TBSラジオ
『TOMAS presents High School a Go Go!!』(毎週・月曜夜9時~9時30分)
「High School a Go Go!!」は、「学校」を取りまく
いろいろな話題にスポットを当てて、高校生の興味ある話題や悩み、
そして疑問などを直撃取材する「高校生活応援プログラム」です。
ハイスクール・ア・ゴー・ゴー、通称「ハイゴー」です。
▼メインパーソナリティ:TBSアナウンサー・石井大裕
▼2021年3月29日(月) 放送後記
スタジオは、高校1年生の美空(みく)さんと、
高校1年生の石井薫子(いしい・かおるこ)さんとお送りしました。
<高校生の主張>
「高校生の主張のコーナーは、4週にわたり
この春、大学への現役合格を果たした高校3年生に、
いろいろとお話しを伺っています。今回が3週目です。
大学受験を目指す皆さんへのアドバイスがいっぱいです。
今週は、まもなく、千葉大学医学部に進む、
鏑木右吾(かぶらき・ゆうご)さんにお越しいただきました。
石井大裕アナウンサー
- 受験勉強について教えて下さい
- 鏑木右吾さん
- 「数学が一番苦手でしたね。理科科目はけっこう好きでした。(どうやって克服しましたか?)あまり特別なことはやっていなくて、先生に出していただいた問題を解いていました。先生が『過去問』を早いうちから出してくれて、それをひたすら解いてました。最初は、問題集として解くような形で、時間は全くかからずに、ひとつひとつ丁寧に解いていって、わからないところはまた見直すことを繰り返していました。参考書はたくさんある問題の中から良問を選び出している感じですが、『過去問』は、本当に出された問題なので、とても解きにくい問題などもあって、それが実質、(受験の)実践に近くて、モチベーションの向上に繋がったところはあります。(鏑木くんは、千葉大学医学部以外にも合格したそうですね)はい。日本医科大学、昭和大学医学部、東邦大学医学部、東京医科大学、国際医療福祉大学に合格し、順天堂大学から補欠合格の電話が掛かってきました。『過去問』を全部解きました。過去7年分くらい数学と物理を解きました。それくらいやったから受かったのではないでしょうか」
石井大裕アナウンサー
- 医学部に入って、どんなことを学びたいですか
- 鏑木右吾さん
- 「医学はもちろんですが、教養のある人になりたいなと思っています。大学入学共通テストにおいて、社会科目の選択が「倫理政経」だったのですが、倫理を勉強しているうちに、けっこう面白くなりました。大学に入ったら哲学書を読みたいですね。(最終的に進みたい方向はありますか?)今のところ興味があるのは、漠然とではありますが外科です」
<なんでも課外授業>
「学校ではあまり教えてもらわないかもしれないこと」を
ゲストを招いて色々と教えてもらうコーナー。
アテネオリンピック女子ハンマー投げの日本代表選手で、
現在は順天堂大学の講師を務められている
室伏由佳(むろふし・ゆか)さんを迎えました。
室伏由佳さん
静岡県出身。お父様はハンマー投げで、オリンピック4大会出場や、アジア大会・5連覇を果たした室伏重信さん、お兄様は、アテネオリンピックの男子ハンマー投げの金メダリストで、現在、スポーツ庁・長官の室伏広治さんです。由佳さんは、中学時代に「短距離選手」として陸上競技を始め、高校から「円盤投げ」に転向、中京大学では、日本インカレで4連覇、21歳からはハンマー投げにも取り組み、2004年には、「アテネオリンピック」に出場。さらに「アジア大会」ではハンマー投げで銅メダルを獲得、「日本選手権」の円盤投げでは、なんと12度にわたり制覇、ハンマー投げでも5度の優勝、現在も日本記録を保持するなど、数々の輝かしい記録を打ち立てて、2012年に現役を引退されました。現在は、順天堂大学のスポーツ健康科学部などで後進の指導に当たっています
- 石井大裕アナウンサー
