元の人たちだけではなく、
誰でも参加出来るんです。

もちろん、公園を散歩していて飛び入り参加も出来ます。

私が取材した日に初めて参加したという、20代の女性に聞きました。

女性
『 地元に住んでいる人がこういう桜の活動をしていると知って、
 今日初めて参加してみて思ったのが、地元の人の
 こういう地道な努力がキレイな公園を保っているんだなと感じました。
 来月も来て、ちょっとずつですが枝が伸びている様子や
 サイズを測るのがすごく楽しかったので、
 今度は友達も連れてきたいです。』

このように、地域だけではなく、幅広い世代に活動が広がっています。

代表の増村さんは72歳。
今後の課題として「人数を増やしていきたい」
「メンバーの若返りをしていきたい」ということでした。

若い世代も、この活動から学ぶことが多いようです。

参加者
『 今まで会社や友達など、付き合う人はみんな同年代。
 街の人と関わるなんてなかった。
 この団体に参加することで、色んな年代の人、幅の人が
 たくさんいて、とても勉強になりますね。』
『 マンション暮らしなので、近所付き合いとかあんまりなかった。
 地域の人と少しでも挨拶が出来るようになって
 良いことだなと感じます。
 時々、女子会みたいなものもやっていて、
 女性だけでご飯食べにいこうとか、楽しいですね。』

公園の手入れを通じて、人の輪が広がる。
素敵なアイディアです。

都内には、他にも桜の名所があります。

実は、この墨田区の活動を知って
「うちの区でもやろう!」という場所が出てきているんです。
川を挟んでお隣の台東区や、足立区、江戸川区は、
「隅田公園さくらパートナーシップ」の活動を見に来て
どのように活動をしているのか勉強していくそうですよ。

増村さん始め、皆さんは
これから他の区と、どのようにお付き合いを続けていけるか
楽しみだとも話していました。

江戸時代からずっと変わらずに咲いている桜が
区を飛び越えて繋げてくれたネットワーク。

最初は地域の人を結び、次に飛び入り参加。
そして地域の中だけではなく、
地域と地域が繋がって、さらに大きな繋がりへ。

こうした活動を大切にしていきたいですね。

担当:楠葉絵美