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昔のRPGは「キティちゃん効果」で感情移入しやすい! ビッケブランカさんが語るスーパーマリオRPG

ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ

ビッケブランカさんのラジオクラウド完全版・前編はこちら↓↓

■スーパーマリオRPGで感動した理由

「マイゲーム・マイライフ」のゲストに、シンガーソングライターのビッケブランカさんがやってきました。
ビッケブランカさんは、岡崎体育さん率いるゲームチーム「京都サンドバックス」のメンバーでもあり、このチームからのゲスト4人目となります。

ビッケ「スーパーマリオRPGっていうゲームがあったんですけど、それは本当に感動しましたね。面白すぎて」

宇多丸「最初にやったRPG?」


ビッケ「RPG最初です。みんな結構ドラクエ、FFをやっていたんですけど、それは僕はやらなかったんですよ。やりたいとも思わなくて。で、スーパーマリオだったらやってみるか。RPGってなんだろう? ロールプレイングってなんだろうってやったら、それぞれに役割があってストーリーがあって。いわゆる、叩いて蹴って勝った、とは違うレベルのゲームを感じて」

宇多丸「うんうん」

ビッケ「もう、泣いたよね……」

宇多丸「泣いた。ストーリー的に」

ビッケ「すごい泣きました」

宇多丸「へえ~。え、泣くようなストーリーなの? これは」

ビッケ「めちゃくちゃ悲しいですって!」

宇多丸「そうなんだ。RPGって全体に、ドラクエもFFも、スーパーマリオRPGさえも、なんかさ、泣かせにかかって客を掴もうとするフシあるよね? やっぱり初期のRPGは特に」

ビッケ「あるあるある」

宇多丸「ね」

ビッケ「あるんですよ」


宇多丸「これでさえ、そうなんだ」

ビッケ「これね、ブロキーだったかな、ブッキーだったかな、すごい痛い敵キャラがいるんですけど、涙が口に入って、しょっぱいな、っていうシーンがあるんですよ。……グッときた!」

宇多丸「ははははは」

ビッケ「前後が分からないからね、文脈が」

宇多丸「そこだけ取り出すとね、あれだけど(笑)。いかにも唐突に聞こえるけど、これはグッとくるのね」

ビッケ「ブッキーそんなこと言うんか……!ってなって。エンディングもよかったり、きれいだったり。最近のはあまりやらないんですけど、色々映像とかCMとかで見て、すごいきれいでキャラクターの表情が豊かで。そりゃあまあ映画的に感動して涙も出るよなと思いますけど、昔のこういうRPGって、キャラクターに表情がないんですよ。だからいつものいわゆるドット絵ですごく悲しいこと言ったり、ドット絵で消えていったり死んでいったりするんですよね。それが逆に、キティちゃん効果だと僕は思っているんですけど」

宇多丸「うんうんうん」


ビッケ「キティちゃんって口がないんですよ。それってみんなの感情を投影するために口を書いてないんですって」

宇多丸「はいはいはいはい」

ビッケ「それと同じようにこっちがもう、入れ込んじゃうんですよ! 逆に表情がないから」

宇多丸「記号的だからこそ」

ビッケ「そうなんですよね。最大の悲しみ、心を揺さぶるようになる。昔だからできる寂しさだな、と思いますね」

宇多丸「初期のRPGはみんなそこがね。実際に自分の中で思い描けるから、皆さん思い入れも強いですもんね」

ははぁ~、なるほど! キティちゃん効果! めちゃくちゃ説得力があります。確かにその通りだと思いました。私も昔のRPGが大好きですが、プレイ中の感覚は「小説を読むこと」に近いものがあります。絵で詳細に描きすぎず、キャラクターの表情に想像の余地を残す。だからこそ、自分の頭の中で想像が膨らみ、感情が増幅する。この感覚は、昔のRPGやっていて確かにあります。それが時に、妄想とも言えるレベルにまで勝手な想像を膨らませることもありますが、その余白があることが楽しいんですよね。その作品のファンだからこそ、「自分だけの誤読」をして楽しみたいのです。

ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ

■今回のピックアップ・フレーズ

(岡田体育さん率いるゲームチーム「京都サンドバックス」のメンバーでもあるビッケブランカさん)
※「京都サンドバックス」:岡崎体育さんゲスト回で登場。チームには橘慶太さんが所属しており、メンバーは慶太さんの指導を受けて日夜ゲームの腕を磨いている

宇多丸「鬼コーチというか、鬼軍曹の橘慶太くんの指導を厳しく受けたクチってことですか?」

ビッケ「新入りだったので、僕は幸い、そんなにでしたね。顧問としていじめ倒した後に、入っているので、慶太さん的にはもういじめるブーム過ぎてる」

宇多丸「岡崎体育さんも(言ってたけど)、初期メンには厳しかったから、辞めちゃうからっていうのがね、気遣いがあったみたいですよね」

ビッケ「そう、体育が『悩みがあんねん。若い子がついてきてくれへん……。なんでやろ』」

宇多丸「スパルタすぎて(笑)」

文/朝井麻由美(ライター、コラムニスト)

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