- 室伏家に生まれて、陸上をやるのは当たり前の環境でしたか
- 室伏由佳さん
- 父親がもともと陸上選手で、大学で教鞭をとって、自分もスポーツをしていたので、遊び場所が大学のグラウンドだったんですよ。陸上っていろいろな特殊な器具があるのですが、それらに自由に触って遊んでいました。ですから、すっと、当たり前に、陸上の環境が自分に入ってきていて、部活動を選ぶ時は陸上を中心に考えてるなど、環境要因はとても大きいですね。ハンマーが家に転がっていたら、どう思いますか?近くにハンマーとかが転がっている家庭って、なかなか無いですよね(笑)。(お兄様の広司さんとは、いくつ離れているのですか?)学年でいうと二つ上です。兄とは中学と大学が一緒でした。ですから、必ず就学している時間も同じ場所にいましたね。部活動は陸上部で、大学では父親が陸上部の監督をしていたので、どこにいてもみんないるという状態でした。やっぱり「逃れられないのか」と高校時代には悩んだりしたことがありました。「切り離せないんだ」といったことは悩みましたが、長年経って、今は良かったなと思いますね
- 石井大裕アナウンサー
- お父様もお兄様もやっていた投擲種目に行くことについての決断はいかがでしたか
- 室伏由佳さん
- (父から)「やれ!」とは言われていませんが、「向いているからやってほしい、やったら良いんじゃない」という気持ちは当然ありました、あと、自分には初めは不利に働いたのですが、「きっと(室伏さんの)娘だから活躍するだろう」というバイアスが、すごく掛かっていたんですね。そこが苦しみにも繋がったりするのですが、「そんなに期待してもらえるのなら、自分がいけるのならやりたいな」という感じがありました。やってみようかと思って、実際にやったら、やっぱり大変なことは多く、想像以上の辛い気持ちにもなりました。それは体験しないとわからなかったことですが、選んだのは自分ですから、嫌ならやらないと思うんですよね。興味がないと出来ないですよね。ハンマー投げは大学4年生の時に始めました。普通は15歳の頃から始めるのですが7年遅れですね。(そこから、アジア大会でメダルを取ったのですね)だから基礎の応用です、円盤投げをやってきた基礎を生かしました。何でも繋げる。「出来ない」と思ったら出来ないけれど、出来ないと思ってやらないのではななくて、出来ないかも知れないけれどやるのです。やると、結果は出ないかも知れないけれど、やったことの布石が出来ると、またそれが経験になります。絶対に自分は失敗すると思っていても、やらないと始まらないんです。嫌な思いをするだろうなと思っていても、やらないと、それが本当に嫌なことなのかがわからないのでやりました
千葉大学医学部に進む鏑木右吾さん。
なんと7つの医学部に合格したそうで、
石井大裕が、鏑木さんの頑張りぶりに、
とても感心していました。
そんな鏑木さん、千葉大学医学部の合格は、
友達と量販店で買い物をしている時に
スマートフォンで確認したそうです。
そんな、今の高校生らしいエピソードに、
スタジオは和やかな雰囲気になりました。
立派なお医者さんになってくださいね。
番組は、下記のバナーをクリックして、
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放送後1週間以内、聴くことが出来ます!
ゲストの室伏由佳さんのお話しから、
高校生の二人は、いろいろ学んだようです。
来週もお楽しみに。
今週木曜日には、4月に入りますね。
この春、卒業を迎えられた高校生、ご家族、
そしてご親類の皆さん、先生方、おめでとうございます。
緊急事態宣言は解除されましたが、まだまだ
「いつもとは違う日常」が続きます。
いろいろと戸惑うことが多い春ですが、
手洗いやうがいなどの感染防止策をとりながら
少しでも充実した毎日を送ってくださいね。
番組も、収録や取材において、
万全の対策をとってまいります。
新年度からも、よろしくお願い申し上げます。