お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


うつ病当事者交流会

人権TODAY

毎週土曜日「堀尾正明+PLUS!」内で8:15頃に放送している「人権トゥデイ」。
様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

うつ病当事者交流会

今回は、都内で活動するボランティアグループ
「東京うつ病友の会」の交流会を取材しました。

この会はうつ病やうつ状態と躁状態を繰り返す双極性障害に
悩む人たちの会で、交流会は月に一度行っています。
今年の2月にスタートした会は、この日の参加者は10人で
皆さん、「あだ名」を書いた名札をつけていました。

この会を立ち上げたきっかけを、代表のなおさんに聞きました。

なおさん
『 最初にギャンブルの依存症があったので、ギャンブルの
 グループを探していたんです。それで、うつ病でもあるので、
 そのギャンブル依存の部分をうつで調べたら、千葉とか
 神奈川の方にけっこうグループがありまして、その時に、
 代表の方に、「東京でいい会少ないので立ち上げなよ」
 って代表の方にいわれて、一緒にやろうと仲間を誘って
 準備して、急ピッチではあるんですけど、なんとか
 今年2月に立ち上げることができました。』

厚生労働省の調べでは、うつ病や双極性障害と診断されている人は
全国で100万人を超えると言われています。

その中で、例えば、確定申告の障害者控除など
国からの支援情報や、 自治体での福祉士の紹介など、
当事者個人と、行政を結ぶものはインターネット上でもたくさん出てきます。

ところが、当事者同士の横の繋がりが持てる場所というのは
とても 見つけづらくて、中でも、東京は、患者の数に対しての
当事者の会の数が とても少ないということです。

こうしてできた会ですが、交流会では、
最初の自己紹介が終わった後で、自分が悩んでいることや
聞きたいことを テーマとしてあげます。

そのテーマにそって、一つずつみんなで話し合って行くのですが、
話題は、「休職をしている人は生活費をどうしているか」とか、
「職場復帰のためにやった方がいい事もしくは失敗談を知りたい」など
ほかの人の体験を参考に聞きたい、というものが多かったです。

単に励まし合うというだけではなくて、知りたい情報も交換していますが、
それでも悩む人同士で話せることが、大事という声は多くあります。

「うつ病でやる気がでなくて、家事もうまくいかない。
エネルギーを上げるにはどうしたらいいの?」
と相談した55歳の女性は会の終わりにこう話していました。

女性
『 私は友人に恵まれていて、とてもいい友達を持ってると思うんですけど、
 それでもやはりどうしても健常者の方とでは、理解してもらえない
 ことがあるんです。それはもう仕方ないことだと思って、
 わりきって付き合ってるんですけれど、ここでは理解して
 もらえない部分が みんなの共通の悩みだったりするので、
 共感してもらえることがすごく励みになるっています。』

悩む人同士であるからこそ分かりあえる部分があるんですね。

今回始めて会に参加した方で、
来月からの職場復帰を目指している47歳の男性はこう話します。

男性
『 お医者さんに関しては自分の事など詳しく話を最初はするんですけど、
 2回目以降の診療からは、特に変わりがなければ、
 同じように薬を飲んでくださいとなるんです。
 ただ、こういう会ですと、 治療はさておき、
 自分の病状ですとか、医者に行ったらこういう話がでたとか
 こういった自分が経験してきた話を同じ立場で同じ目線で、
 同じような方に伝えることができるので、
 とても有意義だと思います。』

医療や行政の手の届きにくい所がこうした会になっていくんですね。

2月にできた「東京うつ病友の会」、今後の課題もあるようです。

まず、悩みを抱える人たちだけの会なので、
バランスに注意を払っています。
例えば、ある悩みについて、会に参加している人だけではなくて
「こういう人に相談したら」という声がでたりして
参加者がこの会の中だけにとどまらないように配慮しています。
また、女性の参加者はまだ少ないので、
副作用による生理不順など 女性特有の話がしやすい
「うつ病女子会」を作りたいという声もありました。

同じ立場で気持ちを分かち合うこと、
これは病気にかかわらず大切なこと。
こうした分かち合いの場が増えれば、
「心強く」感じる人もそれだけ増えると思います。

担当:波岡陽子