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医療ひっ迫、現場の声

森本毅郎 スタンバイ!

連日取りざたされている「医療逼迫問題」。医療崩壊の危機が報じられる中、現場の医師たちは日々何を感じているのか。12月16日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。

 

竹内紫麻の現場にアタックhttp://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20201216073921

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

まずはコロナ患者を受け入れいている神奈川県の病院に勤める呼吸器内科の30代の医師の方にお話しを伺いました。

★医療崩壊はすでに起きている

呼吸器内科 30代医師
もう医療崩壊起きてると僕は感じていますね。呼吸器内科ってコロナじゃない患者さんもいっぱいいるんですよね。例えば、普通の肺炎コロナじゃない肺炎だったり、肺がんとか結核の患者さんとか。本来うちの病院のかかりつけの患者さんが入院が必要っていう状況がよくあるんですけど、病棟がコロナの患者さんで埋まっているので、うちで入院ができないっていう状況がしばらく、いまでも、続いてるんですね。なのでそうなると、やっぱり患者さん達は、元々通ってた病院に入院ができなくて、他の病院に行かなきゃいけなくなるっていう状況なんですよね。今までコロナがない時でしたらスムーズに受診できたり、治療できたものが、もうまさに出来なくなっているので、もともとの医療はもう崩壊してますね

呼吸器内科というのは肺炎などを見るので、肺炎を併発する新型コロナの感染者を診察する最前線の科なのですが、コロナの患者さんで病床があふれ、「普通のかかりつけの患者さん」の入院を断らなければいけないという状況が続いているそうです。この先生ははっきりと「医療崩壊だ」と断言していました。

一般の患者さんにしわ寄せが出ている状況ですが、では、コロナの患者さんの方はどうなのか。都内の別の病院でコロナ患者に対応している消化器内科、田中先生のお話です。

 

★コロナ患者をなくなく断る現状

消化器内科 田中先生
患者さんを断る時はあります。それこそコロナの病床が埋まってたりとか、そういう時には断りますけど、職員がそれこそコロナに感染したりとかすると、院内感染がそれ以上出てしまうと医療崩壊になってしまうので、やっぱり判断としては、その病院をつぶすわけにはいかないって判断で、泣く泣くコロナの患者さんを断るってのが現状でありますね。まあ本当に背に腹は代えられないと言うか、もちろん患者さん診たいけど、もうこれ以上その院内の感染のリスクを冒せないって言う、なくなくの状態ってこともあるっていう感じですかね。

こちらの病院では病床がいっぱいで「コロナの患者」の受け入れを断ることが増えているそうです。また、昨日も、医師の間で感染者が出たそうで、そうなると、クラスターを避けるために、受け入れ患者を抑える必要も出てくる。そういう崩壊の危機にあるそうです。

この院内感染は防ぐのが困難で、先ほどの神奈川の病院でもクラスターが発生していました。コロナ患者に防護服であたっても、抱えたりする看護の過程では密は避けられない。またコロナ以外の患者さんの中に、実は無症状の感染者もいて、感染リスクがある。

だからと言って、全員をコロナに感染している前提で接するのも難しいようです。伺った医師によれば、通常は、1人で午前中に普通の患者さんを30人くらい、診断するそうです。しかし、コロナ対応の場合、数人でチームを組んで、防護服を着て、専用の場所に移動して診断。診断した後は、消毒・換気でその場所はしばらく使えないということで、結局、1人の患者さんに1時間くらいかかるそうです。

つまり、1人で午前中に見られる数の患者さんを見るのに、数人がかりで30時間ぐらいかかるようになってしまう。これではかえって医療崩壊になる・・・やはりどんなに感染対策しても、感染リスクをゼロにするのは困難、ということでした。

では、先日やっと発表された「GO TO」の一時停止。これを現場の医師たちはどう見ているのか。再び呼吸器内科の先生に伺いました。

★病院は経営と現場で気持ちの乖離

呼吸器内科 30代医師
GO TOを止めたからって医療の逼迫が終わるわけじゃないと思います。本当はロックダウンぐらいした方がいいが、理想論だし。(逆に何して欲しいですかね?)例えば今補助金っていうのも多少は出てたんですけどやっぱり全然足りてない。疲れちゃってるモードがすごいんですよ医療従事者は。皆、毎日コロナと戦ってるのに、やっぱり感染症は減らないし、むしろ増えてる。みんな精神的に疲れてきて、結構やめている人が多いですよ。病院も、結局コロナ患者さんがいるから、普通の患者さんを受け入れなくなってっている状況で、すごい売り上げが減ってるんですよ。そうなると、病院としてはもっと患者を増やせって。現場のスタッフは手いっぱいなのに、患者を増やせ、かと言って、お金もあげられないしで、そこで気持ちの乖離生まれてるってのはありますね

今、病院は経営と現場で気持ちの乖離が起きて、医療関係者が辞め始めていて、病院崩壊の危機にある。コロナを止めるならロックダウンが必要。でもそれを長期に続けるのも現実的に困難。それなら、コロナを乗り切れるよう、病院を支えるような補助金をと、国に訴える切実な声がありました。