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放送8000回!いつもありがとう企画~フルヤ金属編

森本毅郎 スタンバイ!

この番組は昨日で放送8000回!ということで、今日と明日の現場にアタックは、特別に「いつも応援ありがとう企画」。日頃、応援してくれているTBSラジオのスポンサー企業を取材しました。今回注目したのは「フルヤ金属」。どんな企業なのか?1月12日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で、レポーター田中ひとみがリポートしました。

 

東京・豊島区に本社を構えるのが「フルヤ金属」。こちらは知る人ぞ知る、世界トップシェアを誇る会社。何のトップシェアかというと「イリジウム」という金属です。これがどういうものなのか伺いました。取締役の桑原秀樹さんのお話です。

★「有機EL」を光らせる燐光材の素材で、世界シェアの9割!

株式会社フルヤ金属・取締役 桑原秀樹さん
「有機EL」というのを聞いたことがあると思うんですけど、テレビのパネルは、昔はうしろから光を出してカラーフィルムでいろんな色を出すというものだったんですね。今の有機ELは、うしろで光るのがイリジウムという貴金属。電圧をかけるとホタルみたいにパッパッと自分が光るんです。これを我々が全世界に提供していて、サムスンを買おうがソニーを買おうがLGを買おうが、世界中の有機ELテレビの8割から9割は、手前どもの茨城の工場で作られたイリジウムが世界中で光っているというのが、我々のシェアの状況です。
森本毅郎スタンバイ!

フルヤ金属の桑原さんに取材しました!

スマートフォンに有機ELが使われているものも、多くはフルヤ金属製のイリジウム。フルヤ金属はイリジウムをいろいろ加工して様々なメーカーに販売しているいわゆる「B to B」の企業。なのであまり気づかれないかもしれないけど、私もみなさんもフルヤ金属のイリジウムをいつも使っているんです。

★脱炭素社会にイリジウムは欠かせない

フルヤ金属は、プラチナをはじめとする「プラチナグループ」と呼ばれる6つの貴金属に強いのですが、中でもイリジウムは、これからの世界を支えることになる…かも、ということで重要なキーワードだそうです。それは、CO2を出さない新しいエネルギーの時代ということ。再び桑原さんのお話。

株式会社フルヤ金属・取締役 桑原秀樹さん
カーボンのついていない水を、電気分解して、水素を作るのはどうだろうと。電気は再エネ=風力とか太陽光とか地熱でできた電気を、イリジウムの電極に流して、それを水の中に入れて、その水を「水素」と「酸素」に分解して、そこから「水素」を分けて取り出そうというのが、水素社会に対する発想なんです。水素を作るのに、このイリジウムは非常に優れているというのが、本当にここ1~2年、注目を浴びてきて、次世代のメタルだと言われているところです。

脱CO2で太陽光など再生可能エネルギーに注目が集まりますが、自然から作る電気は、天気などに左右されるのに加え、貯めておくのが難しい。そこで、自然から作った電気で、水を水素に分解すれば、水素として貯めておける。使いたい時に使えるということで、脱CO2の観点から電気分解を使う水素社会の実現が注目されています。

その水を電気分解して水素を作るときの環境というのは、とても高温で、高い酸性なので、普通の金属だとボロボロになってしまう。そこへいくとイリジウムは、そういった環境でもめちゃくちゃ強い。だから、イリジウムをコーティングした電極が非常にいいそうです。

昔は「めちゃくちゃ硬くて使いにくい」として誰も見向きもしなかったイリジウムですが、逆転の発想で注目して開発してきたのがフルヤ金属。今、花開いたそうです。

★年間の採掘量はバスタブ2杯分?

これからの温室効果ガスゼロの主役として期待されるイリジウムですが、実は大きな問題も抱えています。それは、世界で採れる量がほんのわずかしかないこと。この問題をどうするのか、桑原さんにお聞きしました。

株式会社フルヤ金属・取締役 桑原秀樹さん
工業用貴金属というのはお客様に入れたあと、使い終わったら全部なくなってしまうものではないんです。もう一回戻してリサイクル。もう一回きれいにして同じものを作れる。先ほどの例では電極をつくれるようなクオリティのイリジウムに作り変えて、お客さんに提供する。そのリサイクルがあってこそ、希少金属のいい特性を引き出して世の中のために働いてくれるというところがあると思う。

例えば、鉄の生産量は世界で年間、ウン億トン単位。銅は数千万トン。一方、イリジウムはたった6トン。家庭用のバスタブ2杯だそうです。使い捨てていたらあっという間になくなってしまいます。持続可能な社会を目指すのに、それでは意味がないとして、コロナ禍で大変な今年度も、前年比2倍の研究開発費を投じるなど、リサイクルを強化していきたいということでした。