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雨のリオ五輪閉会式!小池都知事の着物、大丈夫? 撥水加工技術の今。

森本毅郎 スタンバイ!

森本 毅郎・スタンバイ!ロゴ

 

リオデジャネイロ・オリンピックの閉会式はすごい雨でした。その中で旗を受け取るセレモニーに登場した小池都知事は、着物姿。その後、出演したテレビ番組で、「雨が激しくなり、ずぶ濡れになった」と話していました。インターネット上などでは、「ずいぶん、高そうな着物だけど濡れちゃって大丈夫?着物が縮まない?」と悲鳴のような心配の声がたくさん出ていました。そこで今日はこの話題!!

「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」!!今日8月24日(水)は、レポーター近堂かおりが『小池都知事の着物、大丈夫? 撥水技術の今。』をテーマに取材しました!

現場にアタック(近堂かおり)

現場にアタックレポーターの近堂かおり

私もすごく心配だったので、まずは、実際に大丈夫なのか、呉服店の人に聞いてみました。京呉服・宝石の店 田巻屋の女将、田巻孝子さんに聞きました。

★ほどいて洗張りして仕立て替え。これで元通りよ!

田巻孝子さん
「着物は濡れると、表地と裏地の縮み方が微妙に違うのでかぶってしまったり、雨なのでシミになってしまう可能性はあります。でも、紙の着物じゃあるまいし、大丈夫よ。濡れてもちゃんと着物は対処できるんです。まああれだけどしゃ降りになったら、丸洗いだけじゃ済まなくて、ほどいて、洗い張りして、仕立て替えになるかもしれないけど、でも着物はそういうことが出来るの、洋服に比べて便利なの。高かろうが安かろうが手間は一緒なので、値段は変わらないです。大体5万円くらい、ケースバイケース。ただね、洗い張りや仕立て替えは外国にはやる所ないけど、日本であればできるので。僕も着物が着たいと、海外の駐在員の方とか何人もいらっしゃる。外国の方にも着物は人気ですよ。」

小池都知事の着物は、他の呉服店さんに伺った話では・・・やはり値段が「高そう」とのことなので、素材は正絹=混じりけのない絹。絹でも洗張りなどはできるから、大丈夫とのこと。そもそも、一度雨の中で着たらダメになるようなぐらいじゃ、外国の人もがっかりでしょとおっしゃっていました。雨でも、心配しないで、どんどん着物を着て欲しい、と女将さん。小池都知事の着物姿、とても喜んでいました。

とはいえ、昔は洗張りや仕立て替えを出来る人がたくさんいて、家でもできたわけですが、今はできる人はほとんどいません。家で着物の手入れをしなくなった昨今、他の手で、雨の対策をする会社もありました。

それは、予め水を弾く、撥水加工という技術。どんなものなのか。株式会社パールトーン、新市場部・部長、山本直樹さんのお話です。

★着物に撥水加工しています!

山本直樹さん
「防水は皮膜を張って完全に水を止めてしまうんですけど、撥水は基本的に通気性を残して行くんですよ。パールトーンというのは、社名になってますけど、雨が降ってきても、水玉になって、真珠の玉のようにコロコロって転がっていきますよ、そんなイメージ。1ヶ月に1回着るような人は何年ももちますけど、旅館の女将さんのように仕事着で毎日のように着られている方は、全体的な汚れのクリーニングをしないといけないので、定期的に加工しないと、効力は落ちます。小池さんの着物がしてあるかどうか映像でわからなかったですけど、リスクマネジメントとして、伝統的な着物に、撥水加工=パールトーン加工のようなものをするのはクールジャパンの良い宣伝になったとは思うんですけどね。」

着物も水を弾く時代!絹の着物に撥水加工を!?びっくり!!特殊な素材を、糸に染み込ませ、着物に撥水性をもたせる技術。撥水は防水と違って、風も通すので、まさにクールビズ。特に、海外からの観光客の方々は着物を買って帰っても、染み抜きや洗張りのプロはいないので、あらかじめ撥水加工をした着物はうれしいですよね。

★この風呂敷。もはや、濡れない布です!

それにしても、撥水加工の技術は進化して、さまざまな物に広まっているのですが、そんな中、すごい風呂敷を見つけました。朝倉染布株式会社 常務取締役・久保村健吉さんのお話です。

久保村健吉さん
「うちの撥水の場合は、ただの布っていうだけでなく、さらに濡れないというテクノロジーが加わったことで、ポリエステルの風呂敷なんかですと、何度洗濯しても大丈夫ですね。少なくとも100回までは、実験しました。風呂敷自体が非常に便利なものだと思うんですよね。さらに、撥水をつけることによって用途が広がった。急な雨のとき、傘がないとき、傘の代わりになったり、極端なこと言うと、水も運べるんですね。96センチの風呂敷で10㍑の水を運べます。通気性がありますんで、圧力をかけますと、シャワーのようにシャーって出てきますね。海外からも問い合わせが多いので、日本だけじゃなく風呂敷の便利さをわかってほしいなと。」

雨のとき、ショルダーバッグにかけて使う!水を入れるバケツにもなる!(いざというとき、防災にも役に立つ。)繊維の目を塗りつぶしていないので、ジョーロの代わりにもなる!内側の水滴を漏らさないので、牛乳や冷凍食品を入れてエコバッグにも!久保村さんは、折り畳み傘を鞄に入れるとき、傘を包んで入れるそうです。用途がたくさんあって驚きました。

しかも何回洗濯しても大丈夫!ほぼ永久的に水を弾くのです。

お水を入れると・・・。こんな風になります!!

お水を入れると・・・。こんな風になります!!

撥水技術の進化はすごいところまで来ているのですが、元の素材によって違う難しさと、今後に向けて試行錯誤していること朝倉染布株式会社 常務取締役・久保村健吉さんに伺いました。

★撥水加工のこれから。東京オリンピックに向けて!

三塚秀勝さん
「基本的にはどんな生地でもできるけど、耐久性をもたせるのはやはり合成繊維ですね。シルクとか綿とかっていう、天然素材は耐久性がなかなか発揮できない。洗濯すると落ちていってしまいます。天然繊維の場合はシルクにしても綿にしても、どちらかというと、吸水性の繊維なので、やっぱり吸水したり放出したりする最初から良い機能を持っていると思うんですね。今度オリンピックが東京で開かれる時に、うちの撥水の技術も参加して、6社で涼しい空間を作ろうということで、今試験しています。社内では、ほかにもさまざまな活用方法を探るべく、プロジェクトチームを作ってみんなそれぞれ知恵を絞っています。」

進化する撥水技術を活かして、何に出来るのか、東京オリンピックを涼しくできるのか、楽しみですね。