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性同一性障害のための就職セミナー

人権TODAY

毎週土曜日「堀尾正明+PLUS!」内で8:15頃に放送している「人権トゥデイ」。
様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

性同一性障害のための就職セミナー

性同一性障害の方の悩みのひとつ、就職について取材しました。

性同一性障害といえば、『体の性』と『心の性』が一致しない事です。
例えば”男性の体で生まれたけれども心は女性”のことを言います。
条件付きではありますが、戸籍変更も認められています。
最近ではようやく社会に認知されるようになってきたものの、
まだ偏見や差別があって、就職活動で苦労をしているそうなんです。

そこで性同一性障害の方に、就職活動のときの悩みを伺いました。
生まれた時の体は女性でしたが、心は男性という二人の方のお話です。

男性
「 普通だったらやっぱり女性のレディーススーツで行くべきだし、
 ただそこを僕は、男性スーツで行ってグループ面接だろうなんだろうが、
 僕は言ったんですけど、性同一性障害ですっていう、
 皆びっくりして、無視する人も いればそうじゃないところもありました。
 就活ですら苦痛なのに、スカートで歩かないといけない。
 苦痛なものを着て外に出ないといけない。あれはほんとに辛いんですよ。」

就職活動で必ず着るスーツひとつとっても、大きい悩みなんですね。
そこで、就職活動をサポートしようと、NPO法人 性同一性障害支援機構が
就職セミナーを開きました。

就職活動の経験がある人や現在就職活動中という人など
10代から40代までの当事者15人が集まって「就職座談会」という形で行われました。
先程のお二人も座談会の参加者です。

そもそも体の手術をしているか、戸籍を変更しているかにもよると思うんですが、
履歴書の性別欄にどちらで書くか悩む方も多いそうです。
また、このような方もいました。
生まれた時の体は男性でしたが、心は女性という方のお話です。

女性
「 職場では男性としての性別で仕事をしています。
 私はカミングアウトは していないですね。
 倉庫整理、力仕事があると上司から男三人で行ってきて
 とか力仕事は優先的といいますか、回ってきてしまう。
 それが嫌だ。ただそれを 私が断るというか忌避しようとすると、怠けている、
 だらしがないやる気がないとマイナスに取られてしまうのはありますね。」

この方は人の紹介で就職したので、会社には性同一性障害だと
言い出せないそうなんですね。
髪の長さを指摘されて、「このままだと契約の更新ができない」と言われて、
泣く泣く切った事もあるそうです。

「性同一性障害」だと会社に言うのは、未だに難しいことなんですね。
ですが座談会では、『「性同一性障害だからマイナス」とクヨクヨと
考えるのではなくて、それを跳ね返すくらいの優秀さを身に付けたら
どうだろうか?』と話す方もいて、皆さん深く頷いていました。

就職活動真っ最中の19歳の方に感想を聞きました。
戸籍はまだ女性ですが、胸を取る手術を去年3月にして、
男性としての就職を目指しているそうです。

男性
「 やっぱり性同一性障害だから、あ、ダメかなというマイナスな気持ちが
 結構あるんですけど、皆さんの話を聞いてもっと強気で行こうと思いましたね。
 入ってからの皆の接し方とかが、ちょっと怖いですね。
 不安ですけど、自分がうまく誘導してあげればいいのかなと、
 男もののスーツを着て、男として雇用してもらうんだ
 っていう気持ちでいきたいです! 」

座談会で元気をもらったようですね。
親から『就職をして自立をしたら戸籍を男性に変えていい』と言われているそうで、
そのためにも頑張りますと話していました。

NPO法人性同一性障害支援機構の代表 中山貴将さんは、自身も
性同一性障害ということですが、今後もセミナーを続けていきたいそうです。

中山さんはこんな目標があるんですと、話してくれました。

中山貴将さん
「非当事者の方々が受け入れやすい環境を作ってあげれば、
 就職でも学校でもカミングアウトしてそのまま生活しやすい
 環境で過ごせるんじゃないかと思うので、将来的には
 非当事者の方々が正しく理解していて頂いて受け入れてくれる
 そういう環境づくりをして行きたいと思っています。」

受け入れてくれる環境が整えば、当事者の悩みも少なくなりますよね。
2800人に1人が性同一性障害という調査もあるそうですから、
みなさんの身の回りにも、打ち明けられずにいる人がいるかもしれません。

中山さんは「人によるかもしれないけど、陰でコソコソとか、
腫れ物に触る感じではなくて、色々と聞いてみてください。
自分に興味を持ってくれる方だったら、
きっと話をしてくれると思いますよ」とも話していました。

理解を深めるためにも、話しあうことは大切ですよね。
就職活動がうまくいってほしいなと思いました。

担当:山崎景子