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アイヌ文化の紹介や、縁のある俳優を招いた講演会

人権TODAY

毎週土曜日「堀尾正明+PLUS!」内で8:15頃に放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

アイヌ文化の紹介や、縁のある俳優を招いた講演会

栃木県栃木市で開催された「人権セミナー」を取材してきました。
部落解放同盟・栃木市協議会が、毎年この時期に開催しているもので
様々な経験をしてきた有名人を招いて講演してもらうことを軸に、
幅広く人権問題について考えるイベントです。

ことしは、俳優の宇梶剛士さんによる講演が行われました。
オープニングパフォーマンスとして、
首都圏在住のアイヌ伝統文化の伝承者で結成されたユニット
「ヤイレンカ」の皆さんによる歌や踊りの実演がありました。

アイヌの言葉で「喜び」と意味を持つ「ヤイレンカ」は、
アイヌに伝わる古い歌や踊りを掘り起こして紹介しています。
農耕を様子を模した踊りや歌、木製楽器・ムックリの演奏など、
普段なかなか接することのないアイヌ伝統のパフォーマンスに、
会場に足を運んだ皆さんは興味深く見ていました。

俳優の宇梶剛士さんは「転んだら、どう起きる?」
という演題での講演でした。
実は、宇梶さんは、お母さまがアイヌ民族なんです。
現在は、そのルーツを強く意識していると話していました。
ただ、子どもの頃は、アイヌをめぐる社会運動に
積極的に関わっていたお母さまが、家を空けることが多く、
逆に活動をしている人が家に出入りするようになったりして、
宇梶さんは家にいづらくなってしまったんだそうです。

野球の強豪校に進学したものの、挫折してしまい、
暴走族に身を投じて暴力事件を起こしてしまったエピソード…
そして、少年院を出た後に読んだチャップリンの自伝に感動し、
俳優の道へと進み、いまの自分があることなどを
赤裸々に語っていました。

主催者側からは、
宇梶さん自身がどのようなバックグラウンドを持っているのか、
敢えて告知はしなかったということです。
講演を聴いて、初めて、宇梶さんとアイヌとの関わりに
気付いたという方も多かったようです。

主催者である「部落解放同盟・栃木市協議会」の川田薫さんは、
古くからある同和問題だけではなく、
現代においてもマイノリティに対する偏見、
インターネット上での誹謗中傷、外国人へのヘイトスピーチなど、
人権を脅かす問題は存在すると話していました。
今後も色々な角度から啓発活動をしていきたいとのことでした。

今回、印象的だったのは、耳の不自由な方にも伝わるよう
「手話の同時通訳」と「要約筆記」が付いていたことです。
手話の付くイベントは近年多くみられますが、
すべての聴覚障害者が手話の技術に長けているわけではありません。

音声情報をPCで入力してスクリーンに表示させる「要約筆記」は、
話し言葉だけではなく、周辺の音声情報も通訳するものです。
放送での呼び出し、拍手、笑い声、ブザー音も文字で伝えていました。
障害のある方にも、配慮がなされているのだと感じました。

担当:瀬尾崇信