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大学生とまちづくり~和田町商店街~

人権TODAY

毎週土曜日「堀尾正明+PLUS!」内で8:15頃に放送している「人権トゥデイ」。
様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

大学生とまちづくり~和田町商店街~

今日は、大学生が地域のまちづくりの一翼を担っているという話題です。
取材したのは神奈川県横浜市保土ヶ谷区にある和田町商店街です。

まず訪れたのは
横浜国立大学の教員を目指す学生が週一回、無料で勉強を教えている「寺子屋」。
こちらは大学の地元、和田町商店街で空きスペースとなっていた旧町内会館で
地元の小中学生を対象に2年前に始まりました。
ここまでですと、そんなに珍しいことではないかも知れませんが、
実は、この「寺子屋」を開いている学生の団体「ワダヨコ」は
どう地域と関わるかを模索しているんです。

「ワダヨコ」代表 横浜国立大学 工学部建築学科3年 塩津亜矢佳さんの話です。

塩津亜矢佳さん
『 この場所を利用するというのが私たちの活動のコンセプトの一つなので、
 ここを使ってイベントを行ったり、子供たちにお勉強を教えたり、
 あとはここの建物が結構古くて、そのリフォームをしたりして、
 街の人と学生との接点を作っています。
 特にまちづくりに興味がある学生とかって、
 実践できる場がなかなかないと思うんですね。』

子どもたちに勉強を教えるというのはあくまでも活動の一つで、
この場所を使って、街と学生との交流を深めていこうという団体なんです。

この活動が始まった背景には
11年前に商業と学問=商学が一緒になって地域の活性化を考える会
『タウンマネジメント協議会』が発足したことがあります。

会のメンバーは町内会、商店街、そして横浜国立大学のまちづくりを
専門としている教授、学生団体、さらに地元の企業が、
月に1回集まって「地域の活性化」について話し合います。
和田町と横浜国立大学の交流はこの協議会発足当時から始まっていたんです。

タウンマネジメント協議会の会長の村上弘一さんに商店街の変化について伺うと、

村上弘一さん
『 商店主っていうのは、意外と役員の言うことをあまりきかないんですね。
 ですけど、学生の方々がこういう風にしたいんだけど協力をと
 言ったことに対してはとっても素直に協力してくれてますね。
 自分たちが勉強しながら楽しみながら成果をあげる。一番いいことですよ。
 我々商店街にとっても地域にとってもうれしいことですね。』

と、いろんな意見が出て、ちょっと腰の重い?商店街の人たちも動き出したようです。

「寺子屋」を開く「ワダヨコ」以外には、
商店街のお弁当屋さんのお弁当を学内で販売する団体や
地域のイベントで音楽ライブやカフェを開く団体があり、活動が広がっています。
中には8年前に学生が提案して始まった「べっぴんマーケット」
というイベントがありこちらは地元行事の一つとしてすっかり定着しています。

学生の活動について町内会の人に話を聞いてみました。

町内会の人
『 今どきの若者がねぇ、こんな風に頑張ってるんだな。
 それがすごく、じーんときますね。
 ちょっとこう見方を変えていただけるのは新鮮ですね。』
『 学生っていうよりは息子みたいなもんだからね。孫かな?ははははっ
 結構にぎやかになっていいですよ。和田の町もね。』

と若者がアイディアを絶やさず、活動を続けることで、
地元の人に受け入れられているようです。

但し、課題もあります。
和田西部町内会 会長の宇佐美勝彦さんが

宇佐美勝彦さん
『 普通の国大生は、ただ通り過ぎるだけ。
 普段会っている人はね、それなりに挨拶したり
 何かあったときには頼むよという言葉もかけられるし。
 10年って長いでしょう?もっともっと現場で交流があっても
 いいと思うので、タウンマネジメントに関わっていない
 学生さんもこちらに関わってくれるとね。
 それだけでまた輪が広がっていくしさ。
 町内会としても商店街としても力強くなるんじゃない。』

と話すように、活動に参加している学生は全部で60人ほどなんですが、
そのほかの学生は残念ながら「地域との交流」はあるとはいえません。
この「通り過ぎるだけの学生」をどう立ち寄らせるかという課題。

また、「ワダヨコ」の代表・塩津さんは

塩津さん
『 地方から来ている学生が多いので、第二の故郷と思ってもられるように
 自発的に町の人と学生がなにか生み出せていけるようになるのが
 最終的な目標』

とも話していました。

この課題のハードルは高そうですが、
若い世代がこうして積極的に考え、活動する和田町。
「課題をどう乗り越えたか」をまた取材をしたいと思います。

担当:岡本祥子