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緊急事態宣言下、飲食業で雇われて働く人の課題を労働組合「飲食店ユニオン」への相談を通じて考える▼人権TODAY(2021年1月30日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で8時20分頃から放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは、「緊急事態宣言下、飲食業で雇われて働く人の課題を、労働組合「飲食店ユニオン」への相談を通じて、考える」について

担当:崎山敏也

新型コロナウイルスによる感染症の流行で、再び緊急事態宣言が出る中、飲食業の店で非正規で働く人が解雇されたり、雇う側の都合だけで、一方的にシフトを減らされ、収入が減る、という状況が起きています。労働相談ができる場所は様々ありますが、飲食店に雇われて働く人の問題に取り組むため、去年3月に発足した労働組合「飲食店ユニオン」の電話相談を受けている栗原耕平さんは「シフトカットとか、あるいは、この前あったのだと、深夜勤務の人が切られちゃう、みたいな相談もありましたね。収入がゼロになってしまったり、あるいはシフトカットで大幅に減ってしまったり。ほんとは、シフトカットの場合っていうのは僕らは、企業がきちんとそのぶん給与補償すべきだと思ってるんですけど、そういうのもされずに、収入が大幅に減ってしまってどうしようっていうことで相談がくるケースが多いです」と話します。

大手飲食チェーンなどは「今回の事態は、企業側の都合ではないから、補償する必要はない」と主張することも多く、相談をしたうえで、組合に入って交渉したいという場合は、飲食店ユニオンとして企業と団体交渉を行います。去年3月以来、30を超える企業と交渉してきたということです。

また、休業手当を払った企業に国が費用を助成する「雇用調整助成金」も、企業を経営する側がこうした制度をよく理解していない場合もあり、組合側から「こういう制度を使えば、解雇までする必要はない」と提案するような形で交渉することもあるということです。例えば、資金繰りや人手に制約がある中小企業で働く人に限定して、国が働き手に直接お金を支給する「休業支援金」の制度が去年7月に始まっていますが、1月28日の参議院予算委員会で、田村厚生労働大臣が「制度がまだ十分周知されていないので、申請期限を延長する方向で検討したい」と答弁するなど、周知不足を認めた形となってます。飲食店ユニオンにも、休業支援金の申請手続きや雇用保険の失業手当の受給方法についてなど、法律や制度についての相談も来ています。

飲食店ユニオンは、非正規で働く若者の低賃金、長時間労働の問題などに取り組む「首都圏青年ユニオン」の分会ですが、元々、年齢制限がありません。栗原さんは「飲食店ユニオンを入り口で入ってくる人っていうのは、あんまり自分が青年かどうかって気にせず相談に来るので、かなり年齢層が広がりましたよね。60代、50代、中高年の方からかなり相談が多くなったりもしてます。また、女性の、非正規労働者が特にたくさん働いてる産業が影響を受けてるっていうことの関係で女性の方がどっちかというと多くなってきています」と話します。2021年になってからは50件以上、発足以来、400件以上の相談が来ているのですが、組合員、相談者ともこれまでは男性が多かった中で、相談は55%が女性だということです。

栗原さんは、「パートやアルバイトは、男性正社員が家族にいて、働く女性はパートナーだったり、学生の小遣い稼ぎで、所得がゼロになっても、家計全体には影響ない」というイメージがまだあるかもしれないけど、相談に来る声を聴くと、あらためて「パートやアルバイトの収入が生活に大事なものになってきている」、それを前提に働き方、働く人の環境を変えてゆきたいと考えていると話します。さらに「パートアルバイトの場合は、これだけ働くから、企業のほうはこれだけ保障する、という関係がそもそも成り立っていないんですよね。それで今回みたいに、企業が勝手に労働時間ゼロにして、所得ゼロにしちゃっても、法的に何も問えない。だから、そこが決定的に今回のコロナ禍で、浮かび上がったところです。シフト制労働者の弱さ」と話します。緊急の課題の解決と共に、コロナをきっかけに考えるべきことは多そうです。

飲食店ユニオン https://www.restaurants-union.org/

ホームページの相談フォームからメールの形で随時相談できます。

電話相談は火曜、金曜の17時~21時 03-5395-5359